コーポレートサイト制作
信頼が伝わる、コーポレートサイト制作。
アーム代表の伊藤です。同じ要件でも見積もりが割れるのは、値段の付け方がページ数・工数・課題の難しさの3通りあるからです。どの物差しで測られた金額かが分かれば、高いか安いかではなく、妥当かどうかを自分で判断できます。このページでは、見積書のどこを見れば妥当性が分かるかと、金額を安い順に並べない相見積もりの進め方を整理します。
Web制作には業界共通の定価がありません。公的な統計も存在しません。だから各社は、それぞれの物差しで値段を決めています。物差しは大きく3つです。
値段の付け方 | 見積書に出るサイン | 起きやすいこと |
|---|---|---|
ページ数・画面数で測る | 「トップページ◯万円 × 1」「下層ページ◯万円 × 10」のように単価と枚数が並ぶ | 総額は分かりやすい。ただし要件が動くたびに枚数が増え、追加費用が積み上がる |
工数で測る | 「デザイン15人日」「実装20人日」のように人日と単価が並ぶ | 手を動かす工程は正確に出る。考える工程が見積もりに乗りにくく、設計が薄くなりやすい |
課題の難しさで測る | 「誰に何を伝えるか」「競合に対してどう差をつけるか」が費目として立っている | 成果から逆算できる。一方で他社と単純比較しにくく、金額の根拠を聞く手間がかかる |
アームは3番目です。価格を決めるのは作業量ではなく、解決したい課題の難しさと、競合の強さだと考えています。同じ10ページのサイトでも、競合がひしめく市場で選ばれる理由を作るのと、すでに指名で来るお客様に会社概要を伝えるのとでは、解くべき問題の難しさがまったく違うからです。
ここで大事なのは、どの物差しが正しいかではありません。3社が別々の物差しで測った数字を、同じ土俵に並べて比べているという状態こそが、決められない原因です。
金額の大小より先に、次の4点を見てください。専門知識がなくても、見積書の上で確認できます。
戦略設計・情報設計・ワイヤーフレームといった、手を動かす前の工程です。ここが0円だったり、デザイン費に丸められていたりする見積もりは、作る前に「何のために、誰に選ばれるために作るのか」を決める時間が入っていないことを意味します。
アームの工程配分の目安は、考える約50%・形にする約25%・動かす約25%です(案件によって変動します)。半分が設計に乗っているのは、ここを省くと後の工程で大きなやり直しが起きるからです。測量をせずに増築した家が、あとから床を剥がすことになるのと同じです。
「サイト制作一式」「ディレクション一式」のような行が総額の大半を占めていたら、その中身を必ず聞いてください。答えられない費用は、あとから「それは含まれていません」に変わりやすい部分です。アームは内訳を説明できない費用は請求しない方針を取っています。
制作費だけを見て決めると、公開してから毎月の固定費が乗ってきます。保守費、更新代行費、ドメインとサーバー費、CMSの利用料。3年使う前提で総額を出すと、初期費用の順位が入れ替わることは珍しくありません。見積書に公開後の欄が無ければ、その場で聞いておく項目です。
営業が聞いた話がディレクターに渡り、ディレクターがデザイナーに渡す。伝言のたびに要件は削れます。誰がヒアリングし、誰が設計し、誰が作るのか。体制図が出てこない見積もりは、その伝言の回数が読めません。アームはディレクター不在の一気通貫体制で、課題を直接聞いたデザイナーがそのまま設計・制作します。
妥当性の物差しが決まったら、次は自分の案件の相場観です。領域ごとに費用の構造が違うので、近いものを開いてください。
相場より安い見積もりが悪いわけではありません。ただし、次の3つが当てはまるときは、安さの理由が「あとで請求される」構造になっていることがあります。
ヒアリングが1回で終わり、翌日に総額だけが届く。この場合、金額はテンプレートから引かれています。実際に必要な設計が見えてくるのは着手後なので、そこから追加見積もりが積み上がります。アームは初回ヒアリング(30〜60分)を無料で行い、見立てを共有してから見積もりを出します。提出は最短で翌営業日〜3営業日です。
見積もりからは消えますが、仕事は消えません。文章を書き、写真を用意する時間が社内に発生します。公開が3ヶ月遅れれば、その間の商談機会がそのまま失われます。支給にするかどうかは、社内に書ける人がいるかで決めてください。
解約の条件、違約金の有無、サイトのデータとドメインが誰の所有か、CMSが乗り換えのきく汎用のものか。この4点が曖昧なまま契約すると、あとで別の会社に移りたくなったときに動けません。アームは保守でロックインしません。保守契約は任意、解約は1ヶ月前の通告のみで違約金なし、データとドメインはお客様の所有、CMSは汎用のものを使います。
物差しが違う数字を並べても、比較になりません。並べるなら金額ではなく、「考える工程にいくら」「公開後に毎月いくら」「3年でいくら」の3つです。
口頭で説明を重ねるうちに、A社にだけ話した条件が生まれます。1枚でいいので、目的・対象・必要なページ・公開希望日・予算の上限を書いた紙を作り、全社に同じものを渡してください。この紙を作る作業自体が、要件の整理になります。
「言うとその金額で出てくるから」と伏せる方は多いのですが、伏せられた側は上限の分からないまま提案するので、外れた提案が返ってきます。アームは予算が合わないとき、値引きではなくスコープで調整します。今期はここまで、次期にここから、という分け方ができるのは、上限を先に聞けている場合だけです。
比べる問いを1つに絞るなら、これです。
「この金額は、何ヶ月で回収できる設計になっていますか?」
問い合わせ1件あたりの粗利と、いま欲しい件数が分かれば、Webにかけてよい金額は逆算できます。90万円のサイトで月2件の商談が増え、1件あたりの粗利が20万円なら、回収は3ヶ月弱です。逆に、月0件のまま3年運用すれば、保守費まで含めて全額が固定費になります。
この問いに、数字を使って一緒に考えてくれる相手かどうか。それが、金額の大小よりも先に見るべきところです。手段から入って「まずリニューアルしましょう」と言う相手は、あなたの回収より自社の受注が先に来ています。
アームは、東京・三軒茶屋のデザインスタジオです。業種・規模を問わず100件以上のプロジェクトを経験してきました。見積もりについては、次の形でお出ししています。
主な料金の目安は次のとおりです(すべて税別・2026年8月時点)。
内容 | 規模 | 料金の目安 |
|---|---|---|
コーポレートサイト制作 | 10〜15ページ | 90万円〜 |
サービスサイト制作 | 5〜10ページ | 80万円〜 |
LP制作 | 1ページ | 40万円〜 |
Studio / Framer制作 | 5ページ前後 | 50万円〜 |
業務システム UI/UXデザイン | 10画面前後 | 90万円〜 |
ブランディング一式 | ロゴ+簡易ガイドライン+小規模Web | 120万円〜 |
全サービスの料金と、費用の決まり方の考え方はアームの料金ガイドにまとめています。他社の見積書を持ち込んでのご相談も歓迎です。続けるべきもの・削ってよいものを率直にお伝えします。
業界共通の定価も、公的な統計もありません。「相場」として流通している数字は、各社が公開している目安を集計したものです。目安としては使えますが、自分の案件に当てはまるかは別問題です。相場を探すより、見積書の内訳が説明できるかを見るほうが確実です。
3社前後が現実的です。それ以上になると、要件を説明する時間と比較の手間が増え、判断が遅れます。大切なのは社数ではなく、全社に同じ要件を書いた紙を渡すことです。
上限を伝えてください。「50万円まで」「200万円まで」で構いません。上限が分かれば、その中で何ができて何ができないかを設計できます。伏せられると、外れた提案を返すことになり、双方の時間が無駄になります。
不安の中身は、たいてい「途中で止まらないか」と「品質が読めないか」の2つです。前者は体制と連絡手段を、後者は過去の実績と、その実績で何の課題を解いたのかを聞いてください。見た目のテイストが好みかではなく、課題解決の意図が説明できるかで判断すると、規模に関係なく見極められます。
作り直しそのものより、その間に失った商談機会のほうが大きくなりがちです。ただし、最小限で公開して反応を見てから作り込む進め方は合理的です。損になるのは、目的が決まらないまま安く作り、公開後に何を直せばいいかも分からない状態です。