アクセスはあるのに、問い合わせが来ない

「アクセス数は伸びているのに、問い合わせが来ない」「コンバージョンが想定の半分以下で止まっている」。BtoBサイトの担当者から最も多く聞く悩みのひとつです。

原因の多くは、流入を増やす施策とコンバージョン経路の設計が分離していることにあります。SEOや広告で人を呼び込むことには注力しても、サイトに来た人を問い合わせまで導く動線は十分に設計されていない。これが、アクセスはあるのに問い合わせが来ない構造を生みます。

このページでは、コンバージョンが上がらない4つの典型パターンと、問い合わせ動線を立て直すための改善ステップを整理します。

このページで分かること

  • アクセスはあるのに問い合わせが来ないBtoBサイトの典型パターン
  • コンバージョンを下げるサイト動線・フォームの構造的な原因
  • 問い合わせを増やすための4ステップとその優先順位
  • 改善前後で変わるユーザー体験の比較
  • コンバージョン改善を進める際の社内整理のチェックリスト
  • 問い合わせ動線とフォーム改善のよくある質問

「アクセスはあるのに問い合わせが来ない」の4つの典型パターン

コンバージョンが上がらない原因は、サイトの構造・コンテンツ・動線・フォームの4階層に分かれます。それぞれを切り分けて見ないと、的外れな改善を繰り返すことになります。

1. ファーストビューで「自分向けではない」と判断されている

サイトに来た人は、ファーストビューを3〜5秒見て「自分に関係があるか」を判断します。ここで「自分向けではない」と判断されると、どれだけコンテンツが充実していても問い合わせまで到達しません。

特にBtoBサイトでは、ファーストビューが抽象的なコピーやイメージ写真だけで構成されているケースが多く見られます。読み手は「何の会社か」「自分の課題に効くか」が瞬時に判断できず、離脱してしまいます。流入はあるのに問い合わせが来ない悩みの半分は、ここで決まります。

2. サイト動線が成果に向かっていない

サイトに来た人を問い合わせまで導く動線が、ページごとにばらばらだったり、途中で途切れていたりするパターンです。トップページから事業紹介ページに進んだあと、次にどこに行けばいいかが分からない。事例紹介を読み終えたあとに問い合わせボタンが置かれていない。こうした小さな動線の途切れが積み重なって、コンバージョンを下げます。

良いBtoBサイトの動線は、読者がどのページから入ってきても、3クリック以内に問い合わせフォームに到達できる設計になっています。情報設計の段階でコンバージョンを意識していないと、この基本ができません。

3. 入力フォームで離脱が起きている

サイト動線を抜けて問い合わせフォームまで到達したのに、フォーム内で離脱しているパターンです。入力項目が多すぎる、必須項目の理由が説明されていない、送信ボタンの直前に予期しない確認画面がある。こうした摩擦が累積するとフォーム離脱率は跳ね上がります。

BtoBの場合、ある程度の情報を取らないと営業フォローの質が下がるという事情があります。ただし、必要最小限の項目に絞り、後続の商談で深掘りする設計にすれば、フォーム離脱を抑えながら情報の質も担保できます。

4. 受け皿となる事例・実績コンテンツが薄い

問い合わせ前の検討段階で、見込み客は「この会社に頼んで本当に解決するか」を判断する材料を探します。事例紹介、お客様の声、実績数値などの受け皿コンテンツが薄いと、判断材料が足りずに離脱します。

特にBtoBの中堅以上の発注では、社内で稟議を通すための材料が必要です。見込み客が経営層に提示できる事例・数値・第三者評価がサイトに揃っていないと、たとえ担当者が興味を持っても次のステップに進めません。

問い合わせが来ない状況を立て直す4つの改善ステップ

ファーストビュー・サイト動線・フォーム・受け皿コンテンツ。この4階層を順番に見直すのが、コンバージョン改善の基本ステップです。

1. ファーストビューを「誰の何の悩みに効くか」で書き換える

最初に着手するのはファーストビューです。「私たちは○○の会社です」ではなく、「○○な悩みを持つ△△向けに、××を提供する会社です」の構造で書き換えます。誰のどんな悩みに、どう効くか。この3要素を15〜30字で言い切るのが目標です。

ファーストビューを書き換える前に、自社の見込み客が抱える悩みを5〜10個リストアップする作業をおすすめします。レストランのメニュー写真と同じで、ファーストビューには「来店した人が見たい料理」が映っている必要があります。誰に向けて何を出すお店なのかが伝わらないと、入店した人もすぐに帰ってしまいます。

ファーストビューを変えるだけで、コンバージョン率が1.5〜2倍になるケースは少なくありません。それくらい、入口の設計はサイト全体の問い合わせ数に効きます。

2. ゴールまでの動線を「3クリック以内」で設計する

次に、サイト全体の動線を見直します。読者がどのページから入ってきても、3クリック以内で問い合わせフォームに到達できる構造を作ります。

具体的には、各ページの末尾に「次に読むべきページへの誘導」と「問い合わせへの直接動線」を併置します。事例紹介ページを読み終えた人には「他の事例を見る」と「相談する」の2つの動線。サービスページを読み終えた人には「料金を見る」と「相談する」の2つ。読者のフェーズに応じて、次のアクションを2つだけ提示するのが原則です。

選択肢を3つ以上並べると、読者は判断疲れで離脱します。本屋の店員が「これとこれ、どちらが気になりますか」と2択で聞いてくれると本を選びやすいのと同じ構造です。

3. 入力フォームの摩擦を減らす

動線を抜けてフォームに到達した見込み客を、確実に送信まで導くための改善です。フォームの離脱率は、項目数と項目の心理的な負担に強く相関します。

最低限の項目に絞り込みます。BtoBサイトであれば、会社名・氏名・メールアドレス・問い合わせ内容の4項目で十分です。電話番号や役職は任意項目にする、または送信後の自動返信メールで聞く設計にします。

入力項目が多くなる場合は、ステップ分割(複数画面に分ける)よりも、関連項目をグルーピングして1画面に収める方がコンバージョン率が高い傾向にあります。送信ボタンの直前には「ここまでで送信できます」のような安心メッセージを置くと、最後の一押しになります。

4. 受け皿となる事例・実績コンテンツを充実させる

ここまでの3ステップでサイトの「入口から出口」が整います。最後に、検討段階の見込み客を支える受け皿コンテンツを充実させます。

事例紹介は最低5〜10件、可能なら業種・規模別に20件程度揃えると見込み客が「自社に近い事例」を見つけられる確率が上がります。お客様の声は実名・顔写真付きが理想ですが、難しい場合はイニシャル+業種+役職でも有効です。実績数値は「累計○○件」「平均○○%改善」のように、第三者にも検証可能な形で提示します。

これらのコンテンツは、サイトの問い合わせコンバージョンを直接上げるだけでなく、見込み客が社内で検討を進める際の材料にもなります。「この会社に頼みたい」と思った担当者が、上司や経営層を説得するための武器をサイトが提供する設計です。

コンバージョン改善の重要ポイント比較

問い合わせが来ない状況と、コンバージョンが伸びる状況では、サイトの何が違うのか。代表的な観点で比較します。

観点

問い合わせが来ないサイト

コンバージョンが伸びるサイト

ファーストビュー

抽象的なキャッチコピーとイメージ写真

誰の何の悩みに効くかを15〜30字で明示

サイト動線

ページごとにばらばら、行き止まりあり

3クリック以内に問い合わせ到達可能

問い合わせフォーム

必須項目10個以上

必須4項目+任意項目

事例・実績

1〜2件、抽象的な表現

5〜20件、業種・規模別に整理

ボタンの設計

「お問い合わせ」一択

「相談する」「事例を見る」など段階別

ページ末尾

何もない or リンクが多すぎる

次のアクション2つに絞る

コンバージョン改善は「もっと人を呼ぶ」ではなく、「来た人を逃さない」施策です。流入施策とコンバージョン施策は分けて設計する必要があります。

ぼんやりした所から
一緒に
整理しましょう。

初回相談で、課題の整理から進め方、費用感まで一通りお伝えします。強引な営業は一切いたしませんので、ご安心ください。

コンバージョン改善を進める前に押さえる視点

サイトを改修する前に、社内で確認しておくべき項目をまとめます。これらが揃っていないと、改修後にまた同じ問題が再発します。

  • 自社の見込み客が抱える主な悩みを5〜10個リストアップできているか
  • ファーストビューで何を伝えるかが社内で合意できているか
  • 問い合わせフォームに必要な項目を業務側と合意できているか
  • 事例紹介として公開できる案件が5件以上あるか
  • 公開後に問い合わせ数・フォーム離脱率を計測する仕組みがあるか
  • 改善のサイクルを回す担当者が決まっているか

特に最後の2項目は、コンバージョン改善が一過性で終わらないために重要です。サイトを変えて終わりではなく、変えたあとの数字を計測して次の改善につなげる体制があってはじめて、コンバージョンは継続的に伸びます。

アームのコンバージョン改善へのアプローチ

アームでは、サイトの流入施策とコンバージョン施策を分けて考えます。流入はSEO・広告・コンテンツマーケティングの領域で、コンバージョンはサイトの情報設計・動線・フォーム・受け皿コンテンツの領域です。

コンバージョン改善のご相談を受けたとき、最初に行うのは流入のチェックではなく、サイトに来た人がどこで離脱しているかの動線の可視化です。Google アナリティクスやヒートマップツールでファネルを可視化したうえで、ボトルネックがファーストビュー・動線・フォーム・受け皿コンテンツのどこにあるかを特定します。原因が分からないまま改善を始めると、効きそうな施策をひととおり試して終わってしまうので、診断に時間をかけることを重視しています。

問い合わせ動線とコンバージョン改善のよくある質問

Q1. ホームページのコンバージョン率の平均はどれくらいですか?

BtoBサイトの平均コンバージョン率は、業種や訪問者の質によって大きく異なりますが、一般的には1〜3%程度と言われています。流入の質が高い場合や問い合わせ動線が整っている場合は5%を超えることもあります。自社のコンバージョン率が1%を下回っている場合、サイト構造に改善余地があるサインと考えていいでしょう。

Q2. 問い合わせフォームの最適な項目数は何個ですか?

BtoBの場合、必須項目は4〜5個に絞るのが基本です。会社名・氏名・メールアドレス・問い合わせ内容に、必要に応じて業種か役職を加えます。電話番号や予算規模は任意項目にする、または商談後のヒアリングで取得する設計にします。項目数が増えるほどフォーム離脱率は上がります。

Q3. ファーストビューを変えるだけで本当にコンバージョンは上がりますか?

ファーストビューはサイトの「入口」なので、ここで離脱が決まる読者の割合は非常に高いです。誰の何の悩みに効くかが明確になるだけで、コンバージョン率が1.5〜2倍になるケースは現場でよく見ます。ただし、その効果が継続するかは、その後のサイト動線・フォーム・受け皿コンテンツが整っているかにも依存します。

Q4. アクセスは多いのに問い合わせが来ない場合、流入の質を疑うべきですか?

流入の質と動線設計の両方を疑う必要があります。SEO対策で集めた検索流入のキーワードと、自社の見込み客が使う言葉がズレていれば流入の質に問題があります。一方、流入のキーワードは合っているのに問い合わせが来ない場合は、動線・フォーム・受け皿コンテンツのいずれかに問題があります。Google アナリティクスで流入KWとコンバージョンの関係を見るのが診断の出発点です。

Q5. ヒートマップツールは導入したほうがよいですか?

コンバージョン改善を本格的に進めるなら導入をおすすめします。Google アナリティクスではページの離脱率は分かりますが、ページ内のどこで離脱したかは分かりません。ヒートマップツールはユーザーがページのどこを見て、どこでスクロールを止めたかを可視化します。月数千円から導入できるツールが多いので、改善サイクルに組み込む価値があります。

Q6. ホームページのコンバージョン改善はどれくらいの期間がかかりますか?

ファーストビューと問い合わせフォームの改善だけなら2〜4週間で実装できます。サイト全体の動線見直しと事例・実績コンテンツの充実まで含めると2〜3ヶ月が目安です。改修後に効果を計測して次の改善につなげるサイクルまで考えると、初動から半年程度で本格的な成果が見えてきます。

Q7. コンバージョン改善だけを部分的に依頼することはできますか?

可能です。アームでは、ファーストビュー改善のみ、問い合わせフォーム改修のみ、サイト動線の再設計のみなど、フェーズごとの分割発注に対応しています。リソースの都合で全体改修が難しい場合、最も効果が出やすいファーストビューと問い合わせフォームから着手するアプローチが現実的です。

「アクセスはあるのに問い合わせが来ない」状態を抜け出すには、流入施策とコンバージョン施策を分けて、サイトの動線とフォームから順に整えるのが近道です。アームではコンバージョン改善のご相談を承っています。

ぼんやりした所から
一緒に
整理しましょう。

初回相談で、課題の整理から進め方、費用感まで一通りお伝えします。強引な営業は一切いたしませんので、ご安心ください。

このお悩みに対応するサービス

プロダクトの売上を最大化させるUI・UXデザインならアームにお任せください

伊藤 悠希

代表

伊藤 悠希

愛媛出身、東京在住。複数の制作会社でオンスクリーン領域のデザインを経験後、屋号「aaam(アーム)」で独立。スタートアップを中心にデザイン支援を行う。

1

総プロジェクト数

100

+

業種・規模を問わず100件以上のプロジェクトを経験。初めての業界でも、過去の知見から最適な設計を提案できます。

※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。

2

業界歴

9

Web制作・UIデザイン領域で9年の実務経験。設計だけでなく、公開後の運用・改善まで見据えた提案ができます。

※数字は、アームとして独立する前の期間も含めています。

3

伝言ゲーム

0

ディレクター不在の一気通貫体制。課題を直接聞いたデザイナーが設計・制作するため、要件のズレや手戻りが起きません。

選ばれ続けるユーザ体験
をデザインする。