
アーム代表の伊藤です。
AEOとは、AIが生成する回答に自社の情報が載ることを狙う施策の呼び名で、GEO・LLMO・AIOとほぼ同じ施策群を指します。Google公式も「生成AI検索への最適化は依然としてSEO」と述べており、施策の中身は分かれていません。
一方で、5語のGoogle検索上位10件×5クエリ=50枠を実測すると、重なったURLは2つだけでした(2026年8月12日時点)。5語が別々に売られている構造と発注の判断軸を、実測データで最短で確かめられる構成にしています。
5語のSERPはほぼ別物なのに、売られる中身はほぼ同じだった
- 50枠中、重複URLは2つだけ
- 10ペア中9ペアは重複0件
- 5語全部で上位に入ったのは1社のみ
AEOとは、Answer Engine Optimization(回答エンジン最適化)の略で、AIが質問に直接回答する検索体験のなかに、自社の情報が取り上げられることを狙う施策の呼び名です。
マーケティングの文脈では、GEO(Generative Engine Optimization)・LLMO(大規模言語モデル最適化)・AIO(AI最適化)とほぼ同じ施策群を指す言葉として使われています。
10ペア中9ペアで、重なりはゼロだった
違いが出るのは施策の中身ではなく、検索結果の側です。5語のクエリどうしで、上位10件に共通して現れたURLの数がこの表です。
aeo対策 | geo対策 | llmo対策 | aio対策 | ai検索対策 | |
|---|---|---|---|---|---|
aeo対策 | ― | 0 | 0 | 0 | 0 |
geo対策 | 0 | ― | 0 | 0 | 0 |
llmo対策 | 0 | 0 | ― | 0 | 2 |
aio対策 | 0 | 0 | 0 | ― | 0 |
ai検索対策 | 0 | 0 | 2 | 0 | ― |
5語から2語を選ぶ組み合わせは10ペアあります。そのうち9ペアで、上位10件に共通するURLは0件でした。50枠のなかで重なったURLは2つだけ。しかもその2つは、どちらも「llmo対策」と「ai検索対策」のあいだの重複です。
「aeo対策」の上位10件は、他の4語のどの上位10件とも1件も重なっていません。
同じ言い換えのはずが、上位に並ぶ顔ぶれはほぼ別々だった
もし5語が同じ検索意図の言い換えなら、上位にはほぼ同じ顔ぶれのページが並ぶはずです。実際には、ほぼ完全に別々のページが並んでいました。5語すべてで上位10件に入っていた会社は、SEO関連ツールを提供する1社だけです。
しかもその1社は、5語すべてに別々のページを当てていました。1本の記事で5語をまとめて取らず、語ごとに専用ページを立てる。上位を取っている側は、AEO・GEO・LLMO・AIO・AI検索対策を別々の市場として扱っています。
調査方法について
2026年8月12日に、ラッコキーワードの検索上位取得機能で「aeo対策」「geo対策」「llmo対策」「aio対策」「ai検索対策」のGoogle検索(日本)上位10件を取得し、50枠のURLとドメインを突き合わせました。時点や環境で変動する、同日のスナップショットです。
定義の細かな差を覚える必要はありません。5語の用語整理は別の記事で表にしてあるので、定義を確認したい方はそちらをご覧ください。
この記事が扱うのはその先、「5語は実際に別物として扱われているのか」を数えた結果です。
AEO対策を売り込まれたら、語でなく測定と約束を確認する
- 引用数の報告だけの契約は回収が見えない
- Search Consoleは表示回数までしか出ない
- 語ごとの二重課金がないか施策一覧で確認
ここまでの実測を、発注の場でそのまま使える確認リストに落とします。AEO対策・GEO対策・LLMO対策、どの語の提案でも確認することは同じです。
確認すること | 見るポイント |
|---|---|
施策一覧はSEOと何が違うか | 根拠のない独自施策に注意 |
効果測定に何を使うか | クリック・順位は取得不可 |
「引用」と「問い合わせ」を区別しているか | 引用数だけの契約は回収不明 |
語ごとに別料金になっていないか | 語ごとの二重課金を確認 |
実際のAI回答で裏が取れるか | AIの回答で自分の目で確認 |
効果を保証していないか | 引用保証は公式と矛盾 |
- 施策一覧はSEOと何が違うか:Google公式は「生成AI検索への最適化はSEO」と明言している。「AEO独自の施策」を掲げるなら、その根拠を聞く
- 効果測定に何を使うか:公式の一次データはSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポート。全プロパティへの展開は完了しているが、見られるのは表示回数・ページ・国・デバイス・日付までで、クリックや順位は取れない。この制約を説明できない提案、独自スコアのツールだけで測る提案には注意する
- 「引用」と「問い合わせ」を区別しているか:引用内リンクのクリックは訪問の1%という実測がある。引用数の報告だけで月額が続く契約は、回収の見通しが立たない
- 語ごとに別料金になっていないか:AEO・GEO・LLMO・AIOの施策一覧を並べ、同じ作業への二重課金がないかを確認する
- 実際のAI回答で裏が取れるか:自社の業種のクエリでAIによる概要やChatGPTの回答を開き、引用元と推薦ブランドを1つずつ見る。提案された施策を施したページが引用の常連になっているかは、その場で自分で採点できる
- 効果を保証していないか:Googleは第三者のツール・サービスを評価せず、成果は保証できないと明言している。「引用保証」「表示保証」は公式見解と矛盾する
依頼先の会社そのものの選び方は、「AIO対策の費用相場と会社の選び方|LLMO対策との違いと見積もりの読み方」で整理しています。
リストを全部運用するより、先に測ったほうが早い
なお、この確認リストを全部運用するのも、それなりに手間です。提案書を並べて施策の重複を突き合わせる作業は、社内に検索まわりの担当がいない会社では、現実には後回しになりがちです。
そこで止まってしまうくらいなら、判断の前提になる現状の数字、つまり自社サイトにAI検索経由の表示や流入がいまどれだけあるかを先に測ってしまうほうが、話が早い場面が多いと感じています。
ここからは、その判断軸の裏づけです。
AEOとLLMO、両方頼む必要があるかに実測で答える
- AEO対策とLLMO対策のSERPは0件重複
- 分かれているのは売り場で成分ではない
- 同じ作業に2つの名前で課金されないか確認
施策の中身の話なら、両方頼む理由は見つかりませんでした。Google公式が「生成AI検索への最適化はSEO」と述べている以上、AEO対策とLLMO対策とSEOで施策リストが大きく変わるなら、その差分の説明を先に求めるべきです。
Google公式が生成AI検索向けに推奨している項目も、独自の視点を持つコンテンツ、見出しによる明確な構成、技術要件の充足といった、SEOで昔から言われてきた基本線そのものです。
では、SERPが別なら両方の対策が要るのか
「aeo対策」と「llmo対策」のSERPが1件も重なっていない(上の表でAEO×LLMOは0件)ことを、「だから両方の対策が必要だ」と読むのは誤りです。SERPが別なのは、検索している読者が別だというだけのこと。
あなたのサイトに施す施策が2セットになる根拠ではありません。分かれているのは売り場であって、成分ではないのです。
見積もりの別行、中身は重なっていないか
見積もりに「AEO対策費」と「LLMO対策費」が別の行で立っていたら、それぞれの施策一覧を出してもらい、突き合わせてください。同じ作業に2つの名前で課金されていないかの確認です。施策の中身が同じなら、動かせる数字も同じです。
それなのに月額の固定費だけが語の数ぶん増えていく。見積もりの分解の仕方は、こちらに整理しています。
アームの実測。AEOの隣の棚で4本書いて、流入は月0だった
- 自社コラム4本の推定流入は合計月0
- AI要約表示時のクリック率は8%(通常15%)
- 出典リンクのクリックは訪問の1%のみ
アームは2026年7月から、LLMO対策・AIO対策・AI検索対策をテーマにしたコラムを4本公開してきました。
2026年8月12日時点のラッコキーワードの流入キーワード実測で、この4本が獲得している検索キーワードは合計5語、推定流入は合計で月0です。4本のうち2本は、1語も獲得できていません。正直に言えば、この記事を書く前の調査で最も堪えた数字です。
それでも、この数字を書く理由
それでも書くのは、検索上位のAEO対策記事に、自社の負けた実測を出しているものが1本もなかったからです。この用語クラスタは、書く側にとっても簡単な市場ではありません。
「AEO対策で流入が増えます」という提案を受けたら、この実測を思い出してください。増やせると言う側には、増やした実測を出してもらえばよいのです。
引用されても、クリックはされない。Pewの実測
そもそもAEOが目標に置く「AIの回答に載ること」自体の価値も、実測では厳しい数字が出ています。Pew Research Centerの調査「Google users are less likely to click on links when an AI summary appears in the results」(2025年7月発表。米国成人900人の2025年3月の実ブラウジングログ68,879検索を分析し、うちAI要約が表示された12,593件を集計)によると、AI要約が表示された検索で従来の検索結果リンクをクリックした割合は訪問の8%、表示されなかった検索では15%でした。
AI要約内の出典リンクをクリックしたのは、AI要約が表示されたページへの訪問の1%です。
引用は「養分」止まりという見立てもある
SEOコンサルタントの住太陽氏(ボーディー有限会社)は、AIに引用されることを「AIが回答を生成するための養分にすぎず」、ビジネス上のメリットはほとんどないと評しています(AI引用とAI推薦の違い、2026年7月21日更新)。
これは氏の見解ですが、Pewの実測と方向は一致しています。AEO対策の提案が「引用されること」をゴールに置いているなら、その先の数字、つまりクリック・問い合わせ・商談をどう測るのかまで確認してください。
同氏は、もう一歩踏み込んで確認している
同氏は2026年8月9日には、実際のAI回答の引用元を1つずつ確認した観察として、「専門コンテンツの制作」「AI向けリライト」「構造化データの実装」といったAEO・LLMOの定番施策に効果は見つけられないとも書いています(Xの記事「そのLLMOに意味ある?」)。
これも実測ではなく氏の観察ですが、確かめ方そのものは真似できます。提案された施策を施したページが、自社の業種のクエリで実際に引用されているか。提案書を受け取ったその日にできる検算です。
AEOの呼び名が乱立する理由は、AIの側ではなく売り手の側にある
- AIOという語はGoogleガイドに登場すらしない
- llmo対策とaio対策は月3,600回検索される
- 「AEOとは」の検索は直近12ヶ月で+90%
Google自身は5語のどれも自分の施策の名前として使っておらず、語ごとに検索需要が立ち、語ごとにサービスが売られる循環が5つの棚を作っています。
Google公式文書に出てくるのは、呼び名の紹介と注意喚起だけ
Google自身はこの5語のどれも、自分の施策の名前として使っていません。
Google検索セントラルの「Google's Guide to Optimizing for Generative AI Features on Google Search」(2026年7月10日更新)は、AEOとGEOという語を「AI検索での可視性向上の取り組みをこう呼ぶことがある」という第三者の呼び名の紹介としてだけ登場させ、直後に「Google検索の視点では、生成AI検索への最適化は検索体験への最適化であり、つまり依然としてSEOである」(原文の訳)と続けています。
同じガイドには、「AEO/GEOハック」より通常のSEO施策を優先するように、という一節まであります。AIOという語に至っては、このガイドに登場すらしません。
さらにGoogleは、第三者SEOツール・サービスに関するガイダンス(2026年6月5日更新)で、AI検索での改善を約束するもの(いわゆる「AEO」「GEO」ツール)の主張には注意するよう促し、「Googleは第三者のサービスを評価しない」「第三者ツールはGoogle内部のランキングデータを持たず、成果を保証できない」という趣旨を明記しています。
つまり公式文書にAEOやGEOの語が出てくるのは、呼び名の紹介と注意喚起、この2つの文脈だけです。
検索需要が語ごとに立ち、語ごとに売られている
一方で売り手の側を見ると、実測した5つのSERPの上位は、大手デジタルマーケティング会社、SEO関連ツールのベンダー、コンサルティング会社が大半を占めます。そして買い手の検索需要も、語ごとに別々に立っています。
月間検索数の実測(2026年8月時点、ラッコキーワード)では、「llmo対策」「aio対策」が各3,600回、「aeo対策」が720回、「ai検索対策」が480回。
「AEOとは」は月1,300回で直近12ヶ月に+90%、「aio対策 費用」は月210回で+269.2%と、新しい語の需要が急速に立ち上がっています。語ごとに検索需要が立ち、語ごとに専用ページが作られ、語ごとにサービスが売られる。この循環が5つの棚を作っています。
選ばされているのは成分ではなく商品名
ドラッグストアで、成分表がほぼ同じ薬が5つの商品名で別々の棚に並んでいる光景に似ています。薬の働きを決めるのは成分なのに、選ばされているのは商品名のほうです。だから、AEOと他の4語の違いを覚えようとするのは筋が悪いのです。
覚えるべき違いは、AIの仕組みの側にはほとんどありません。あるのは、語ごとに分かれた検索面と、その面ごとに付いた商品名です。
AEOの攻略対象は、発注前に公式情報で確かめる
- 回答はクエリファンアウトという手法で組む
- 質問から派生クエリを複数同時生成
- 範囲外の施策は公式に根拠を持たない
AIの回答の材料は、派生した個々の検索で評価されたページから集まります。通常の検索と別枠の「AI専用の選抜基準」は用意されていません。
回答は「クエリファンアウト」で組み立てられる
AEO対策の提案を検討する前に、攻略しようとしている対象の仕組みを公式情報で押さえておきます。
GoogleはGoogle検索セントラルの生成AI最適化ガイドで、AIによる概要やAIモードが「クエリファンアウト」という手法で動くことを説明しています。
ユーザーの質問から関連する複数の検索をモデルが同時に生成し、より広い範囲の検索結果を取得して回答を組み立てる仕組みです。
ガイド内の例では、「雑草だらけの芝生を直すには」という質問に対して、「芝生用の除草剤」「薬品を使わない除草」といった派生クエリが裏で実行されます。
Googleの推奨はSEOと同じ地面にある
だからGoogleの推奨も、独自の視点を持つコンテンツ、明確な構成、良質な画像や動画、技術要件の充足という、SEOと同じ地面に置かれています。裏を返せば、AEOという名前で売られる施策のうち、この範囲の外にあるものは、公式に確認できる仕組みの上に根拠を持ちません。
よくある質問
AEOとSEOの違いは何ですか?
AEOはAIが生成する回答への露出を、SEOは検索結果全体での評価を狙う呼び名です。ただしGoogle公式は「生成AI検索への最適化は依然としてSEO」と述べており、施策の中身は分かれていません。呼び名の違いはあっても、やることの違いはほとんどないというのが公式見解です。
AEOとGEOの違いは何ですか?
AEOはAnswer Engine Optimization、GEOはGenerative Engine Optimizationの略で、指している施策群はほぼ同じです。
実SERPの実測では「aeo対策」と「geo対策」の上位10件は1件も重なっておらず、検索市場としては別の語になっています。定義の差よりも、どちらもGoogle公式の施策名ではないという事実のほうが、判断の材料として重いです。
AEOとAIO・LLMOの違いは何ですか?
AIOはAI Optimization、LLMOはLarge Language Model Optimizationの略で、これもAEOとほぼ同じ施策群の別名です。
検索需要の側に違いが出ていて、費用や会社選びの検索はAIO・LLMOの語に集まっています。5語の対照表は「LLMO対策のやり方」の記事にまとめています。
AEO対策とは具体的に何をするのですか?
Google公式が生成AI検索向けに推奨しているのは、独自の視点を持つコンテンツ、見出しによる明確な構成、良質な画像や動画、技術要件の充足といったSEOの基本線です。
AEO対策として売られる施策がこの基本線とどこで違うのか、提案を受けたらまずその差分から確認してください。「AEOだけの特別な技術」を掲げる提案には、根拠の提示を求めてよい場面です。
AEO対策とLLMO対策は、両方契約すべきですか?
先に施策一覧の重複を確認してください。実測では両者の検索結果は別物ですが、施策の中身はほぼ共通で、公式にも別施策とする根拠はありません。同じ作業に2つの名前で課金される契約は、固定費が増えるだけです。
AEO対策の費用相場はありますか?
公的な相場データは存在しません。実測では「aeo対策 やり方」「aeo対策 会社」の月間検索数は0で、費用や依頼先の議論自体がまだAIO・LLMOの語で行われている段階です(「aio対策 費用」は月210回)。
金額の妥当性を判断する材料は、見積もりの施策一覧と効果測定の中身です。
では、AEO対策はやらなくていいのですか?
やらなくていい、ではなく、SEOと分けて買う理由が見つからない、が実測からの答えです。AIの回答経由の露出は業種によって影響の大きさが違うので、放置してよいかは自社の数字で決める話になります。まず現状のAI検索経由の表示や流入を測り、その結果で投資の要否を判断してください。
AEOは、実SERP50枠の実測で5語の検索結果がほぼ別物と分かった
AEOとは、AIの回答への露出を狙う施策の呼び名で、実SERP50枠の実測では5語の検索結果はほぼ完全に別物でした。ただし、分かれているのは売り場であって、施策の中身ではありません。
発注はどの語のサービスかで決めず、施策一覧の重複・効果測定の方法・引用の先にある問い合わせと商談の数字に答えられる提案かどうかで選んでください。
では、契約より先に何を測るべきか
アームは、事業の因数分解から設計する東京・三軒茶屋のデザインスタジオです。AI検索の文脈では、対策の契約より先に「いま自社サイトで何がどれだけ起きているか」を測ることから始めるAI検索時代の流入診断(無料、2026年9月時点)を用意しています。
すでに問い合わせが減っていて、AI検索の影響なのか別の原因なのかを切り分けたい方は、「去年まで来ていた問い合わせが、気づいたら減っている」も参考にしてください。




