
アーム代表の伊藤です。
LLMO対策で自分がやることは6つです。llms.txtの設置やAI向け構造化データの追加は、Google自身が公式ドキュメントで不要と明記しています(Google検索セントラル・2026年7月10日更新分を確認)。
この記事は、最初の表で外していい施策とその根拠を確かめ、費用をかけずに今日から進められる6ステップと効果測定まで最短でたどれる構成にしています。
LLMO対策で外すのは5つ、やることは6つ
- 不要な施策はllms.txt含め5つ
- FAQリッチリザルトは2026年5月7日に終了
- AI機能はコア検索ランキングに根ざす仕組み
LLMO対策のやり方でいちばん差が出るのは、施策を増やすことではありません。Googleが不要と明言している施策を先に外すことです。
外す施策は5つで、理由はすべて「Google検索で使われていない」か「必須ではない」です。根拠は次の表のとおり、Google検索セントラルの公式ドキュメントに明記されています。
施策 | 公式の判断 |
|---|---|
llms.txtの設置 | 検索で未使用 |
AI向けの構造化データの追加 | 必須要件でない |
コンテンツを細切れにする(チャンク化) | Googleが理解可能 |
AI向けの文章の書き分け | 特別な書き方不要 |
AI表示のための追加の最適化 | 追加要件なし |
- llms.txtの設置: 新しい機械可読ファイル、AIテキストファイル、マークアップ、Markdownを作成する必要はない。Google検索自体がそれらを使用していないため
- AI向けの構造化データの追加: 生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なschema.orgマークアップも存在しない
- コンテンツを細切れにする(チャンク化): AIが理解しやすいようにコンテンツを細切れにする必要はない。Googleのシステムは1ページ内の複数トピックを理解し、関連する部分を示せる
- AI向けの文章の書き分け: 生成AI検索のためだけに特定の書き方をする必要はない。AIは同義語や求められている意味を理解できる
- AI表示のための追加の最適化: AIによる概要やAIモードに表示されるための追加要件はなく、他に特別な最適化も必要ない
出典: Google 検索セントラル「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(2026年7月10日更新)、「AI features and your website」(2025年12月10日更新)
FAQスキーマの前提は、もう変わった
さらに、FAQリッチリザルトは2026年5月7日をもって検索結果への表示が終了しています(出典: Google 検索セントラル「What is new in Search」)。FAQスキーマを実装してAI引用を増やす、という手順は前提が変わりました。
なぜこれで良いのかというと、GoogleのAI機能が独立したエンジンではないからです。公式ガイドには、生成AI機能はコアな検索ランキングおよび品質システムに根ざしている、と書かれています。
土台は従来のSEOと同じで、その上に回答の見せ方を変えた層が乗っているだけ、という構造です。
煽りと冷笑、両方から届く言葉に振り回されなくていい
LLMO対策という言葉には、賛否まで含めて温度の高い声が集まりやすいです。「もう他社はやっている、乗り遅れる」という急かし方をされることもあれば、「勧められるままに始めるのは情弱だ」という突き放し方をされることもあります。
急かされる必要も、笑われる必要もありません。この記事が置いているのは、その中間、自分の手で確かめて自分で決める場所です。
残るのは、地味な作業の順番だけ
だからLLMO対策のやり方は、特別な技術の習得ではありません。人にもAIにも分かるサイトに整えるという、地味な作業の順番の問題になります。
外したうえで自分でやることは、次の6つです。
- 生成AIに自社を聞いて、現状を記録する
- 誰に何をいくらで提供しているかを、書き切る
- よくある質問に、端的に答える
- サイトの情報構造を整理する
- Search ConsoleでAI検索での表示を測る
- 月に1回、同じ質問を投げて変化を見る
LLMO・AIO・GEO・AEO・SEO、呼び方が違うだけで中身は同じ
- 5つの用語は呼び名の違いだけで中身は共通
- SEOはLLMOの土台にあたる基礎
- GoogleがAEO/GEOツールに注意喚起
呼び名が違うだけで、やることはほぼ共通です。提案書でどの用語が使われていても、中身を見て判断してください。
5つの用語の対応表
手順に入る前に、用語を片づけます。5つの用語は呼び名が違うだけで、指している中身はほぼ同じです。正式名称と詳しい説明は表の下にまとめました。
用語 | 意味 |
|---|---|
SEO | LLMOの土台 |
LLMO | AI回答に引用される対策 |
AIO | LLMOとほぼ同義 |
GEO | 海外での呼び名 |
AEO | AI回答重視の呼び名 |
- SEO(Search Engine Optimization): 検索エンジンからの流入を増やす取り組み。LLMOの土台にあたる
- LLMO(Large Language Model Optimization): 生成AIの回答に引用されやすくする取り組み
- AIO(AI Optimization): LLMOとほぼ同義で使われる
- GEO(Generative Engine Optimization): 海外で使われる呼び名。中身はLLMOと同じ
- AEO(Answer Engine Optimization): AIの回答に載ることを重視した呼び名
AEO・GEOツールを売り込まれたら、思い出す注意喚起
なおGoogleは2026年6月5日に、AI体験での改善を約束する第三者ツール、いわゆるAEO・GEOツールについて注意を促しています。
Googleは第三者のサービスを評価していないので、そうした主張には注意するように、という内容です(出典: Google 検索セントラル「Third-party SEO tools, services, and advice」)。
LLMO対策のやり方6ステップ
- 生成AIレポートは2026年6月に登場
- 情報構造は重複確認・テーマ・リンクの順
- 効果は数か月かかり毎月同じ質問で確認
ここからが手順です。上から順に進めてください。1から3までは費用がかからず、専門知識も要りません。
生成AIに自社を聞いて、現状を記録する
最初にやることは、施策ではなく計測です。健康診断を受けずにサプリを買うようなことにならないよう、現在地を先に押さえます。
ChatGPTやGeminiを開いて、次の3種類を質問してください。所要時間は30分ほどで、費用はかかりません。
- 自社名・サービス名をそのまま聞く(「株式会社◯◯について教えて」)
- お客様が使いそうな言葉で聞く(「東京都内で◯◯に強い会社は」)
- 競合と並べて聞く(「◯◯と△△の違いは」)
この3つは役割が違います。1つ目は自社がどう説明されているか(引用・言及のされ方)、2つ目と3つ目は、おすすめとして自社の名前が挙がるか(推薦されるか)の確認です。回答に引用されても、引用元リンクがクリックされることはまれです。
確認するもの | 位置づけ | 根拠 |
|---|---|---|
引用・言及のされ方(自社名で聞く) | 説明のずれの確認に使う | 引用元リンクがクリックされることはまれ |
名前で挙がる推薦(お客様の言葉・競合比較で聞く) | 施策の目標に置く | 商談に近いのはこちら |
商談に近いのは名前で挙がる推薦のほうなので、施策の目標も「引用される」で止めず「推薦される」に置きます。推薦される会社に共通する条件と、そのために何を言語化すべきかは、AIに推薦される会社の条件で掘り下げています。
回答をそのままコピーして、日付とあわせて保存します。この記録が、あとで効果を判断する唯一の基準になります。記録を取らずに施策を始めると、成果が出たのかどうかが永久に分からなくなります。
誰に何をいくらで提供しているかを、書き切る
生成AIが引用できるのは、サイトに書かれていることだけです。ところが、人間の営業担当なら初回訪問で必ず伝える内容が、サイトに載っていない会社はかなり多いです。
次の項目を確認してください。1つでも欠けていたら、そこが最初の改善点になります。
項目 | 書けているか |
|---|---|
誰向けのサービスか | 業種・規模・地域が具体的に書かれている |
何を提供するか | 作業範囲と、含まれないものが分かる |
いくらか | 金額か、少なくとも範囲が書かれている |
実績 | 業種と課題が分かる形で載っている |
誰がやるか | 体制と担当者の経験が分かる |
とくに料金の記載は大きいです。金額が書かれていないサービスは、AIも人も比較の対象にできないからです。
よくある質問に、端的に答える
お客様から実際に聞かれる質問を10個書き出して、それぞれに2〜3文で答えるページを作ります。ここで大事なのは、AIのために特別な書き方をしないことです。
書き方 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
AIのための特別な書き方 | 不要 | Googleが「特定の書き方をする必要はない」と明言している |
回りくどい前置きを外し、聞かれたことに先に答える | それで十分 | 質問にきちんと答えるという当たり前のことが本体 |
1文目で定義を言い切る | 用語説明で有効 | 補足より先に定義が来ると人にも読みやすい |
前述のとおり、Googleは生成AI検索のためだけに特定の書き方をする必要はないと明言しています。やるのは質問にきちんと答えるという、当たり前のことだけです。回りくどい前置きを外して、聞かれたことに先に答える。それで十分です。
用語を説明するときも同じで、1文目で定義を言い切ってから補足に入ると、人にとっても読みやすくなります。
サイトの情報構造を整理する
ここは4番目です。技術的な話が最初に来ないのは、順番として成り立たないからです。
やることは3つあります。
手順 | やること | 中身 |
|---|---|---|
1 | 重複の確認 | 同じ話が複数のページに散っていないか見る |
2 | テーマの割り当て | 1ページに1つのテーマを持たせる |
3 | リンクの整理 | 関連するページ同士を、内容が分かる言葉でつなぐ |
AIに引用されにくいサイトの多くは、そもそも人にとっても分かりにくいサイトです。何をしている会社か、どこに書いてあるか分からない。この状態で表面的な施策を足しても、穴の空いたバケツに水を注ぐようなものになります。
Search ConsoleでAI検索での表示を測る
効果測定には、Googleが用意した公式の手段があります。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートです。2026年6月に導入され、AIによる概要・AIモード・Discoverでの表示回数を確認できます。
測る手段 | 扱い | 補足 |
|---|---|---|
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート | 公式の手段を基準にする | AI概要・AIモード・Discoverの表示回数 |
GA4の参照元流入 | 増減の傾向だけ追う | 数字は小さく出るのが普通 |
第三者ツールのAI可視性スコア | 指標にしない | Googleがその種の効果主張に注意を促している |
あわせてGA4で、ChatGPTなどからの参照元流入も見られます。ただし数字は小さく出るのが普通なので、増減の傾向だけを追ってください。
第三者のツールが出す独自の「AI可視性スコア」は、指標にしないことをおすすめします。前述のとおり、Googleはその種のツールの効果主張に注意を促しています。
月に1回、同じ質問を投げて変化を見る
最後は継続です。ステップ1で保存した質問を、月に1回そのまま投げ直します。質問を変えると前回と比較できなくなるので、文言は固定してください。
変化が出るまでには数か月かかります。AIの回答は日々変わるので、1回の結果で判断せず、3回分ほど並べて傾向を見るのが現実的です。
LLMO対策でやってはいけないこと
手順よりも、避けることのほうが差が出ます。次の4つは、やると損をします。
- 生成AIの出力をそのまま貼った記事を量産する。Googleはスケーリングされたコンテンツの不正利用をスパムとして扱っています。AIを使うこと自体は禁止されていませんが、価値のない量産は別です
- 不自然な言及を集める。Googleは、Web上での不自然な言及集めは思われているほど有効ではないと明記しています
- 効果を確約する提案を信じる。AIの回答に何を載せるかはAI側が決めることで、外部から確約できる性質のものではありません
- SEOとLLMOを別々に契約する。土台が同じである以上、作業内容は必ず重なります。工程表で重複を確認してください
ステップ1〜3は自分で、4は専門家に相談したほうがいい
- ステップ1〜3は専門知識なしで社内完結
- ステップ4のURL変更は検索評価の資産を失うリスク
- アームはLLMO対策を制作費に含め追加費用なし
ここまでの6ステップのうち、ステップ1から3は社内で完結します。特別な知識は要らず、必要なのは自社のことを言葉にする時間だけです。
ステップ4だけは、勝手を知らないと資産を失う
一方でステップ4のサイト全体の情報設計は、既存のページ構成を組み替える判断が絡みます。ページをどう分けるか、どのページを統合するか、URLをどう扱うかは、間違えると検索評価上の資産を失います。線引きとしては、書けば済むことは自社で、構造を触ることは専門家とが現実的です。
アームでは、LLMO対策を単体の商品として売っていません。ホームページの制作やリニューアルの情報設計に組み込む形で提供しています。ホームページ制作の支援内容に含める形なので、対策のためだけの追加費用は発生しません。
不要な施策は、工数にも計上しない
そして、公式が不要と言っている施策は工数に計上しません。llms.txtの設置もAI向けの構造化データも、こちらからは提案しないという意味です。売らないと決めることも、提案の一部だと考えています。
発注を検討する段階で見積もりの妥当性を判断したい場合や、サイトを新しく作る段階での設計を知りたい場合は、次の記事も参考にしてください。
よくある質問
LLMO対策のやり方で、最初にやるべきことは何ですか?
生成AIに自社名やサービス名を質問して、現在どう説明されているかを記録することです。費用はかからず、30分ほどで終わります。この記録がないと、あとで施策の効果を判断できません。
llms.txtは設置したほうがいいですか?
Googleは、新しい機械可読ファイルやAIテキストファイル、マークアップを作成する必要はない、Google検索自体がそれらを使用していないため、と公式に明記しています。
設置しても害はありませんが、費用を払って実装する優先度の高い施策ではありません。llms.txtの実測データと5分で終わる書き方は、別のコラムで詳しく整理しています。
構造化データを入れればAIに引用されやすくなりますか?
Googleは、生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なschema.orgマークアップも存在しないと明記しています。リッチリザルトを狙う目的での構造化データは引き続き有効ですが、AI引用を目的にした実装は根拠が確認できません。
LLMO対策とSEO対策は何が違いますか?
Google検索に関してはほぼ同じです。公式ドキュメントに、生成AI機能はコアな検索ランキングおよび品質システムに根ざしていると書かれています。異なるのは、Google以外のAIへの対応と、効果の測り方の2点です。
LLMO対策の効果はどのくらいで出ますか?
数か月単位で見てください。サイトの改善がAIの回答に反映されるまでには時間がかかります。月に1回、同じ質問を投げ直して変化を追うのが現実的です。
中小企業や個人事業でもLLMO対策をやる意味はありますか?
あります。総務省の令和8年版 情報通信白書によると、日本で何らかの生成AIサービスを使ったことがある人の割合は58.8%で、前年度の26.7%から大きく上昇しました(出典: 総務省「令和8年版 情報通信白書」)。
ただし別枠の投資として急ぐ必要はなく、この記事の6ステップは通常のサイト運用の範囲で進められます。
LLMO対策のやり方は、不要な5つを外した残り6ステップを順に進めるだけ
LLMO対策のやり方は、施策を増やす作業ではありません。Googleが不要と明言している5つを外して、残った6ステップを順に進めるだけです。まずは自社名をChatGPTで検索するところから始めてみてください。
返ってきた説明が実態とずれていたら、それがそのまま最初の改善点になります。






