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サイトの表示速度改善|目安はLCP2.5秒、重い原因の切り分けと直し方

サイトの表示速度改善|目安はLCP2.5秒、重い原因の切り分けと直し方

アーム代表の伊藤です。
「重い気はするが、何から手をつければいいのか分からない」。表示速度の相談で最初に聞くのは、たいていこの状態です。

サイトの表示速度の合格ラインは、主要コンテンツが表示されるまでの時間で2.5秒以内です(Googleの指標LCPの基準)。読み込みが1秒延びるごとに約10%のユーザーが離れるという計測結果もあり、遅さは事業の数字に直結します。

この記事は、最初の表で合格ラインを確かめ、原因の切り分けから見積もりの妥当性の確かめ方までを最短でたどる構成にしています。

表示速度の目安は、LCP 2.5秒以内

  • LCPは2.5秒以内、INPは200ミリ秒以下
  • CLSは0.1以下が合格ライン
  • 回線速度とサイトのつくりは別物

現在の実務的な合格ラインは「LCP 2.5秒以内」です。

LCP(※Largest Contentful Paint。ページ内の主要なコンテンツが表示されるまでの時間)は、Googleが定める指標群「Core Web Vitals」の中心で、次の3つで構成されています(出典: Google web.dev「Web Vitals」)。

指標

何を測るか

合格ライン

LCP

主要コンテンツの表示までの速さ(読み込み)

2.5秒以内

INP

操作への反応の速さ

200ミリ秒以下

CLS

表示のガタつき(レイアウトのずれ)

0.1以下

迷ったら、LCP2.5秒だけ見ればいい

「何秒が目安ですか」と聞かれたら、まずはこのLCP 2.5秒を基準にしてください。後述するPageSpeed Insightsで、自社サイトが合格しているかを無料で確認できます。

3つの指標それぞれの意味と、指標別にどこを直すかは、こちらで詳しく解説しています。

サイトの表示速度とは

サイトの表示速度とは、ユーザーがページを開こうとしてから、内容が表示されて操作できるようになるまでの速さのことです。回線速度(Wi-Fiや光回線の速さ)とは別物で、サイト側のつくりで決まる部分を指します。

表示速度が遅いページは、集めたアクセスをどれだけ取りこぼしているのか

  • 読み込み1秒延びると10%が離脱
  • 楽天24はCVRが33.13%上昇
  • VodafoneはLCP31%改善で売上8%増

表示速度の遅さは、体感の不快さだけでなく数字にはっきり表れます。

サイトの読み込みが1秒延びるごとに、約10%のユーザーが失われます。逆に速度を改善した事例もあります。

楽天24は1つのランディングページでCore Web Vitalsを最適化し、1か月間のA/Bテストで、最適化した版のコンバージョン率が元の版より33.13%高くなったと報告しています(改善の中心はCLSで92.72%)。

VodafoneはLCPを31%改善して売上が伸びた

Vodafoneは、あるランディングページでLCPを31%改善したA/Bテストで、最適化した版の売上が8%多かったと報告しています(出典: Google web.dev「速度が重要な理由」)。

いずれも各社の1ページ単位の検証で、どのサイトでも同じ効果が出るわけではありません。

表示速度の改善は「なんとなく快適になる」施策ではなく、離脱率・コンバージョンという事業の数字に直結する施策です。

まず表示速度の計測から: 現状を無料で把握する方法

  • 計測はURLを入れて分析を押すだけ
  • Search Consoleでサイト全体を監視できる
  • 料金や問い合わせページもあわせて計測する

表示速度の改善の前に、必ず計測です。感覚で「サイトが重い気がする」と手を動かすと、関係のない場所を直して時間だけが溶けていきます

PageSpeed Insightsの使い方

表示速度の計測には、Googleが無料で提供しているPageSpeed Insightsが定番の計測ツールです。有料の高機能なツールもありますが、まずはこれひとつで十分です。使い方は簡単です。

サイトを開いて自社ページのURLを入力し、「分析」を押すだけです。モバイルとデスクトップそれぞれのスコア(100点満点)と、改善できる項目の一覧が表示されます。

トップページだけでは、サイト全体の重さは分からない

継続的に見張る場合は、Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」で、サイト全体の合格状況をまとめて確認できます。

トップページだけでなく、ユーザーがよく見るページ(サービス紹介、料金、問い合わせフォームなど)もあわせて計測してください。ページによって重さの原因は違います。

結果の見方: スコアの点数より「診断結果」を見る

表示速度の計測は健康診断と同じで、大事なのは点数そのものではなく「どこが悪いか」です。PageSpeed Insightsの結果画面では、次の2つに注目してください。

  • 実際のユーザーの環境で評価する: 実ユーザーのデータに基づく評価です。ここでLCPが合格(2.5秒以内)かをまず確認します。
  • 改善できる項目: 「画像の最適化」「使用していないJavaScriptの削減」など、重さの原因が具体的に列挙されます。ここが「原因の切り分け」の入り口です。

計測結果を鵜吞みにしない: 2つの落とし穴と、スコア100点の誤解

PageSpeed Insightsは便利なツールですが、そのまま信じると判断を誤る場面が2つあります。どちらもアームが自社サイトの表示速度を計測していて実際に踏みました。

更新した直後に計測しない

1つ目は、サイトを更新した直後に計測しないことです。更新した直後は、画像の変換結果などが保存されていない状態で計測されるため、スコアが実力より低く出ます。改善の前後を比べたいなら、更新から半日以上あけて計測してください。直後の数字を見て「改善したのに悪化した」と焦る必要はありません。

推定削減時間は、実際の短縮秒数ではない

2つ目は、推定削減時間の数字は実際の短縮秒数ではないということです。改善できる項目には「◯◯秒短縮できます」という数字が並びますが、これは遅い回線を想定したシミュレーションの計算値で、実際にその秒数だけ速くなるという意味ではありません。

アームの自社サイトで2026年7月末に起きた例です。日本語のWebフォントのファイルが重く、PageSpeed Insightsは「最初の表示に23.4秒かかる」と算定しました。

ところが実際に遅い回線を再現して計測すると89点、パソコンでは100点でした。ツールが「フォントの到着を待ってから表示する」と判断したために出た数字で、体感の遅さとは桁が違っていました。

とはいえ、この指摘自体が無駄だったわけではありません。フォントの配信方法を変えたところ、計測値は55点から87点へ改善しています。指摘の方向は正しく、削減できる秒数だけが誇張されている、というのが実務的な受け取り方です。

表示速度の計測結果は、数字の大きさで優先順位を決めず、何を指摘されているかで判断してください。

「スコア100点」を目指す必要はない

表示速度の話をすると、「PageSpeed Insightsで100点を取らないといけないのでは」と聞かれることがあります。これは誤解です。正しくは、スコアはあくまで表示速度の診断の手がかりで、目指すべきは「実際のユーザーがストレスなく使えて、事業の数字が改善する状態」です。

Googleが基準にしているのは、すべての読み込みではなくページの読み込みの75パーセンタイル値です(出典: 前掲web.dev「Web Vitals」)。集計はモバイルとデスクトップを分けて行われます。

90点を100点にする労力より、LCPが4秒のページを2.5秒に縮める労力のほうが、はるかに事業の数字に表れます。数値の完璧さを追うより、どの体験を良くすれば指標が動くのかから逆算します。

この考え方は、こちらのコラムでも書いたとおり、表示速度の改善に限らないアームの基本姿勢です。

サイトが重い・表示速度が遅くなる典型的な原因4つ

  • 最多の原因は画像動画の容量の大きさ
  • 使っているか分からないタグが重さの温床
  • 安価な共有サーバーは集中時に遅くなる

その原因、自分で直せるか。任せたほうが早いか

診断結果に並ぶ指摘が、画像・タグ・サーバーのどれかなら、次の章の手順どおりに自分で直せます。判断が要るのは、指摘が1箇所に収まらないとき。つまり、重さがつくり方そのものに入り込んでいるときです。

コードの書き直し、サーバー構成の変更、そして設計段階に仕込まれた重さに踏み込む必要がある場合は、プロに任せるほうが早く確実です。

表示速度は、公開後の努力より設計段階でほぼ決まる

表示速度は、公開してから頑張って上げるものではなく、デザインと情報設計の段階でほぼ決まります。この演出は必要か、この画像はこのサイズで載せる意味があるか。そこが決まっていないサイトは、公開後にいくら圧縮しても頭打ちになります

診断結果を見ると、サイトの表示速度が遅くなる原因は、多くの場合で次の4つのどれか(または複合)に行き着きます。

原因1

画像・動画のデータ容量が大きい

サイトの表示速度を落とす原因として、最も多いのがこれです。撮影したままの大きな画像ファイルや、圧縮されていない画像を並べたページは、積み荷を減らさないまま走ろうとするトラックのようなもので、どうしても遅くなります。特にメインビジュアルの大きな画像は、LCPにそのまま響きます

原因2

JavaScript・CSS・外部タグの積み重ね

アクセス解析、広告、チャットツール、SNS埋め込み。ひとつずつは小さくても、運用の中で足され続けたタグやスクリプトのファイルが積み重なると、ページ全体の読み込み時間を押し上げ、表示速度を落とします。「入れた記憶はあるが、今も使っているか分からないタグ」は、重さの温床です

原因3

サーバーの性能が足りていない

安価なレンタルサーバーの共有プランでは、アクセスが集中する時間帯に応答が遅くなることがあります。診断結果で「サーバーの応答時間」が指摘されている場合は、コンテンツ側でなくインフラ側に表示速度の原因があります。

原因4

設計段階から重さが仕込まれている

見落とされがちですが、実は根が深いのがこれです。過剰なアニメーション演出、多数のWebフォント、複雑すぎるページ構造。公開後の運用ではなく、デザインと設計の段階で重さが決まってしまっているケースです。

アームが過去の案件でサイトを引き継いだ際にも、繰り返し見てきたパターンがあります。デザインカンプの段階では美しかった演出が、実装されると積み重なってページ全体の表示速度を落としていました

この場合、画像圧縮などの対症療法では限界があり、「その演出は体験に本当に必要か」という設計の問い直しが必要になります。

自分でできる表示速度の改善方法

  • 画像圧縮は難易度が低く効果が高い
  • 月数百円の差でサーバー応答速度が変わる
  • キャッシュは2回目以降の表示を速くする

原因が見えたら、表示速度の改善です。専門知識がなくても着手できる改善方法から並べます。

改善方法

対応する原因

難易度

画像の圧縮・形式の見直し

原因1(画像・動画)

不要なプラグイン・タグの整理

原因2(スクリプト類)

低〜中

キャッシュの活用

原因1・2

サーバープランの見直し

原因3(サーバー)

改善1

画像を圧縮し、形式を見直す

表示速度の改善として、もっとも費用対効果が高い打ち手です。画像圧縮ツール(無料のWebサービスで十分です)でファイルサイズを落とします。可能であればWebPやAVIF(※従来のJPEG/PNGより軽い新しい画像形式)に変換します。

CMSによっては自動変換ツールやプラグインもあります。まずはPageSpeed Insightsに指摘された画像から着手してください。

あわせて、画面の外にある画像を後から読み込む遅延読み込み(※Lazy Load。最初に見える範囲だけを先に表示する仕組み)を設定すると、体感の表示速度がさらに改善します。

改善2

不要なプラグイン・計測タグを整理する

「今も使っているか分からないもの」を棚卸しします。WordPressなら停止したまま残っているプラグイン、タグマネージャーの中で誰も見ていない計測タグ。消してよいか判断がつかないものは、導入した経緯を知る人に確認してから外します。整理するだけで表示速度の体感が変わることも珍しくありません

改善3

キャッシュを活用する

キャッシュ(※一度読み込んだデータを一時保存し、次回の表示を速くする仕組み)を有効にすると、2回目以降の訪問で表示速度が大きく改善します。WordPressならキャッシュ系プラグイン、レンタルサーバーなら管理画面のキャッシュ設定から有効化できます。

改善4

サーバープランを見直す

診断でサーバー応答の遅さが指摘されているなら、契約プランのアップグレードや、高速なサーバーへの移転を検討します。アームの経験では、月数百円の差で応答速度が変わることもあり、コンテンツをいじるより早く解決する場合があります。

画像や動画が多いサイトなら、CDN(※コンテンツ配信ネットワーク。ユーザーに近いサーバーから配信して表示を速くする仕組み)の導入も選択肢に入ります。

依頼するときに伝えること

任せると決めたときに、見積もりの精度と費用を左右するのは伝え方です。

「スコアを上げて」ではなく「どの体験を速く」

依頼時のポイントはひとつだけ。「スコアを上げてほしい」ではなく、「どのページの、どの体験を速くしたいか」を伝えることです。

たとえば「スマホでトップページのメイン画像が出るまでが遅い」「フォームの表示が重くて離脱されている気がする」。ここまで具体的なら、制作側は表示速度の原因の見当をつけやすく、見積もりの精度も上がります。

逆に「とにかく100点に」という依頼は、事業に関係のない箇所の最適化に費用を使ってしまう典型パターンです

サイトの重さに限らず、「サイトはあるが成果につながっていない」という悩みの整理は、アームのよくあるお悩み一覧でも紹介しています。

切り分けが速いほど、払う金額は小さくなる

表示速度の原因は、画像なのか、実装なのか、サーバーなのか、そもそもの設計なのか、領域をまたいで潜んでいます。

分業体制では「デザインの問題か実装の問題か」の切り分けだけで往復が発生しがちですが、アームは課題を直接聞いたデザイナーが設計から実装まで見る一気通貫体制です。切り分けが速いぶん、無駄な工事をせずに済みます

見積もりが妥当かどうかは、原因の内訳で確かめる

表示速度の見積もりは、専門知識がない側からは高いのか妥当なのか判断しにくい領域です。確かめる方法は難しくありません。見積もりの前に、前章の原因1〜4(画像・スクリプト・サーバー・設計)のどれが影響しているかを、診断結果とあわせて説明してもらってください。

「原因4(設計)まで踏み込む必要があるので、実装の作り直しが要る」のように理由が具体的であれば、内訳が作業量ではなく課題の分解になっています。理由が曖昧なまま「一式で◯万円」とだけ出てくる見積もりは、範囲を聞き直してから判断してください。

ホームページ制作からSEO・LLMO対策までの提供サービスの詳細もあわせてご覧ください。

実例: アームが自社サイトの表示速度を計測して直した話

  • スマホ60点・PC99点で16倍の差
  • 原因はアイキャッチ画像1枚の遅延読み込み
  • 対応は「先に読む」指定を足しただけ

原因は記事のアイキャッチ画像1枚で、直したのは「これを先に読む」という指定を足しただけでした。切り分けをせずに手を動かしていたら、見当違いの工事に何十時間も使っていました。

スマートフォンで60点、パソコンで99点。同じページで16倍の差

ここまでの手順を、アームが自社サイト(aaam.jp)で実際にやったときの記録です。

2026年8月にPageSpeed Insightsで計測したところ、スマートフォンで60点、LCPは8.2秒でした。合格ラインの2.5秒を大きく超えています。ところが同じページをパソコンで計測すると99点、LCPは0.5秒でした。同じページで16倍の差です。

計測条件

スコア

LCP

スマートフォン

60点

8.2秒

パソコン

99点

0.5秒

この時点で絞り込めることがあります。中身そのものが重いなら、パソコンでも遅くなるはずです。そうなっていない以上、原因は回線が細い環境でだけ表に出る何かに限られます。

診断結果を見ると、表示のガタつき(CLS)も操作への反応(TBT)も良好圏でした。レイアウトでもプログラムの実行量でもない。残るのは、最初の表示を待たせている何かです。

一番早く見せたい画像が、一番後に読まれていた

原因は、記事のアイキャッチ画像1枚でした。ページを開いた瞬間に画面へ入る位置にあるのに、後回しで読み込む設定になっていました。ページの中で一番大きく、一番早く見せたい画像が、一番後に読まれていたわけです。

やった対応は、その画像に「これを先に読む」という指定を足しただけです。画像を圧縮し直したわけでも、サーバーを変えたわけでも、デザインを削ったわけでもありません

この記事で「まず計測、次に原因の切り分け」と繰り返しているのは、こういうことが実際に起きるからです。

切り分けをせずに、スマートフォンが遅いという事実だけで手を動かすと、サイト中の画像を圧縮し直すような、見当違いの工事に何十時間も使うことになります。原因が1箇所と分かっていれば、直すのは数分です。

表示速度の改善で高くつくのは、直す作業ではなく、どこを直すか分からないまま動く時間のほうです。

なお改善後の計測値は、更新した直後の数字が当てにならないため、日をあらためて計測し次第この記事に追記します。

表示速度は検索順位を上げる魔法ではなく、下げない土台

  • 適用は2018年7月、対象はモバイル検索のみ
  • AI検索に表示速度の追加要件はない
  • 内部SEOは3領域、速度はページ体験に入る

Googleは2018年に読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使うと発表していますが、速くすれば順位が上がる魔法ではありません。位置づけは減点方式に近いものです。

検索順位のランキング要素だと、Googleが公式に明言している

表示速度はSEOにも影響します。Googleは2018年1月に、ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用すると公式に発表しました。

適用は2018年7月からです(出典: Google検索セントラル「ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します」)。

ただし、この発表には4つの条件が添えられています。まず、対象はモバイル検索です。次に、影響するのは、もっとも遅い体験のページに限られます。さらに、影響を受けるクエリはごく一部です。

そして、検索クエリの意図は依然として非常に強いシグナルとされています。遅いページでも、内容が優れていれば上位に表示されることがあります。

この4点はGoogle自身が同じ発表の中で述べています。つまり、速度は数あるランキング要素のひとつであって、速くすれば順位が上がる魔法ではありません。位置づけとしては減点方式に近く、「遅すぎると足を引っ張る。合格ラインを超えていれば十分」と捉えるのが実務的です。

AI検索(LLMO)の時代も、速さは土台になる

ChatGPTやGoogleのAI検索が、サイトの内容を読み取って回答に引用する場面が増えています。では、AI検索のために表示速度で何か特別なことをする必要があるのか。

特別なことは要りません。Googleは生成AI向けの最適化ガイドで、AI検索に出る条件はインデックスされていて通常の検索でスニペット付きの表示対象になっていることだと述べています。AI検索のための追加要件はありません。

生成AI機能そのものが、通常の検索のランキングと品質のしくみに根ざしているためです(出典: Google検索セントラル「生成AI検索向けの最適化ガイド」、2026年7月更新)。

一方で、Core Web Vitalsがランキングのしくみで使われていること自体はGoogleが認めています。

ただし同じページで「単一のシグナルはない」「良い数値が出ても上位表示が保証されるわけではない」とも述べています(出典: Google検索セントラル「ページエクスペリエンス」、2025年12月更新)。

つまり表示速度は、AI検索対策として別枠で取り組むものではなく、通常のSEOの一部として働くという位置づけです。良いSEOがそのままAI検索への備えになります。アームがSEOとLLMOを切り離さずに考えているのは、公式がこう述べているからです。

逆に言えば、AI検索のためにと別料金で速度の施策をすすめられたときは、それが公式のガイドに載っている話なのかを一度確かめてください。

内部SEO対策の3領域のうち、表示速度は「ページエクスペリエンス」

表示速度の改善は、内部SEO対策(テクニカルSEO)の3領域のうち「ページエクスペリエンス」にあたる施策です。検索順位を直接押し上げる要素ではなく、遅すぎると足を引っ張る土台、というのが正確な位置づけです。

内部SEO対策とは、サイトの構造や中身を検索エンジンに正しく見つけ、評価してもらうための施策の総称で、テクニカルSEOとも呼ばれます。大きく分けると、次の3つの領域で構成されます。

内部SEO対策の領域

何をするか

表示速度との関係

クロール最適化

検索エンジンの巡回ロボットがサイト内を回りやすくする

直接は関係しない

インデックス最適化

ページを検索結果に正しく登録させる

直接は関係しない

ページエクスペリエンス

表示速度や操作性など、ページ体験の質を整える

表示速度とCore Web Vitalsはここに入る

表示速度と、その計測指標であるCore Web Vitals(LCP・INP・CLS)は、3つ目のページエクスペリエンスに含まれます。

クロール最適化とインデックス最適化が「検索結果に正しく載るための整備」だとすれば、ページエクスペリエンスは「訪れたユーザーを逃さないための整備」です。同じ内部SEO対策でも、担っている役割が違います。

検索順位のためではなく、離脱を減らして商談につなげるために速くする

この位置づけが分かると、表示速度の改善に何を期待すべきかも明確になります。表示速度は速くするほど検索順位が上がる性質のものではなく、合格ラインを下回ると足を引っ張る減点方式に近い性質です。

「内部SEO対策として表示速度を上げれば順位が伸びる」という期待で着手すると、期待外れに終わります。

一方で、離脱への効果は直接的です。検索結果からせっかく訪れたユーザーも、ページが開くのを待てずに離脱してしまえば、問い合わせにも商談にもつながりません。

表示速度の改善は、検索順位のための施策というより、SEOで集めたアクセスを取りこぼさず商談につなげるための施策です。順位を追う前に、受け皿の穴をふさぎます。内部SEO対策の中で表示速度が担うのは、その土台の役割です。

よくある質問

サイトの表示速度の目安は何秒ですか?

主要コンテンツが表示されるまでの時間(LCP)が2.5秒以内であることが、Googleの示す合格ラインです。PageSpeed Insightsで「実際のユーザーの環境で評価する」の項目を見れば、自社サイトが合格しているか無料で確認できます。

サイトの表示速度が遅い主な原因は何ですか?

多くの場合、(1)画像・動画の容量が大きい、(2)JavaScriptや外部タグの積み重ね、(3)サーバーの性能不足、(4)過剰な演出など設計段階の問題、の4つのどれかです。PageSpeed Insightsの「改善できる項目」で自社の原因を特定できます。

表示速度を無料で計測する方法はありますか?

GoogleのPageSpeed Insightsが定番の無料ツールです。URLを入力するだけで、モバイル・デスクトップ双方のスコアと改善項目が表示されます。トップページ以外の主要ページも計測するのがポイントです。

PageSpeed Insightsのスコアは何点を目指せばいいですか?

100点を目指す必要はありません。スコアは診断の手がかりであり、本質は、実際のユーザーの記録をもとにしたページの読み込みの75パーセンタイル値が、LCP 2.5秒以内などの合格ラインに収まっていることです。スコアの完璧さより、遅いページの底上げを優先してください。

WordPressのサイトが重い場合、まず何をすべきですか?

(1)画像の圧縮、(2)使っていないプラグインの削除、(3)キャッシュ系プラグインの導入、の順で着手するのがおすすめです。それでも遅い場合はテーマやサーバーが原因のことが多く、専門家への相談を検討するタイミングです。

表示速度の改善はSEOにどのくらい影響しますか?

Googleは2018年に、読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用すると発表しています。ただし、速くするほど順位が上がるものではありません。「遅すぎると減点される」に近い性質です。

ただし離脱率やコンバージョンへの影響は速度に比例して大きいため、SEOのためというより事業の数字のために改善する価値があります。

PageSpeed Insightsで「データがありません」と表示されるのはなぜですか?

実際のユーザーの訪問データ(CrUX)が足りないためで、公開直後のサイトやアクセスの少ないページで起こります。異常ではありません。その場合は下段の「パフォーマンスの問題を診断する」(ラボデータ)を手がかりに改善を進めれば問題ありません。

PageSpeed Insightsのスコアが計測するたびに変わるのはなぜですか?

スコアには毎回ある程度のばらつきがあります。とくにサイトを更新した直後は、画像の変換結果などが保存されていない状態で計測されるため、実力より低く出ます。

改善の前後を比べたいときは、更新から半日以上あけて、同じ時間帯に複数回計測して見比べてください。1回の数字で判断しないほうが安全です。

モバイルとパソコン、どちらの表示速度を優先して改善すべきですか?

モバイルが先です。Googleはモバイル版のページを基準にサイトを評価しており、実際の閲覧もスマートフォンが中心のサイトがほとんどです。PageSpeed Insightsではまずモバイルのスコアと改善項目から確認してください。

表示速度の改善は、内部SEO対策の中でどの順番でやるべきですか?

原則として、クロールとインデックスの整備が先です。ページが検索結果に登録(インデックス)されていない状態では、その表示速度をどれだけ磨いても検索結果に出ません。順位にも流入にも反映されません。

まず検索結果に載る状態を整え、そのうえで表示速度などのページエクスペリエンスを改善する順番が合理的です。すでに検索結果に載っていて、離脱の多さが課題のサイトであれば、表示速度の改善から着手して問題ありません。

サイトの表示速度は、計測と原因の切り分けが終わった時点でほぼ決着がつく

サイトの表示速度の目安はLCP 2.5秒以内です。まずPageSpeed Insightsで計測して原因を切り分け、画像の圧縮、タグの整理、キャッシュ、サーバー見直しの順に着手します。

計測結果は、数字の大きさではなく指摘の中身で読んでください。更新した直後のスコアは実力より低く出ますし、推定削減時間は実際の短縮秒数ではありません。

表示速度の改善は特別な技術ではなく順番の問題です。まずは自社サイトのURLをPageSpeed Insightsに入れてみるところから始めてみてください。

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