FramerとStudioはどっちを選ぶ?料金・機能・更新体制で比べる判断基準
アーム代表の伊藤です。
先に少し逆説的なことを言うと、「FramerとStudioはどちらが優れているか」という問いに、正解はありません。両方を実案件で使ってきた実感として、機能の優劣で選ぼうとすると、たいてい選定を誤ります。2つのノーコードツールは似ているようで設計思想が違い、「何を作るか」より「誰がどう運用するか」で向き不向きが分かれるからです。
この記事では、FramerとStudioの違いを比較表で整理したうえで、それぞれが向いているケースと、失敗しない選び方の判断基準をお伝えします。
こんな方におすすめのコラムです
- FramerとStudioのどちらでWebサイトを作るか迷っている方
- 2つのノーコードツールの料金や機能の違いを、最新情報で比較したい方
- デザイン性と運用のしやすさ、どちらを優先すべきか判断できずにいる方
- 制作会社への依頼を検討していて、ツール選定の妥当性を確かめたい方
- 現在のサイトからノーコードツールへの移行を考えている方
FramerとStudioの違い【比較表】
Framerの公式料金は年払い時でBasic月$10、Pro月$30の米ドル建てです。注意点は、有料プランでは編集メンバーを追加するごとに月$10〜20のエディター課金が発生することです(有料契約のない無料ワークスペースは最大3名まで無料で共同編集可能。公式FAQより)。
一方Studioの公式料金は、法人向けのBusinessプランが月3,980円(年払い時)で、招待ユーザー数は無制限です。編集に関わる人数が多いほど、Studioのコスト優位が大きくなります。逆に1人で運用するなら、両者の差はそれほど大きくありません。
アクセス数まわりの費用構造も対照的です。Framerは月間帯域幅(Basic 50GB・Pro 100GB)を超えると上位プランや従量課金が必要になるのに対し、Studioは2026年7月に全プランで月間アクセス数の上限を廃止しました(出典: Studio公式 What's New「全プランで月間Visitor数の上限を廃止」(2026年7月))。アクセスの波が読みにくいサイトでは、この差が効いてきます。
両公式ページの数値を並べると、法人サイトでよく比較されるプラン帯は次のとおりです(2026年7月時点・年払い時の月額)。
比較項目 | Framer | Studio |
|---|---|---|
開発元 | オランダ | 日本 |
操作画面 | 英語 | 日本語 |
料金(法人サイトの実務ライン・年払い時) | Pro: 月$30+編集者ごとに月$10〜20 | Business: 月3,980円(招待ユーザー無制限) |
デザイン・アニメーションの自由度 | 非常に高い | 標準的(2026年4月のScroll Effectでスクロール表現に対応) |
アクセス数・帯域 | 帯域幅上限あり(50GB〜) | 月間アクセス数の上限なし(2026年7月〜) |
AI機能 | 強い(AIエージェント・AI翻訳等) | ベータ提供中(Early Access) |
CMS | 高機能だがプラン上限が厳しめ | 日本語コンテンツ運用に十分 |
多言語対応 | アドオンで対応(AI翻訳) | 標準機能では非対応 |
サポート | 英語中心 | 日本語(チャット) |
テンプレート | 海外テイスト中心で豊富 | 国内テイスト中心 |
以下、実務で差が出やすい項目を個別に見ていきます。
料金の違い: 「本体価格」と「人数課金」
Framerの公式料金は年払い時でBasic月$10、Pro月$30の米ドル建てです。注意点は、編集メンバーを追加するごとに月$10〜20のエディター課金が発生することです。
一方Studioの公式料金は、法人向けのBusinessプランが月3,980円(年払い時)で、招待ユーザー数は無制限です。編集に関わる人数が多いほど、Studioのコスト優位が大きくなります。逆に1人で運用するなら、両者の差はそれほど大きくありません。
アクセス数まわりの費用構造も対照的です。Framerは月間帯域幅(Basic 50GB・Pro 100GB)を超えると上位プランや従量課金が必要になるのに対し、Studioは2026年7月に全プランで月間アクセス数の上限を廃止しました(出典: Studio公式 What's New「全プランで月間Visitor数の上限を廃止」(2026年7月))。アクセスの波が読みにくいサイトでは、この差が効いてきます。
両公式ページの数値を並べると、法人サイトでよく比較されるプラン帯は次のとおりです(2026年7月時点・年払い時の月額)。
項目 | Framer Basic | Framer Pro | Studio Personal | Studio Business |
|---|---|---|---|---|
月額(年払い時) | $10 | $30 | ¥1,190 | ¥3,980 |
ページ数 | 30 | 150 | 150 | 300 |
CMS | コレクション2・アイテム1,000 | コレクション10・アイテム2,500 | モデル5・アイテム1,000 | モデル10・アイテム5,000 |
帯域・アクセス | 帯域幅50GB/月 | 帯域幅100GB/月 | アクセス数上限なし・ストレージ10GB | アクセス数上限なし・ストレージ100GB |
編集メンバーの追加 | 1人あたり月$10〜20(最大10席) | 同左 | 招待ユーザー無制限・無料 | 同左 |
リダイレクト設定 | ─ | ◯ | ─ | ◯ |
日本語対応の違い: 操作する人のリテラシーで効き方が変わる
Framerの操作画面は英語のみです。デザイナーであれば慣れの問題ですが、更新を担当する非デザイナーのメンバーにとっては、英語UIというだけで心理的なハードルになります。Studioは操作画面・ヘルプ・サポートまで日本語で完結します。「誰がツールを触るのか」を思い浮かべて評価すべき項目です。
デザイン自由度の違い: 表現力はFramerに分がある
動きのあるリッチな表現はFramerの得意領域です。もともとプロトタイピング由来のデザインツールなので、デザインの細部をコードなしで作り込めます。デザインにこだわるブランドサイトやスタートアップのサービスサイトでFramerが選ばれるのはこのためです。
ただし、この差は縮まりつつあります。Studioも2026年4月に「Scroll Effect」をリリースし、パララックスやスクロール連動のアニメーションが標準機能で実装できるようになりました(出典: Studio公式 What's New「Scroll Effect」(2026年4月))。それでも、3D表現やシェーダーなど複雑なインタラクションを求めると、現時点ではFramerに軍配が上がります。Framer側も歩みを止めておらず、2026年4月〜5月だけでもLogo Shaders、Spectrum・Crystalといった表現系の新機能を立て続けにリリースしています(出典: Framer公式 Updates・2026年7月時点)。
CMS機能の違い: 上限値の設計に注意
ブログやお知らせを管理するCMS機能は両者とも備えています。差が出るのは上限値です。FramerはProプランでCMSコレクション10・アイテム2,500、StudioはBusinessプランでCMSモデル10・公開アイテム5,000です。日本語での日常的なコンテンツ運用のしやすさではStudioに一日の長があり、CMSと連動した動的な見せ方の自由度ではFramerが上回ります。
この領域は両者とも更新が活発です。FramerはCMS 3.0を軸に改善が続いており、2026年4月にはCMSプラグインの提供が再開されました(出典: Framer公式 Updates「CMS Plugins」(2026年4月))。一方Studioも2026年4月にCMSを大幅アップデートし、あわせてAPI連携機能(Data Connect API)も強化されました。Notionや外部CMSからデータを取得して動的ページを作れるようになっており(出典: Studio公式 What's New「API連携機能が進化」(2026年4月))、データ活用型のサイトでもStudioを選べる場面が増えています。
AI機能の違い: 進化の速度はFramerが圧倒的
FramerはAIエージェントによるページ生成・編集、AI翻訳による多言語化など、AI機能への投資が非常に速いツールです。プランにはAI機能用のクレジットが含まれます(Proで月3,000クレジット)。英語圏市場を狙う多言語サイトをAI翻訳で運用できるのは、現時点でFramer側だけの明確な強みです。
一方のStudioも、公式サイトでAI機能のEarly Access(ベータ版・全プランで利用可能)の受付を始めています。現時点の完成度ではFramerが先行していますが、この差は今後変わる可能性があるため、AI機能を重視する場合は契約前に両公式サイトの最新情報を確認してください。
Framerが向いているケース
次のいずれかに当てはまるなら、Framerを第一候補にしてよいと思います。
- デザインの表現力・アニメーションがブランド価値に直結するサイト(ブランドサイト、クリエイティブ系、スタートアップのサービスサイト)
- 海外向け・多言語展開を視野に入れているサイト
- 更新担当が1〜2名に集約されており、英語UIに抵抗がないチーム
- デザイナーが自らデザインから公開までを一気通貫で担うプロジェクト
- AI機能を活用して制作・運用の速度を上げたい場合
Studioが向いているケース
一方、次のようなケースではStudioのほうが幸せになれます。
- 更新に関わるメンバーが多い、または今後増える予定の組織(人数無制限の料金体系が効く)
- ノーコードでの更新運用を、非デザイナーも含めて社内に定着させたい組織
- 更新担当に非デザイナーが含まれ、日本語UIと日本語サポートが必須の場合
- コーポレートサイト・採用サイトなど、堅実な情報発信が主目的のサイト
- 円建てで予算を確定させたい、為替リスクを避けたい場合
よくある誤解: 「合わなければ、後から乗り換えればいい」
これは半分誤解です。実際には、FramerとStudioの間でプロジェクトデータをそのまま移行する方法はなく、乗り換えはサイトの作り直しを意味します。
FramerとStudioのどちらにも、プロジェクトを相手のツールへ読み込む移行機能は用意されていません(2026年7月時点・両公式サイトの機能情報より)。アームの実案件でも、ツールの乗り換えはテキストや画像素材を流用しながらのサイトの作り直しとして対応しています。つまりツール選定は「賃貸の引っ越し」ではなく「注文住宅の建築」に近い意思決定です。後から更地にして建て直すことはできますが、費用も時間もかかります。だからこそ、契約前に運用体制まで含めて検討する価値があります。
失敗しない選び方: 「誰が、どれくらいの頻度で、何を更新するか」
比較表を眺めるより、次の3つの質問に答えるほうが確実に決まります。
ステップ1: 更新する人を特定する
公開後にツールを触るのは誰でしょうか。デザイナーだけならFramerの英語UIは問題になりません。広報や人事のメンバーが触るなら、日本語UIのStudioが運用の安定につながります。
ステップ2: 更新の頻度と内容を見積もる
月1回のお知らせ更新程度なら、どちらでも運用できます。週数回ブログを書く、採用情報を頻繁に入れ替えるなど、コンテンツ運用が事業の一部なら、日本語でのCMS運用のしやすさと人数無制限のStudioが有利です。
ステップ3: サイトに求める表現レベルを決める
競合と差別化するためにリッチなデザイン表現が必要か、それとも情報が整理されて伝わることが最優先か。前者ならFramer、後者ならどちらでも実現でき、コストと運用のしやすさで決めれば十分です。
この3つに答えてもまだ決まらない場合は、要件がまだ言語化されていないサインです。その状態でツールを先に決めるのはおすすめしません。要件の整理そのものに手が回らない場合は、どちらのツールが合うか、要件の言語化から相談することもできますので、遠慮なくどうぞ。
アームのツール選定の考え方
アームはFramerとStudioの両方を実案件で扱っています。両方を使う立場から、選定時に大切にしていることを書いておきます。
ツールから入らず、要件から逆算する
「Framerで作りたい」というご相談でも、要件を聞いた結果Studioをおすすめすることがありますし、逆もあります。ツールはあくまで手段で、事業の目的・更新体制・予算から逆算すれば、選ぶべきツールはほぼ自動的に決まります。決まらないときは、要件のほうを先に固めます。
運用コストは「月額料金」ではなく「体制」で見積もる
前述のとおり、Framerは編集人数で費用が増え、Studioは人数無制限です。目先のプラン料金ではなく、1年間の運用体制まで含めた総額で比較することを、見積もりの段階からご提案しています。制作を外注する場合の費用の考え方は、アームの料金ガイドにまとめています。
小さく作って検証してから広げる
どちらのツールも小さく始められることが最大の利点です。迷っているなら、まず1ページのLPや採用ページ単体で作って公開し、更新のしやすさを体感してからサイト全体に広げる。この進め方なら、ツール選定の失敗コストを最小化できます。ノーコードでの段階的なサイト構築については、アームのFramer/Studio制作の支援内容でも紹介しています。
よくある質問
Q. FramerとStudioの違いは何ですか?
最大の違いは設計思想です。Framerはデザイン表現力とAI機能に強いオランダ発のツールで操作画面は英語、Studioは日本語UI・日本語サポートで組織的な運用に強い日本発のノーコードツールです。料金体系も、Framerは編集者ごとの人数課金、Studioは招待ユーザー無制限と対照的です。
Q. FramerとStudioはどちらが安いですか?
1人で運用する小規模サイトなら大差ありません(Framer Basic月$10、Studio Personal月1,190円・いずれも年払い時)。法人サイトで編集メンバーが複数いる場合は、人数課金のないStudioのほうが総額は安くなりやすいです。
Q. Framerは日本語に対応していますか?
操作画面は英語のみですが、日本語のWebサイトの制作・公開は問題なくできます。操作やサポートまで日本語が必要な場合はStudioが候補になります。
Q. SEO対策はどちらでもできますか?
できます。どちらもタイトル・ディスクリプション設定、OGP、サイトマップなどSEOの基本機能を備えています。Studioは2026年6月に公開サイトの基盤を刷新し、表示速度と検索エンジン・AIからの読み取りやすさを改善したと発表しています(出典: Studio公式 What's New(2026年6月))。とはいえ検索順位を決めるのはツールではなくコンテンツと情報設計なので、SEO目的でのツール差は決定打にはなりません。
Q. 途中でFramerからStudioへ(またはその逆へ)移行できますか?
プロジェクトデータをそのまま移行する方法はありません。乗り換えはサイトの作り直しになります。テキストや画像素材は流用できるため不可能ではありませんが、相応の制作コストがかかる前提で判断してください。
Q. 制作会社に依頼する場合、どちらのツールを指定すべきですか?
指定しないことをおすすめします。要件(目的・更新体制・予算・表現レベル)を伝えたうえで、制作会社に最適なツールを提案してもらうほうが良い結果になります。特定ツールしか扱えない会社より、複数ツールを比較して提案できる会社のほうが、選定の納得感も高くなります。
まとめ
FramerとStudioの比較を整理しました。デザイン表現力・AI機能・多言語対応のFramer、日本語での運用・人数無制限・円建てのStudio。機能の優劣ではなく、「誰が、どれくらいの頻度で、何を更新するか」という運用体制から逆算することが、失敗しないツール選定の近道です。
どちらも無料で試せるので、迷ったらまず両方を1時間ずつ触ってみてください。操作感の相性は、比較記事を10本読むより確実に分かります。
プロダクトの売上を最大化させるUI・UXデザインならアームにお任せください

代表
伊藤 悠希
愛媛出身、東京在住。複数の制作会社でオンスクリーン領域のデザインを経験後、屋号「aaam(アーム)」で独立。スタートアップを中心にデザイン支援を行う。
1
総プロジェクト数
100
+
業種・規模を問わず100件以上のプロジェクトを経験。初めての業界でも、過去の知見から最適な設計を提案できます。
※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。
2
業界歴
9
年
Web制作・UIデザイン領域で9年の実務経験。設計だけでなく、公開後の運用・改善まで見据えた提案ができます。
※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。
3
伝言ゲーム
0
回
ディレクター不在の一気通貫体制。課題を直接聞いたデザイナーが設計・制作するため、要件のズレや手戻りが起きません。