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ホームページ制作

ホームページはコストセンターか、売上装置か|「役に立っているか誰も知らない」を終わらせる

ホームページはコストセンターか、売上装置か|「役に立っているか誰も知らない」を終わらせる

アーム代表の伊藤です。
毎月、ホームページの保守費が引き落とされている。効果があるのかと社内で聞いても、誰も答えられない。「まあ、無いと困るから」で会話が終わる。

ホームページがコストセンターか売上装置かは、5つの質問で判定できます。3問以上答えられなければ、金額の大小に関わらずコストセンター状態です。コストセンター化の原因は、担当者の怠慢ではなく4つの構造でした。

コストセンターか売上装置かは、5つの質問で判定できる

  • 3問以上答えられないとコストセンター状態
  • 5問答えられないと経営の視界から消えている
  • 分かれ目は出来栄えではなく組織の扱い方

判定に専門知識は要りません。次の5つの質問に、社内の誰かが答えられるかを確かめるだけです。

質問

答えられないと

毎月の保守費の内訳を言えるか

高いか安いか言えない

先月の更新の目的を言えるか

更新が惰性になっている

問い合わせの経路を測っているか

成果を数えられない

最終更新日を即答できるか

放置が始まっている

サイト経由の売上を言えるか

収益とつながっていない

質問1の内訳はサーバー代・ドメイン・更新作業・監視のどれにいくらか、質問3は件数だけでなく狙った業種からの問い合わせか、質問5の売上は商談や応募で数えても構いません。

3問以上答えられなければ、そのサイトはコストセンター状態です。5問すべて答えられなければ、放置というより、サイトが経営の視界から消えている段階です。責めるための質問ではありません。同じサイトでも、成果を測って問う会社では売上装置になり、請求書を払うだけの会社ではコストセンターになります。分かれ目はデザインや機能ではなく、組織の扱い方です。

とりわけ質問1は、会計士に「高すぎないか」と言われたときの唯一の反論材料になります。内訳が分からないままでは、高いとも安いとも言えません。保守費に何が含まれているのが普通なのかは、次の記事で分解しています。個人サイトの例では、放置1年で月20〜30万円の収入が消えました。

増額か、縮小か。数字で選ぶ

  • 選ぶ基準は感情でなく受注構造の数字
  • テコ入れは経路計測とページ追加が起点
  • 放置だけが唯一の不正解

コストセンター状態だと分かったら、取れる道は2つです。増額してテコ入れするか、縮めて最小構成にするか。「せっかく作ったのだから」という感情ではなく、5つの質問への答えと自社の受注構造という数字で選びます。

自社の状況

選ぶ道

獲りたい売上を一言で言える

増額してテコ入れ

更新体制が持てない

縮めて最小構成

受注が紹介と営業で完結

縮めて最小構成

どちらも選ばず放置

唯一の不正解

増額

増額してテコ入れする

サイト経由で獲りたい売上を一言で言える会社は、こちらです。問い合わせが月に何件あれば商談と受注がいくつ生まれるか、という逆算ができるなら、サイトは投資として扱えます。

起点

やること

経路

計測を入れる

ページ

問い合わせ導線を足す

更新

目的と担当を決める

かけてよい金額の逆算は、姉妹記事で扱っています。問い合わせ1件の価値から逆算するホームページの投資額

縮小

縮めて最小構成にする

更新体制がどうしても持てない会社、受注が紹介と営業でほぼ完結している会社は、縮小が正解になりえます。事実と食い違うページを抱えた大きいサイトより、小さくても手入れの行き届いたサイトのほうが信用されます。維持費も下がり、機会損失の側のコストも止まります。

残す

減らす

会社概要・実績

事実とずれたページ

問い合わせ先

更新の止まったページ

縮小した後の更新を自社で回せる形にしておくと、この構成は長持ちします。ホームページ更新の内製化

正直に書くと、「縮めましょう」は制作会社の口からは出にくい提案です。保守契約やページ数に連動した見積もりで成り立っている以上、縮小の提案は自社の売上を減らす提案になるからです。アームも制作を売る側なので、この構造の外にはいません。それでも書くのは、増額と縮小の両方が選択肢に載っていない診断は、診断として不完全だからです。この判断だけは、制作会社任せにせず発注側が握ってください。

5つの質問に答えが揃っていない状態のまま、増額と縮小のどちらか一方だけを決めてしまう会社は少なくありません。ホームページ以外にも毎月払っているものがあるなら、止める順番に並べ直す払っているものの棚卸し(無料)から始める手もあります。

なぜコストセンター化するのか。誰の責任でもない4つの構造

  • 公開後は担当者が消え請求書だけ残る
  • 発注時に公開後の運用は決めていない
  • 経路計測がなく成果を測れない

ホームページがコストセンター化する原因は、担当者の怠慢ではありません。アームが相談の場で繰り返し見てきたのは、発注時の合意の欠落が5年後に症状として現れた、という構造です。

構造1

公開した瞬間に、管理責任者がいなくなる

制作中のサイトには責任者がいます。ところが公開と同時にプロジェクトは解散し、サイトは誰の担当でもなくなります。請求書だけが経理に流れ続け、成果を問う人がいなくなる。これがコストセンター化の入口です。

制作中

公開後

担当者がいる

誰の担当でもない

進み具合を問われる

請求書だけが流れる

構造2

更新の目的を、誰も言えない

「更新したほうがいい」という漠然とした合意はどの会社にもあります。しかし「何のために、誰に向けて更新するのか」まで言える会社は多くありません。目的がないまま義務感だけが残ると、更新はやがて止まります。

更新の中身

状態

年始の挨拶

惰性

役員変更のお知らせ

惰性

聞かれた質問への答え

目的がある

構造3

「作って終わり」の合意しかなかった

発注時に決めたのは、納品物と金額と納期だけ。公開後にサイトへ何をさせるか、誰が育てるかは、発注側と制作側のどちらの議題にもなっていなかった。発注仕様に「公開後」が含まれていなかったのですから、これも誰の落ち度でもありません。

発注時に決めたこと

決めなかったこと

納品物と金額

公開後の役割

納期

誰が育てるか

構造4

成果を測る道具が入っていない

問い合わせフォームに経路を聞く項目がなく、アクセス計測も設定されていなければ、ホームページの効果は測りようがありません。測れないものは問えず、問われないものは放置されます。

無い道具

起きること

フォームの経路の項目

来た理由が分からない

アクセス計測

貢献を数えられない

質問3に答えられない会社は、答えを出す道具を持たされていないだけです。

放置は現状維持ではない

  • 最終更新が古いと放置企業だと読まれる
  • 放置1年で収入が月20〜30万円消失した例
  • 放置の費用は請求書の額面だけではない

放置は現状維持ではなく後退です。放置されたサイトは、信用の側でコストを発生させ続けます。

信用の側で起きること

公開されている相談に「業務優先で会社のホームページを長期間放置してしまっているが、問題ないのか」というものがあります(2026年)。問題は、あります。今の発注者や求職者は、会う前にサイトを見ます。最終更新が数年前で、載っているサービスが現状と食い違うサイトは、「この会社は細部を放置する会社だ」というメッセージとして読まれます。誰も乗らないのに車検だけ通し続けている社用車と同じです。

検索の側で起きること

個人サイトの例ですが、公開されている投稿に「1年放置したら検索圏外に落ちて、月20〜30万円あった収入がゼロになった」という運営者の声があります。企業サイトとは規模も構造も違うものの、放置がそのまま後退につながる力学は共通です。制作者の側からも「検索圏外で流入ゼロのサイトが、付き合いという理由で毎月高額な保守費を払い続けている例に出会う」という告白が公開されています。

つまり放置サイトの費用は、請求書の額面だけではありません。届いたはずの問い合わせ、応募したはずの求職者という機会損失が、見えない費目として毎月計上されています。ホームページがない会社は怪しいのかで扱った信用リスクと、地続きの問題です。

よくある質問

保守契約は、解約してもいいのでしょうか?

内訳を確認してからにしてください。サーバー代やドメイン、SSLといった、止めるとサイトの表示自体が消える実費が含まれていることがあります。先にやるのは解約ではなく、実費部分と作業費部分の切り分けです。

何年放置したら作り直すべきですか?

年数では判断しません。役員、住所、サービス内容が現状とずれているなら放置1年でも直し、ずれがなく受注経路も別にあるなら5年経っていても最小構成への縮小で足ります。

更新するとして、何を書けばいいのでしょうか?

実績と、お客様から実際に聞かれた質問への答えの2つから始めてください。どちらも営業の場で使われ、書くために社内の事実を棚卸しするので惰性になりません。

サイト経由の売上は、どうやって測ればいいですか?

問い合わせフォームに「何を見て知ったか」を聞く項目を1つ足し、商談の場でも同じ質問をして記録します。これだけで質問3と5に答えられる状態に近づき、計測ツールの導入はその次で足ります。

ホームページはコストセンターか売上装置かは、5つの質問のうち3問で判定できる

ホームページがコストセンターか売上装置かは、組織の扱い方で決まります。判定は5つの質問で足り、3問以上答えられなければコストセンター状態です。打ち手は増額と縮小の2つで、放置だけが見えない費目を毎月積み上げる不正解です。

「ホームページを見て」と書かれた1件目が届いたとき

フォームに「何を見て知ったか」を1問足す。それだけで、次に届く問い合わせから、サイトが働いたかどうかが見えはじめます。「ホームページを見て」と書かれた1件目が届いたとき、あのサイトは経理の費目から売上の一部に変わります。何ヶ月待っても1件も来なければ、それも答えです。縮める根拠が、感情ではなく数字として手に入ります。

どちらの答えが出ても、次の定例会議で5つの質問を口に出せる会社は、もう「役に立っているか誰も知らない」状態ではありません。

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