
アーム代表の伊藤です。FramerとStudioの選定は、機能の優劣ではなく誰がどれくらいの頻度で何を更新するかという運用体制で決まります。
表現力とAI機能のFramer、公式の日本語運用とサイトプランに人数課金がないStudio、という棲み分けです(両方を実案件で使ってきた実感です)。
この記事は、最初の表で自分の状況に合うほうを決め、根拠を5つの違いで確かめ、最後に3つの質問で自分の答えを固める構成にしています。
こんな方におすすめのコラムです
- どちらで作るか、今日決めたい
- 英語のツールに、更新担当が触れなくなるのが不安
- 人数が増えたら月額が跳ねるのはどちらか、先に知りたい
- 制作会社に勧められたツールが妥当か、確かめたい
先に結論。貴社の状況なら、こちらです
比較表を眺める前に、自分の状況に合う行を見つけてください。迷う場合は「誰が更新するか」だけで決めて構いません。
状況 | 選ぶほう | 理由 |
|---|---|---|
動きのある表現がブランド価値に直結する | Framer | 3D・シェーダーなど対応範囲が広い |
海外向け・多言語展開を視野に入れている | Framer | AI翻訳アドオンで1プロジェクトで完結 |
更新に関わる人が多い・今後増える | Studio | サイトプランに人数課金がない |
非デザイナーが更新を担当する | Studio | 操作画面・ヘルプ・サポートが公式日本語 |
アクセスの波が読みにくい | Studio | 月間アクセス数の上限がない(Framerは帯域幅の上限あり) |
1人で運用する・堅実な情報発信が主目的 | どちらでも | 料金差は月数百円。操作感で決めてよい |
状況と理由の列は、両公式ページの機能差と料金(2026年8月25日時点)をもとにしたアームの判断です。
この表で行が決まった方は、この先を読まずに進んでも構いません。金額の内訳まで詰めるならFramerの料金プラン|月額の外側にかかる費用とStudioの料金プラン|ワークスペース費用に総額の出し方を、そもそもFramerがどんなツールかから確かめるならFramerとは?できること・日本語対応・始め方にまとめています。
この記事の料金表記について
金額は2026年8月時点の両公式料金ページによる年払い時の月額です。Framerは日本からアクセスしたときに表示される円建て額で、請求も同じ円額で立ちます(決済画面で確認・2026年8月25日)。
FramerとStudioの違い【比較表】
違いは、デザイン表現力・AI機能・多言語対応で選ぶならFramer、公式の日本語運用と人数課金のなさで選ぶならStudioに集約されます。数値は両公式ページに基づく2026年8月時点のもので、法人サイトでよく比較されるプラン帯を並べています。
比較項目 | Framer | Studio |
|---|---|---|
開発元 | オランダ | 日本 |
操作画面 | 標準は英語(非公式のChrome拡張で日本語表示にできる) | 日本語(公式) |
料金(法人サイトの実務ライン・年払い時) | Pro: 月3,081円+編集者ごとに月1,027〜2,054円(日本からの契約は円建てで請求) | Business: 月3,980円。サイトプランに人数課金なし(ワークスペースは別課金) |
デザイン・アニメーションの自由度 | 非常に高い | 標準的(2026年4月のScroll Effectでスクロール表現に対応) |
アクセス数・帯域 | 帯域幅上限あり(50GB〜) | 月間アクセス数の上限なし(2026年7月〜) |
AI機能 | AIエージェント・AI翻訳など提供範囲が広い | Editor 5.0で4機能を正式提供。設計支援のStudio.Assistantはベータ |
CMS | 高機能だがプラン上限が厳しめ | 日本語コンテンツ運用に十分 |
多言語対応 | アドオンで対応(AI翻訳) | 標準機能では非対応 |
サポート | 英語中心 | 日本語(チャット) |
テンプレート | 海外テイスト中心で豊富 | 国内テイスト中心 |
どちらが向いているか
貴社に近いほうを開いてください。それぞれ5つの条件を挙げています。
Framerが向いている5つの条件。表現で選ばれたい、更新は1〜2名
次のいずれかに当てはまるなら、Framerを第一候補にしてよいと思います。
- デザインの表現力・アニメーションがブランド価値に直結するサイト(ブランドサイト、クリエイティブ系、スタートアップのサービスサイト)
- 海外向け・多言語展開を視野に入れているサイト
- 更新担当が1〜2名に集約されているチーム(英語UIは非公式のChrome拡張で日本語表示にできる)
- デザイナーが自らデザインから公開までを一気通貫で担うプロジェクト
- AI機能を活用して制作・運用の速度を上げたい場合
Studioが向いている5つの条件。更新する人が多い、日本語で完結
次のようなケースではStudioのほうが運用は落ち着きます。
- 更新に関わるメンバーが多い、または今後増える予定の組織(人数無制限の料金体系が効く)
- ノーコードでの更新運用を、非デザイナーも含めて社内に定着させたい組織
- 更新担当に非デザイナーが含まれ、拡張機能に頼らず公式の日本語UIとサポートが必要な場合
- コーポレートサイト・採用サイトなど、堅実な情報発信が主目的のサイト
- アクセス数の増減が読みにくく、帯域超過での追加費用を避けたい場合(Studioは全プランで月間アクセス数の上限がない)
よくある誤解。「合わなければ、後から乗り換えればいい」
これは半分誤解です。実際には、FramerとStudioの間でプロジェクトデータをそのまま移行する方法はなく、乗り換えはサイトの作り直しを意味します。
FramerとStudioのどちらにも、プロジェクトを相手のツールへ読み込む移行機能は用意されていません(2026年8月時点・両公式サイトの機能情報より)。
ただし2026年9月1日、Studioが公開済みサイトをURLから読み込んで複製する別プロダクト「Studio.Drop」を発表し、この前提は一部変わりました。プロジェクトデータの移行ではなく、公開ページ(静的な部分のみ)の複製ですが、FramerやStudioで作ったサイトをDropへ移して運用を続ける、という第三の道が生まれています。アームの自社サイトは189ページが約12分で複製できました。実測はStudio.Dropとは?189ページのサイトを発表当日に移行して分かったことにまとめています。FramerとStudio本体の間でプロジェクトを相互に読み込めないこと自体は、変わっていません(2026年9月時点)。
アームの実案件でも、ツールの乗り換えはテキストや画像素材を流用しながらのサイトの作り直しとして対応しています。つまりツール選定は「賃貸の引っ越し」ではなく「注文住宅の建築」に近い意思決定です。
後から更地にして建て直すことはできますが、費用も時間もかかります。だからこそ、契約前に運用体制まで含めて検討する価値があります。
失敗しない選び方。「誰が、どれくらいの頻度で、何を更新するか」
比較表を眺めるより、次の3つの質問に答えるほうが確実に決まります。
最後の1枚には、答えが出たあとに使う費用の物差しを置いています。
ステップ1。公開後にツールを触るのは誰か
デザイナーだけならFramerの英語UIは問題になりません。広報や人事のメンバーが触るなら、Chrome拡張で日本語化する運用にするか、最初から公式に日本語で完結するStudioを選ぶかの判断になります。
ステップ2。更新は月1回か、週に数回か
月1回のお知らせ更新程度なら、どちらでも運用できます。週数回ブログを書く、採用情報を頻繁に入れ替えるなど、コンテンツ運用が事業の一部なら、日本語でのCMS運用のしやすさと人数無制限のStudioが有利です。
ステップ3。表現で差をつける必要があるか
競合と差別化するためにリッチなデザイン表現が必要か、それとも情報が整理されて伝わることが最優先か。前者ならFramer、後者ならどちらでも実現でき、コストと運用のしやすさで決めれば十分です。
比べるのは月額料金ではなく、1年分の運用体制
Framerはサイト単位のプランに編集人数の課金が乗り、Studioはワークスペース単位で人数の課金が乗ります。
目先のプラン料金ではなく、1年間の運用体制まで含めた総額で比較することを、見積もりの段階からご提案しています。制作を外注する場合の費用の考え方は、アームの料金ガイドにまとめています。
3つの質問に答えてもまだ決まらない場合は、要件がまだ言語化されていないサインです。その状態でツールを先に決めるのはおすすめしません。
いまのサイトを別の会社へ引き継ぐときの名義とプランの扱いは、FramerやStudioで作ったサイトは、別の会社に引き継げるのか|所有権・プラン・運用体制の確認点で整理しています。
実務で差が出る5つの違い
比較表の項目のうち、選定を左右する5つを順に見ます。自分の状況に関係ない項目は飛ばして構いません。
「本体価格」と「人数課金」
Framerの公式料金は、日本からアクセスすると円建てで表示され、年払い時でBasicが月1,027円、Proが月3,081円です(2026年8月25日確認)。
注意点は、有料プランでは編集メンバーを追加するごとに月1,027〜2,054円のエディター課金が発生することです(デザインまで触れる追加エディターが1人あたり月2,054円、CMS更新やオンページ編集に限ったコンテンツエディターが月1,027円。有料契約のない無料ワークスペースは最大3名まで無料で共同編集可能。公式FAQより)。
一方Studioの公式料金は、法人向けのBusinessプランが月3,980円(年払い時)で、サイトプラン側に編集人数の課金はありません。ただし複数人で編集する場合はワークスペースプランが別にかかります。
無料のFreeワークスペースはプロジェクト最大3件まで、Teamプランは1名あたり月1,450円(年払い時)で最低3名からです(2026年8月時点)。
編集する人が増えたとき | Framer | Studio |
|---|---|---|
人数ぶんの追加費用 | 1人ごとに月1,027〜2,054円のエディター課金 | サイトプラン側に人数の課金なし |
複数人で編集する土台 | 有料契約のない無料ワークスペースなら3名まで無料 | ワークスペースTeamが1名月1,450円・最低3名から |
編集に関わる人数が多いほど、Studioのコスト優位が大きくなります。逆に1人で運用するなら、両者の差はそれほど大きくありません。
アクセス数まわりの費用構造も対照的です。
Framerは月間帯域幅(Basic 50GB・Pro 100GB)を超えると上位プランや従量課金が必要になるのに対し、Studioは2026年7月に全プランで月間アクセス数の上限を廃止しました(出典: Studio公式 What's New「全プランで月間Visitor数の上限を廃止」(2026年7月))。アクセスの波が読みにくいサイトでは、この差が効いてきます。
アクセスが増えたとき | Framer | Studio |
|---|---|---|
上限の置き方 | 月間帯域幅(Basic 50GB・Pro 100GB) | 2026年7月に全プランで月間アクセス数の上限を廃止 |
上限を超えたら | 上位プランへの変更か従量課金 | 上限そのものがない |
プラン別の中身も並べておきます。
項目 | Framer Basic | Framer Pro |
|---|---|---|
月額(年払い時) | ¥1,027 | ¥3,081 |
ページ数 | 30 | 150 |
CMS | コレクション2・アイテム1,000 | コレクション10・アイテム2,500 |
帯域・アクセス | 帯域幅50GB/月 | 帯域幅100GB/月 |
編集メンバーの追加 | 1人あたり月1,027〜2,054円(最大10席) | 同左 |
リダイレクト設定 | 非対応 | 対応 |
項目 | Studio Personal | Studio Business |
|---|---|---|
月額(年払い時) | ¥1,190 | ¥3,980 |
ページ数 | 150 | 300 |
CMS | モデル5・アイテム1,000 | モデル10・アイテム5,000 |
帯域・アクセス | アクセス数上限なし・ストレージ10GB | アクセス数上限なし・ストレージ100GB |
編集メンバーの追加 | サイトプランは人数課金なし。ワークスペースはFreeがプロジェクト3件まで、Teamが1名月1,450円で最低3名から | 同左 |
リダイレクト設定 | 非対応 | 対応 |
Framer側は、この本体価格の外側にエディター課金・アドオン・AIクレジットの追加購入という変動要因があります。請求は円建てなので為替の上乗せはありませんが、席とクレジットで月額は動きます。
月額の外側まで含めた総額の見積もり方はFramerの料金プラン|無料と有料の違いと、月額の外側にかかる費用で詳しく整理しています。
根拠と時点
両公式料金ページ(2026年8月25日確認)と公式FAQ。Studioのアクセス数上限廃止は2026年7月2日の公式What's New。Framerの円建て表示はドル価格の102.7倍で固定されており実勢レートではありませんが、請求もその円額で立ちます(決済画面で確認)。
日本語対応。操作する人のリテラシーで効き方が変わる
Framerの操作画面は標準では英語です。デザイナーであれば慣れの問題ですが、更新を担当する非デザイナーのメンバーにとっては、英語UIというだけで心理的なハードルになります。
更新を触る人 | Framer | Studio |
|---|---|---|
デザイナーだけ | 英語UIは慣れの問題 | 公式に日本語 |
広報・人事など非デザイナーも触る | 英語UIというだけで心理的なハードル | 操作画面が公式に日本語 |
ヘルプ・サポートまで日本語が要る | Chrome拡張が訳すのはエディタの表示まで | ヘルプ・サポートまで日本語で完結 |
ただし、エディタの表示を日本語に置き換えるChrome拡張が公開されています。
「Framer Japanese Localization」で、説明によればワークスペース、デザインキャンバス、CMS、プロジェクト設定などをリアルタイムに翻訳します(出典: Chrome ウェブストア「Framer Japanese Localization」・v1.0.1・2026年3月1日更新)。
提供者はFumito Kikuchi氏で、連絡先にFramer社のドメインが使われています。ただしストア上の表記は個人提供で、Framer公式の拡張とは明示されていません。導入は自己判断で行ってください。
そのうえで、Studioは操作画面・ヘルプ・サポートまで公式に日本語で完結します。拡張機能を各自の環境に入れてもらう前提でよいか、それともヘルプやサポートまで公式の日本語が要るかで、この項目の重みは変わります。「誰がツールを触るのか」を思い浮かべて評価すべき項目です。
根拠と時点
Chrome ウェブストア「Framer Japanese Localization」v1.0.1(2026年3月1日更新)。個人提供でFramer公式の拡張とは明示されていません。
デザイン自由度。表現力はFramerに分がある
動きのあるリッチな表現はFramerの得意領域です。もともとプロトタイピング由来のデザインツールなので、デザインの細部をコードなしで作り込めます。デザインにこだわるブランドサイトやスタートアップのサービスサイトでFramerが選ばれるのはこのためです。
作りたい表現 | Framer | Studio |
|---|---|---|
情報を整理して伝える | 実現できる | 実現できる |
スクロール連動・パララックス | もともとの得意領域 | 2026年4月のScroll Effectで標準機能に |
3D・シェーダーなど複雑なインタラクション | 現時点では対応範囲が広い | 標準機能では難しい |
ただし、この差は縮まりつつあります。
Studioも2026年4月9日に「Scroll Effect」をリリースし、パララックスやスクロール進行に応じたアニメーションが標準機能で実装できるようになりました(発表時点ではベータ版の公開サイト基盤では利用できません)(出典: Studio公式 What's New「Scroll Effect」(2026年4月))。
それでも、3D表現やシェーダーなど複雑なインタラクションを求めると、現時点ではFramerのほうが対応範囲は広いです。
Framer側も歩みを止めておらず、2026年4月〜5月だけでもLogo Shaders、Spectrum・Crystalといった表現系の新機能を立て続けにリリースしています(出典: Framer公式 Updates・2026年8月時点)。
根拠と時点
Studio公式What's New「Scroll Effect」(2026年4月9日)、Framer公式Updates(2026年4〜5月のLogo Shaders・Spectrum・Crystal)。
CMS機能。上限値の設計に注意
ブログやお知らせを管理するCMS機能は両者とも備えています。差が出るのは上限値です。
見るところ | Framer(Pro) | Studio(Business) |
|---|---|---|
CMSの上限 | コレクション10・アイテム2,500 | モデル10・公開アイテム5,000 |
日本語での日常的なコンテンツ運用 | 運用できる | 日本語のまま運用できる |
CMSと連動した動的な見せ方の自由度 | 自由度が上回る | 対応できる |
外部データとの連携 | 2026年4月にCMSプラグインの提供を再開 | Data Connect API。詳細エンドポイントはBusiness Plus以上 |
この領域は両者とも更新が活発です。
FramerはCMS 3.0を軸に改善が続いており、2026年4月にはCMSプラグインの提供が再開されました(出典: Framer公式 Updates「CMS Plugins」(2026年4月))。
一方Studioも2026年4月にCMSを大幅アップデートし、あわせてAPI連携機能(Data Connect API)も強化されました。
Notionや外部CMSからデータを取得して動的ページを作れるようになりました(出典: Studio公式 What's New「API連携機能が進化」・2026年4月20日)。
ただし利用範囲にはプラン差があり、Businessは一覧エンドポイントを1つまで、動的な詳細ページに必要な詳細エンドポイントはBusiness Plus以上です。
データ活用型のサイトでStudioを検討する場合は、必要なエンドポイントとプランを先に照らし合わせてください。
根拠と時点
Framer公式Updates「CMS Plugins」(2026年4月)、Studio公式What's New「API連携機能が進化」(2026年4月20日)。Studioの詳細エンドポイントはBusiness Plus以上。
AI機能。進化の速度はFramerが速い
FramerはAIエージェントによるページ生成・編集、AI翻訳による多言語化など、AI機能への投資が非常に速いツールです。プランにはAI機能用のクレジットが含まれます(Proで月3,000クレジット)。
英語圏市場を狙う多言語サイトをAI翻訳で運用できるのは、現時点でFramer側だけの明確な強みです。
AIでやりたいこと | Framer | Studio |
|---|---|---|
ページの生成・編集 | AIエージェントが生成・編集 | Editor 5.0の4機能(画像編集・文章生成・レスポンシブ補完・レイヤー名の一括変更) |
AI翻訳で多言語サイトを運用 | 現時点でFramer側だけの明確な強み | 標準機能では非対応 |
設計工程を支えるAI | 該当する専用機能は確認できません | Studio.Assistant(2025年12月ベータ・全プランで利用可) |
一方のStudioも、Editor 5.0の発表で画像編集・文章生成・レスポンシブ補完・レイヤー名の一括変更という4つのAI機能を正式リリースしています(2025年11月25日)。
設計工程を担うStudio.Assistantは2025年12月にベータ版として発表され、ベータ期間中は全プランで利用できます。
さらにStudioは2026年9月1日に、既存サイトをURLから複製し、以後はAIに指示して編集・運用する別プロダクト「Studio.Drop」を発表しました。AI機能の進化はFramerが速い、という構図の差は縮まりつつあります。
Framerは対応範囲が広く更新も速いですが、この差は今後変わる可能性があるため、AI機能を重視する場合は契約前に両公式サイトの最新情報を確認してください。
根拠と時点
Studio公式のEditor 5.0発表(2025年11月25日)とStudio.Assistantベータ発表(2025年12月)。AI機能は変化が速いので、重視する場合は契約前に両公式サイトで最新情報を確認してください。
決めきれないときの進め方
両方を実案件で扱っている立場から、選定でつまずいたときの手順を書いておきます。
ツールから入らず、要件から逆算する
「Framerで作りたい」というご相談でも、要件を聞いた結果Studioをおすすめすることがありますし、逆もあります。ツールはあくまで手段で、事業の目的・更新体制・予算から逆算すれば、選ぶべきツールはほぼ自動的に決まります。決まらないときは、要件のほうを先に固めます。
小さく作って検証してから広げる
どちらのツールも小さく始められることが最大の利点です。迷っているなら、まず1ページのLPや採用ページ単体で作って公開します。更新のしやすさを体感してからサイト全体に広げてください。
この進め方なら、ツール選定の失敗コストを最小化できます。ノーコードでの段階的なサイト構築については、アームのFramer/Studio制作の支援内容でも紹介しています。
よくある質問
FramerとStudioの違いは何ですか?
最大の違いは設計思想です。Framerはデザイン表現力とAI機能に強いオランダ発のツールで操作画面は標準では英語、Studioは公式の日本語UI・日本語サポートで組織的な運用に強い日本発のノーコードツールです。
料金体系も、Framerは編集者ごとの人数課金、Studioはサイトプランに人数課金がない点で対照的です。
ただしStudioで複数人が編集する場合は、無料のFreeワークスペースがプロジェクト最大3件まで、Teamプランが1名あたり月1,450円(年払い時)で最低3名からという別課金になります(2026年8月時点)。
FramerとStudioはどちらが安いですか?
1人で運用する小規模サイトなら大差ありません(Framer Basic月1,027円、Studio Personal月1,190円・いずれも年払い時)。
法人サイトの実務ラインでも、日本での請求額で比べるとFramer Proが月3,081円、Studio Businessが月3,980円で、Framerのほうが約900円安く収まります。
差が開くのは編集する人数が増えたときで、Framerは1人増えるごとに月1,027〜2,054円が積み上がるのに対し、Studioはサイトプラン側に人数課金がありません。
ただしStudioも複数人で編集するならワークスペースが1名あたり月1,450円・最低3名からの課金になるため、実際の人数で試算してください。
なおFramerの円建て表示は実勢レートでの換算ではありませんが、請求もその円額で立ちます。月額の外側まで含めた試算はFramerの料金プラン|無料と有料の違いと、月額の外側にかかる費用を参照してください。
Framerは日本語に対応していますか?
操作画面は標準では英語ですが、日本語のWebサイトの制作・公開は問題なくできます。エディタの表示は、非公式のChrome拡張「Framer Japanese Localization」を入れると日本語で使えます。
ヘルプやサポートまで公式に日本語が必要な場合はStudioが候補になります。
SEO対策はどちらでもできますか?
できます。どちらもタイトル・ディスクリプション設定、OGP、サイトマップなどSEOの基本機能を備えています。
Studioは2026年6月11日に公開サイトの基盤を刷新し、表示速度と検索エンジン・AIからの読み取りやすさを改善したと発表しています(出典: Studio公式 What's New・2026年6月11日)。
新しい基盤は発表日以降に作成される新規プロジェクトへ自動で適用されます。既存プロジェクトは一部で互換性の問題が起きる場合があり、旧基盤との切り替えは2027年1月31日まで可能です。
すでにStudioで運用しているサイトでは、切り替え前に表示崩れの確認をおすすめします。とはいえ検索順位を決めるのはツールではなくコンテンツと情報設計なので、SEO目的でのツール差は決定打にはなりません。
途中でFramerからStudioへ(またはその逆へ)移行できますか?
プロジェクトデータをそのまま移行する方法はありません。乗り換えはサイトの作り直しになります。テキストや画像素材は流用できるため不可能ではありませんが、相応の制作コストがかかる前提で判断してください。
なお2026年9月に、公開済みサイトをURLから複製する「Studio.Drop」(Studioの別プロダクト)が登場しています。静的なサイトに限れば、乗り換え=全面的な作り直し、という前提は変わりつつあります(2026年9月時点)。
制作会社に依頼する場合、どちらのツールを指定すべきですか?
指定しないことをおすすめします。要件(目的・更新体制・予算・表現レベル)を伝えたうえで、制作会社に最適なツールを提案してもらうほうが良い結果になります。特定ツールしか扱えない会社より、複数ツールを比較して提案できる会社のほうが、選定の納得感も高くなります。
まとめ
デザイン表現力・AI機能・多言語対応のFramer、公式の日本語運用・人数課金なし・アクセス数上限なしのStudio。機能の優劣ではなく、「誰が、どれくらいの頻度で、何を更新するか」から逆算するのが失敗しない近道です。
どちらも無料で試せるので、迷ったらまず両方を1時間ずつ触ってみてください。操作感の相性は、比較記事を10本読むより確実に分かります。




