プロジェクトを成功させるポイント

「予算をかけたのに成果が出ない」「公開後すぐに更新が止まる」「思っていたサイトと違う」……Web制作・UIデザイン・ブランディングのプロジェクトでは、しばしばこうした残念な結果に終わるケースがあります。

実は、同じ予算・同じ依頼内容でも、結果は大きく分かれます。その差は、Web制作会社の腕前の差というより、依頼側の準備や姿勢、そしてプロジェクトの進め方によって決まることが多いです。

このページでは、アームがこれまでに関わってきたWeb制作・UIデザインのプロジェクトから見えてきた、「失敗するパターン」と「成功させるためのポイント」をお伝えします。Web制作・UIデザイン・ブランディングの発注を控えているお客様の参考になれば幸いです。

Web制作・UIデザインのプロジェクトが「失敗した」と感じる5つのパターン

まず、Web制作のプロジェクトでよくある「失敗した」と感じるパターンを整理します。アームのお客様からも、過去のプロジェクトで似た経験をお伺いすることが少なくありません。

1. 公開して終わり、何も成果が出ない

Webサイトを公開したものの、その後の効果測定や改善が行われず、当初の目的が達成できないパターンです。アクセスデータも見られないまま放置され、何のために予算を使ったのかが曖昧になります。

2. 予算をかけたのに、アクセスが伸びない・問い合わせが増えない

数百万円〜千万円規模の予算を使ったWeb制作プロジェクトでも、公開後にアクセス数や問い合わせが増えないことはあります。多くの場合、原因は「集客導線がない」「ターゲットに刺さるコンテンツがない」など、Webサイト本体ではなく戦略の不足です。

3. 公開後すぐに更新が止まる

公開時には大きく報じたWebサイトが、半年も経たないうちに更新が止まるケースです。原因は「お客様側に運用担当者がいない」「CMSが使いにくい」「更新の意義が社内で共有されていない」など。立派なWebサイトが、徐々に古くなっていきます。

4. 社内で誰も使いこなせていない、何のためのサイトか説明できない

Web制作プロジェクトに関わったメンバー以外、Webサイトの目的やこだわりを誰も説明できない状態。営業や採用担当が「うちのサイトをどう紹介していいか分からない」と困るケースもあります。

5. 「思っていたサイトと違う」と社内レビューでひっくり返る

社長・役員レビューで「もっと派手なデザインにしたい」「言ってることが分かりにくい」と差し戻され、デザインや構成を大幅にやり直すケース。プロジェクト終盤に発生すると、追加費用と納期遅延を引き起こします。

なぜ同じ予算でも、Web制作の結果が大きく分かれるのか

Web制作の成否は、Web制作会社の腕前だけで決まるわけではありません。むしろ、依頼側の準備や姿勢、プロジェクトの進め方によって結果が大きく変わります。

失敗の根本原因は「制作会社に丸投げ」の発注スタイル

Web制作・UIデザインのプロジェクトが失敗するパターンに共通するのは、「制作会社に丸投げ」の発注スタイルです。

  • 目的が曖昧なまま発注する
  • KPIを設定しないまま公開する
  • ターゲットの定義を制作会社任せにする
  • 公開後の運用体制を決めないまま依頼する

これらは「制作会社が悪い」というより、依頼側の準備不足です。Web制作のプロは、依頼側が決めた目的やターゲットに基づいてサイトを設計します。出発点が曖昧だと、その先のすべての判断も曖昧になります。

制作会社側にも責任がある

ただし、依頼側だけの責任ではありません。Web制作会社の側にも責任があります。

  • 戦略設計やヒアリングを省略して、制作工程だけを進めるWeb制作会社
  • 「念のため」で機能を積み増した見積もりを出すWeb制作会社
  • 公開後の運用提案を持たないWeb制作会社

Web制作の成功には、依頼側と制作会社の両方が、プロジェクトの上流工程に時間と労力を使う姿勢が必要です。

Web制作・UIデザインを成功させる、依頼側が準備しておきたい5つのこと

ここからは、Web制作・UIデザインのプロジェクトを成功させるために、依頼側で準備しておきたい5つのことをお伝えします。

  1. プロジェクトの目的を言語化する
  2. 目標とするKPIを設定する
  3. ターゲットとなるお客様像を明確にする
  4. 公開後の運用体制を最初から設計する
  5. 上流工程に時間を使うWeb制作会社・パートナーを選ぶ

順番に詳しく説明します。

1. プロジェクトの目的を言語化する — 何のためのWebサイトか

「Webサイトをリニューアルしたい」だけでは、プロジェクトの目的とは言えません。リニューアル自体は手段であって、目的ではないからです。

目的を見つけるための問いかけ

  • 集客(新規見込み客の獲得)が目的か
  • 採用応募者の質や数を上げることが目的か
  • 既存顧客との関係維持・LTV向上が目的か
  • ブランディング(信頼性・認知の向上)が目的か
  • 既存サイトの問題(表示遅い・更新できない・スマホ対応してない)を解決することが目的か

複数の目的が混在することもありますが、その場合は優先順位をつけることが大切です。「主目的は採用強化、副次的に集客も改善したい」のように、軸を決めておくと、デザインや構成の判断が一気に楽になります。

目的が曖昧だと起こること

目的が曖昧なまま進むと、デザインフェーズで「もっとカッコよく」「もっと信頼感を」といった抽象的なフィードバックが繰り返され、プロジェクトが迷走します。目的を最初に言語化しておくことが、Web制作の最初の成功要因です。

2. 目標とするKPIを設定する — 公開後に「うまくいったか」を測れる指標

目的が決まったら、その達成度を測るKPI(重要評価指標)を設定します。KPIがあれば、公開後に「うまくいったかどうか」が客観的に判断できます。

目的別のKPI例

主目的

想定KPI

集客(新規見込み客の獲得)

月間問い合わせ件数、資料請求数、CV率(コンバージョン率)

採用強化

採用応募数、応募者の質、選考通過率

既存顧客との関係維持

既存顧客のサイト訪問頻度、コンテンツの読了率

ブランディング

ブランド検索数、SNSでの言及、サイト直帰率の改善

既存サイトの問題解決

ページ表示速度、CMS更新頻度、スマホ閲覧率

KPIは「最初に決めて、運用しながら見直す」

公開時点で完璧なKPIを設定するのは難しいです。最初は仮説で決めて、公開後3〜6ヶ月のデータを見て見直すのが現実的です。重要なのは、KPIを最初に決めておくことで、デザインや実装の判断軸ができることです。

3. ターゲットとなるお客様像を明確にする — 誰のためのWebサイトか

Web制作・UIデザインで設計したいのは「誰のためのサイトか」が明確なWebサイトです。ターゲットが曖昧だと、メッセージも曖昧になり、結果として「誰にも刺さらないサイト」になってしまいます。

ターゲットを言語化する3つの観点

  • 属性:業種、企業規模、職種、年齢層、地域
  • 状況:今どんな課題を抱えているか、どんな情報を探しているか
  • 意思決定プロセス:誰が情報を集めて、誰が最終判断するか

例えば、BtoB企業の採用サイトなら「20代後半の異業種転職検討者、現職に不満があるが踏み切れずに情報収集している段階」のように具体化します。業界ではこうした想定像を「ペルソナ」と呼ぶこともあります。

ターゲットが決まると、判断が早くなる

ターゲットを言語化しておくと、Web制作の途中で迷ったときに「このメッセージは想定したお客様に刺さるか」という基準で判断できます。社内レビューで意見が割れたときも、ターゲットに立ち返ることで議論を収束できます。

4. 公開後の運用体制を最初から設計する — Webサイトは公開後がスタート

Web制作・UIデザイン・ブランディングのプロジェクトを成功させるには、公開後の運用体制を最初から設計することが欠かせません。

公開後に必要な役割

  • アクセス解析の確認とKPI評価
  • コンテンツ追加・更新(ニュース、実績、ブログなど)
  • 問い合わせ対応
  • 不具合・改善要望への対応
  • セキュリティ更新

これらを「誰が、どのくらいの頻度で行うか」を決めずに公開すると、Webサイトは徐々に放置されていきます。

社内に運用担当者がいない場合の選択肢

中小・中堅企業では、Web担当者を専任で置けないケースが多いです。その場合、Web制作会社との運用保守契約を結ぶのが現実的です。アームでは月額固定・チケット制から選べる運用契約をご用意しています。

詳しい運用契約の考え方は費用と相場の考え方でお伝えしています。

5. 上流工程に時間を使うWeb制作会社・パートナーを選ぶ

Web制作・UIデザインのプロジェクトの成否は、上流工程に時間を使うかどうかで大きく分かれます。

上流工程とは

  • ヒアリング(事業課題、目的、KPI、ターゲット、競合の整理)
  • 戦略設計(ターゲット理解、メッセージ設計、差別化ポイントの言語化)
  • 情報設計(サイトマップ、ナビゲーション、コンテンツの優先順位)

これらが固まる前にデザインや実装に進むと、後半で必ずやり直しが発生します。

Web制作会社を選ぶときに見るべきポイント

  • 初回ヒアリングが浅すぎないか(「予算とスケジュールだけ」ではないか)
  • お見積もりに「考える工程」の工数が明示されているか
  • 過去の制作実績で、戦略設計の話が出てくるか
  • 「制作後の運用」を提案に含めているか

これらが揃っている制作会社は、上流工程に時間を使うWeb制作会社である可能性が高いです。

アームの上流工程への姿勢

アームのWeb制作・UIデザインでは、お見積もり全体の約半分の工数を、戦略設計と情報設計の上流工程に充てています。地味で時間がかかる工程ですが、ここを省略するとプロジェクト全体が崩れることを、これまでの経験から学んでいます。

詳しい進め方はWeb制作・UIデザイン・ブランディングの進め方とプロセスでご紹介しています。

アームのWeb制作・UIデザインで重視している、成功確率を上げる4つの取り組み

最後に、アームがWeb制作・UIデザインのプロジェクトの成功確率を上げるために重視している取り組みをお伝えします。

1. 戦略設計と情報設計に、工数の半分以上を充てる

デザインに手をつける前に、ペルソナ・カスタマージャーニーマップ・サイトマップ・KPIを言語化します。お見積もりの内訳でも、上流工程の工数を明示します。

2. AIプロトタイプで、早い段階から「触れる試作品」を共有する

ChatGPT、Figma AI、v0などのAIツールを業務に組み込み、ワイヤーフレームから動くプロトタイプ(試作品)まで素早く作ります。お客様が早い段階で「触って確かめられる」状態を作ることで、認識のズレを最小化します。

3. 案件ごとにベテランをバイネームで組成する

アームには固定組織はありません。案件ごとに最適なベテランをバイネームで組成します。アサインされるのは、その領域で経験を積んだプロフェッショナルだけ。代表の伊藤も案件全体に関与し、品質の最終確認を担います。

4. 公開後の運用を最初から契約に組み込む提案をする

「公開して終わり」にせず、月次レポートと改善提案を組み合わせた伴走支援をご提案します。Web担当者がいないお客様でも、継続的にWebサイトを育てられる体制を作ります。

まずはお話を聞かせてください

Web制作・UIデザイン・ブランディングのご相談は、要件が固まっていない段階でも歓迎です。「うちのプロジェクトは何を準備すべきか」「目的とKPIをどう設定すべきか」といった上流の整理から、アームは一緒に並走します。

費用や進め方については、費用と相場の考え方進め方とプロセスのページもあわせてご確認ください。

プロダクトの売上を最大化させるUI・UXデザインならアームにお任せください

伊藤 悠希

代表

伊藤 悠希

愛媛出身、東京在住。複数の制作会社でオンスクリーン領域のデザインを経験後、屋号「aaam(アーム)」で独立。スタートアップを中心にデザイン支援を行う。

1

総プロジェクト数

100

+

業種・規模を問わず100件以上のプロジェクトを経験。初めての業界でも、過去の知見から最適な設計を提案できます。

※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。

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業界歴

9

Web制作・UIデザイン領域で9年の実務経験。設計だけでなく、公開後の運用・改善まで見据えた提案ができます。

※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。

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伝言ゲーム

0

ディレクター不在の一気通貫体制。課題を直接聞いたデザイナーが設計・制作するため、要件のズレや手戻りが起きません。

選ばれ続けるユーザ体験
をデザインする。