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選ばれる理由│その一文、競合のサイトに貼っても誰も気づきません

選ばれる理由│その一文、競合のサイトに貼っても誰も気づきません

アーム代表の伊藤です。
「選ばれる理由」のページに品質・実績・対応力と書いた。どれも本当なのに、読み返すと他社のページと区別がつかない。書き直してもまた同じ言葉に戻る。

原因は文章の巧拙ではありません。16項目の○×で採点すると、どの軸で落ちているかが分かります。落ちた軸で直す場所が決まります。

書いた「選ばれる理由」は16項目で答え合わせができる

  • 軸は主語・便益・証拠・体裁の4つ
  • 13点以上で伝わる・7点以下は文章外の問題
  • 落ちた軸で直す場所が変わる

採点の前に10秒で終わる試し方があります。自社の「選ばれる理由」の一文をコピーして、競合のサイトに貼ってみてください。違和感がなければそれは誰の言葉でもありません。書いてあることが全部本当でも、嘘が1つもなくても、競合が同じことを書けるなら読み手には比べる材料になりません。

違和感がなかった人のために判定の物差しを渡します。軸は主語・便益・証拠・体裁の4つ、各4項目の16点満点。文章のうまさは見ません。見れば5秒で○×がつくことだけを数えます。

点数

読み方

13点以上

伝わっている

8〜12点

半分は届く

7点以下

直すのは文章でない

点数より大事なのはどの軸で落ちたかです。主語で落ちる会社と証拠で落ちる会社では、直す場所がまったく違います。前者は言葉を決め直す工程が要り、後者は事実を足すだけで済むことがあります。

主語

誰の話をしているか

最初の1画面に、読み手を指す名詞が1つもないページは珍しくありません。主語が自社のままだと、読み手は自分の話だと思えず、何屋かを理解する前に離れます。

1点になる条件

0点になる書き方

読み手を指す名詞が最初の画面に

すべてのお客様に

沿革・理念・受賞歴が最初の画面にない

創業◯◯年の歩み

業種・規模・地域で絞っている

あらゆる業種に対応

向いていない人が書いてある

書かれていない

便益

読み手が何を得るか

「未来を、デザインする」と書かれても何を買えるのかは分かりません。便益の軸は、買い手が買うものの名前と数字が出ているかだけを見ます。

1点になる条件

0点になる書き方

見出しの目的語が買うものの名前

未来を、デザインする

読み手が主語の「〜できます」

私たちは、実現します

サービス名が機能か成果の言葉

ソリューション・パートナー

料金の目安が数字で載っている

まずはお気軽にご相談

証拠

なぜそれが本当か

「豊富な実績と確かな技術力」は競合も一字一句同じに書けます。証拠の軸で1点になるのは、固有名詞・数字・自分で測った情報の3つだけです。

1点になる条件

0点になる書き方

違いが表・条件・数字で比べられる

他社にはない独自の強み

実績が固有名詞か数字

豊富な実績と確かな技術力

自分で測った情報がある

業界最高水準の品質

禁句5語なしで強みを1文

想いに寄り添い最適なご提案

禁句5語は「想い」「寄り添う」「ワンストップ」「トータル」「最適な」です。この5語を使わずに強みを1文で言えているかを見ます。

体裁

読み手のための設計か

体裁も好みでは判定しません。ナビが英単語だけか、表示に何秒かかるか。すべて測れることだけです。

1点になる条件

0点になる作り

ナビが読み手の言葉で書かれている

CONSULTING/PRACTICE

事業内容が3秒以内に読める

演出で表示が5秒超

料金の手がかりがどこかにある

「円」「料金」が1つもない

PC用とSP用の二重出力がない

同じ見出しが2つ読まれる

なぜ書いたのに働かないのか

  • 原因は力量でなく社内合意の通しやすさ
  • 反対されない言葉は競合も書ける
  • 決裁者が一人の会社ほど高得点

書いた人の力量の問題ではありません。社内で合意を取るほど、誰も反対できない言葉に寄っていくからです。「品質」に反対する人はいません。「対応力」も「お客様第一」も同じで角が立たないので全員が通します。全員が少しずつ譲った結果、最後に残るのは誰も反対しない一文です。

角が取れた言葉は競合にとっても同じだけ書きやすい

反対されない言葉は選ばれる理由にもなりません。反対する人がいないということは、競合も同じことを書けるということだからです。

だから決める人が一人の会社ほど、この採点では点が出ます。譲る相手がいないぶん、角が残るからです。逆に部署をまたいで回覧するほど点は下がります。書き直しのたびに同じ言葉へ戻るのは、合意形成という仕組みが持つ性質です。

「選ばれる理由」の点数が出たあとはどこから直すか

  • 直すのは一度に3項目まで
  • 順番は主語→便益→証拠→体裁
  • 動くのは形容詞でなく名詞と数字

全部は直しません。3つまでです。16項目を一度に直すと、また社内で回すことになり、角が取れて元に戻ります。順番は主語、便益、証拠、体裁の順。主語がずれたまま証拠を足しても、読み手の側には何も残りません。

点数を上げるためにやってはいけないこと

やりがちなこと

起きること

ページごと書き直す

直したか比べられない

形容詞を足す

点数は動かない

社内で回す回数を増やす

元の一文に戻る

直す前の点数を残さない

上がったか見えない

「高品質」を「圧倒的な高品質」にしても点数は動きません。動くのは名詞と数字です。

そもそも言葉が決まっていないと分かった場合は、書き直しでは戻せません。誰に何を約束するかから決め直す工程になります。手順は中小企業のブランディングとブランドコンセプトの作り方にまとめています。アームに頼む場合も、文章の問題か決まっていないのかを先に切り分け、必要なときだけ決め直します。

よくある質問

制作会社に書いてもらった文章です。指摘すると角が立ちませんか?

原因は決め方の側に置いてください。社内で合意を取るほど抽象的になるのは構造の問題で、書き手の力量の話ではありません。

選ばれる理由が、そもそも無い場合はどうすればいいですか?

多くの場合、まだ言葉になっていないだけです。既存のお客様3人に「なぜうちに頼んだのか」を聞くと、自分たちが強みだと思っている点と選ばれた理由が一致していないことがよくあります。

直したらどれくらいで結果が出ますか?

効果は検索順位より先に商談の内容に出ます。値段の話になるまでの時間が伸びたか、「他社と何が違うのか」を聞かれる回数が減ったか。この2つを先に見てください。

選ばれる理由が働かない一文は、価格比較の土俵に自分から立っている

  • 競合のサイトに貼って浮かない一文は誰の言葉でもない
  • 主語・便益・証拠・体裁の16項目で採点し落ちた軸を探す
  • 一度に直すのは3項目まで・主語から順に名詞と数字で直す

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