AI検索時代の流入診断
「問い合わせが減った」の原因を、数字で特定する流入診断。
アーム代表の伊藤です。問い合わせが減ったとき、原因を特定しないままのリニューアルやSEO対策は、費用だけかかって戻りません。近年いちばん多い原因はAI検索で、検索1位のままでもクリック率が約38%下がったという調査もあります(Ahrefsによる30万キーワードの分析・2026年2月)。このページでは、原因を3つに切り分ける5分の手順と、原因別の直し方・手を付ける順番を整理します。
ホームページからの問い合わせは、「見られる回数 × 響いた割合 × 送信できた割合」の掛け算で決まります。お店の売上が「客数 × 入店率 × 購入率」で決まるのと同じ構造です。つまり問い合わせが減ったなら、減った場所はこの3つのどこかです。
疑う場所 | 典型的なサイン | 主な原因 |
|---|---|---|
1. 流入が減った | アクセス数そのものが下降している | AI検索の影響、検索順位の下落、コンテンツの鮮度切れ |
2. 内容が刺さらなくなった | アクセスはあるのに問い合わせが来ない | 訴求のズレ、競合の変化、実績・信頼情報の不足 |
3. どこかが壊れている | ある日を境に急にゼロになった | フォームの不具合、メール不達、計測タグの外れ |
大切なのは、この3つは直し方がまったく違うということです。流入の問題なのに問い合わせフォームを改善しても効果はありませんし、フォームが壊れているのにSEO対策をしても1件も届きません。だからこそ、最初にやるべきは「どこで減っているか」の切り分けです。
切り分けの前に、いま最初に知っておいてほしい変化があります。2025年以降の「問い合わせが減った」というご相談で、最も多い原因がこれです。
Google検索の結果画面の一番上に、AIがまとめた回答が表示されるようになりました。これがAI Overview(AIによる概要)です。さらに2025年9月には、対話形式で検索できる「AIモード」の日本語提供も始まりました(2026年8月時点)。
ユーザーにとっては便利な機能です。ただしホームページの運営者から見ると、構造が大きく変わりました。検索した人がAIの要約を読んで満足し、どのサイトもクリックせずに離脱するケースが増えたのです。
影響は数字にも表れています。Ahrefsが30万件のキーワードを調べた分析では、AIによる概要が表示される検索で、日本でも検索1位ページのクリック率が37.8%下がっていました。2023年12月(AIによる概要の導入前)と2025年12月の比較です(Ahrefs pte. ltd.「AIによる概要のゼロクリック影響、日本でも約38%のオーガニッククリック減少を確認」2026年2月)。
実感の面でも同じ傾向が出ています。国内のマーケティング担当者325名に聞いた調査では、61.9%が「AIによる概要の影響で、自社サイトへの自然検索からの流入が減った」と答えました(ベクトルデジタル キーマケLab「AI Overviewsが従来の自然検索流入や検索広告に及ぼしていると思われる影響に関する調査」2025年5月実施)。
ここで重要なのは、検索順位は1位のまま、検索流入だけが減るという点です。順位のレポートを見ても異常なし。それなのにホームページへのアクセスと問い合わせは減っていく。「順位は落ちていないのに減っている」と感じているなら、まずこの影響を疑ってください。
この変化は、ある日突然ゼロになるわけではありません。AIの要約が表示される検索が少しずつ増え、ホームページへの検索流入がじわじわ削られていきます。毎月数%ずつの減少は、忙しい経営者の目には「誤差」に見えます。気づいたときには問い合わせが半減していた、ということが実際に起きています。蛇口が少しずつ細くなっているのに、桶の水位が下がってから気づくようなものです。
ここからは、自分で確認する手順です。GA4(Googleアナリティクス)とGoogle Search Consoleが入っていれば、専門知識がなくても切り分けの入口までは行けます。
GA4のレポートで、期間を過去12ヶ月に設定してアクセス数の推移を見ます。見るのはグラフの形だけで構いません。
Google Search Consoleの検索パフォーマンスで、表示回数とクリック数の両方を表示します。ここが今回いちばんのポイントです。
意外に多いのがこれです。フォームの送信エラー、通知メールの迷惑メール振り分け、ドメインや証明書の期限切れ。「減った」のではなく「届いていなかった」というケースを、アームも実際に何度か見てきました。月に一度、自分のホームページのフォームから送信テストをする習慣をおすすめします。
ここまでで「どこで減っているか」の当たりが付きます。もしGA4やSearch Consoleが入っていない、見方が分からないという場合は、画面を共有しながら一緒に確認しますので、お気軽にご相談ください。計測できていないこと自体が、最初の発見であることも多いです。
切り分けができたら、原因に合った改善に進みます。全部を一度に直す必要はありません。効果の大きい順に並べます。
原因 | 主な打ち手 | 優先度 |
|---|---|---|
フォーム・計測の不具合 | 即修理。原因調査より先に直す | 最優先 |
AI検索起因の流入減 | AIに理解・引用されるサイト構造への改修(LLMO対策)、コンテンツの再設計 | 高 |
検索順位・鮮度の低下 | 既存ページのリライト、内部SEOの点検 | 高 |
内容・導線のミスマッチ | 訴求の見直し、実績・信頼情報の追加、CTAとフォームの改善 | 中 |
AIによる概要は、どこかのサイトの情報を要約して表示しています。つまり、要約の元ネタとして引用されるサイトには、むしろ新しい流入が生まれています。構造化データの実装、質問に答える形の見出し設計、内容の一次情報性。AIが理解しやすく、答えとして採用しやすいホームページの構造に直すことが、これからの集客の土台になります。
アクセスが維持されているのに問い合わせが減っている場合は、競合の変化や訴求のズレを疑います。改善の考え方は「アクセスはあるのに、問い合わせが来ない」の解決ページで詳しく解説しています。
切り分けの結果「減った以前に、もともと月数百アクセスも無かった」と分かることもあります。その場合は部分的な改善よりも集客設計そのものが課題です。「ホームページで集客できない」の解決ページをご覧ください。
切り分けと直し方の全体像がつかめたら、自分のホームページを次の10項目で点検してみてください。問い合わせが来ないホームページには、共通するパターンがあります。1つでも「できていない」があれば、そこが改善の候補です。
特にスマホ対応と信頼性の情報は、集客がうまくいっていても問い合わせを静かに取りこぼす2大ポイントです。ホームページを開いた瞬間の第一印象で、読む前に離脱されていることは珍しくありません。
逆に、問い合わせが減ったときにやりがちで、おすすめできない対応もお伝えします。
一番多い失敗です。原因が分からないままデザインを刷新しても、原因が流入側にあれば何も変わりません。数百万円かけたのに問い合わせはゼロのまま、という相談を実際にいただきます。リニューアルは手段であって、診断の代わりにはなりません。
「業者を変えたのに戻らない」というケースの多くは、そもそも原因がSEOの外側(AI検索の構造変化、訴求、フォーム)にあります。施策の中身が同じなら、看板が変わっても結果は同じです。乗り換えの前に、いまの施策が原因に合っているかを確認してください。
AI検索起因の減少は、季節変動と違って自然には戻りません。検索行動そのものが変わったからです。様子を見ている間も、会えたはずのお客様は競合のページを読んでいます。失っているのは広告費ではなく、商談の機会です。
自分での切り分けに限界を感じたら、外部に相談することになります。そのとき、相談先にこう聞いてみてください。
「減った原因を、数字で特定してから提案してもらえますか?」
この質問への答え方で、相手の仕事の進め方が分かります。診断のプロセスや使うデータを具体的に説明してくれるなら、信頼できる可能性が高い。逆に、原因の話を飛ばして「リニューアルしましょう」「SEOを強化しましょう」と手段から入る相手は、あなたの問い合わせを戻すことよりも、自社のサービスを売ることが先に来ています。
アームは、東京・三軒茶屋のデザインスタジオです。ホームページ・Webサイトの制作だけでなく、SEO・LLMO対策や公開後の改善まで一気通貫で対応しているため、「作った会社」と「集客の会社」の間で原因がたらい回しになりません。
問い合わせの減少については、「AI検索時代の流入診断」をご用意しています。このページで紹介した切り分けを、データ分析からAI検索での見え方の確認まで踏み込んで行い、直す順番を書いた計画書をお渡しするサービスです。
詳しくはAI検索時代の流入診断のサービスページをご覧ください。まずは「うちの場合はどうか」という雑談からで大丈夫です。
表示率は調査やキーワードの種類によって幅があります。大事なのは世の中の平均値ではなく、あなたのホームページへの影響です。Search Consoleで「表示回数は維持・クリック数は減少」のパターンが出ていれば、影響を受けていると考えてください。
AIが内容を理解しやすい構造化データの実装、質問に答える形の見出しとコンテンツ設計、一次情報の充実が基本です(LLMO対策と呼ばれます)。どこから手を付けるべきかはホームページの現状によって変わるため、まず診断で優先順位を付けることをおすすめします。
このページの手順1〜3までは、自分で無料でできます。アームの流入診断に依頼いただく場合は15万円〜、期間は2〜3週間です。リニューアルまでご発注いただいた場合は診断費を制作費に全額充当します。
主な理由は2つです。1つは、AIによる概要が検索結果の上に表示され、クリックされる前に情報が完結してしまうこと。もう1つは、検索行動そのものがSNSやChatGPTなどのAIチャットに分散していることです。どちらも順位のレポートには表れないため、「順位は正常なのに検索流入が減る」という現象になります。