
アーム代表の伊藤です。
アームのサイトが、GoogleのAIによる概要とAIモードに表示された回数を3か月分調べました。約8,100回のうち、85%は通常の検索で10位以内に入っているページから出ていました。
AIO対策の土台は、順位を上げる普通のSEOです。AI向けの小技を足すのは、その後です。
この記事では、その数字の中身、中小企業がやる3つとやらなくていい3つ、効果の測り方、営業電話を受けたときに聞くことを順に見ます。ChatGPTなど対話型のAIへの対策はLLMO対策のやり方で扱っています。
AIO対策の土台はSEO。アームではAI面の85%が10位以内のページ
- アームのサイトでは85%が10位以内
- Googleも「SEOであることに変わりはない」
- 同じ検索語の10位以内は37%という調査も
Search Consoleには、AIによる概要とAIモード(以下、AI面)に表示された回数を数えるレポートがあります。アームのサイトの3か月分を、同じ期間の通常検索の平均順位と突き合わせました。
| 通常検索の平均順位 | AI面の表示(1ページあたり) |
|---|---|
| 5位以内(10ページ) | 76回 |
| 5〜10位(74ページ) | 85回 |
| 10〜20位(62ページ) | 15回 |
| 20位より下(27ページ) | 10回 |
アームのサイトでは、10位を境に1ページあたりの表示が85回から15回へ、6分の1に落ちます。AIによる概要は、順位のないページを拾い上げる裏口ではありませんでした。
Googleも同じことを言っています。Googleの生成AI向けの公式ガイドは、AI向けの最適化について「SEO であることに変わりはありません」と書いています。
Googleの公式ガイド(抜粋)
SEO であることに変わりはありません。(「Google 検索における生成 AI 機能への最適化のための Google ガイド」。日本語版・2026年9月23日更新を10月8日に確認)
この数字は相関で、因果ではない
ページの平均順位には、いろいろな検索語が混ざります。通常の検索で表示が多いページほど、AI面の表示も多くなります。だから「10位に入ればAIに出る」とまでは言えません。アームのサイトで言えるのは、10位より下のページはAI面にもほとんど出ていないということです。
アームのAI対策の記事も、例外ではありませんでした。26位の「GEOとは」はAI面で3か月26回、11.6位の「AI検索対策とは」は75回です。AIの話を書いた記事でさえ、AIに拾われる順番は順位とそろっていました。
同じ検索語の10位以内は、引用元の37%
一方で、10位以内でなければ引用されない、とまでは言えません。Ahrefsが2026年3月に出した86.3万件の検索結果の調査では、AIによる概要の引用元のうち、同じ検索語で10位以内にいたのは37%でした。11〜100位が26%、100位の外が37%です。
Ahrefsは、AIが元の検索を関連する質問に分けて調べ、その結果から引用元を選ぶようになったためと見ています。つまり、1つの検索語の順位だけでなく、関連する質問でも見つかるページにしておくことが土台になります。
中小企業がやるAIO対策は3つ
- AIに自社を聞いてみる
- 出ているページをレポートで見る
- 11〜20位のページを10位以内へ
土台がSEOだと分かれば、やることは絞れます。担当者1人でも始められる順に並べます。
AIに自社を聞いてみる
Googleで社名と「業種 地域」を検索し、AIによる概要とAIモードの答えを読みます。かかる時間は15分です。見るのは、会社の説明が合っているかと、比較の答えに名前が出るかの2点です。
| 見るところ | ずれていたら |
|---|---|
| 会社の説明・住所・事業内容 | サイトの情報を先に直す |
| 比較の答えに名前があるか | サイトの外の情報を見直す |
| 答えの引用元 | どのページが使われたかを控える |
生成AIのレポートで出ているページを見る
Search Consoleの「検索パフォーマンス」に、生成AIのレポートがあります。ページ別に並べると、どのページがAIに拾われているかが分かります。かかる時間は10分です。
| 見られるもの | 判定 |
|---|---|
| ページ別の表示回数 | 見られる |
| AIによる概要とAIモードの区別 | まとめて数える |
| クリックと検索語 | 出ない |
11〜20位のページを10位以内に上げる
アームのサイトで1ページあたりの表示が大きく変わったのは、10位の前後でした。平均順位が11〜20位のページを探し、1本ずつ10位以内に上げるのがAIO対策の本体です。1ページ2〜3時間で直せます。AIは関連する質問でも検索して引用元を探すので、続けて聞かれそうな質問にも見出しで答えておきます。
| 直す場所 | 見るところ |
|---|---|
| 見出し | 検索した人の問いに答えているか |
| 冒頭の数行 | 答えを先に出しているか |
| 内部リンク | 関連ページから張られているか |
どれもAI専用の作業ではなく、通常のSEOの作業です。
この表の根拠と時点
表示回数の範囲は、Search Consoleのヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」で確認しました。順位帯の数字は、アームのサイトの3か月分(2026年10月8日取得)です。
やらなくていいAIO対策は3つ
- llms.txtは要らない
- AI専用の構造化データも要らない
- 引用を測ると称する有料ツールは慎重に
AIO対策として提案されがちなものの中には、Googleが自分で「要らない」と書いているものがあります。見積もりから外してよい3つです。
llms.txtを置く
llms.txtは、AI向けに要点をまとめたファイルです。Googleのガイドは、こうしたファイルや専用のマークアップを「新たに作成する必要はありません」と書いています。
| 根拠 | 内容 |
|---|---|
| Googleの公式ガイド | 新たに作成する必要はない |
| 設置したサイトの読まれ方 | 97%が1か月間0回 |
読まれ方の数字は、アームのllms.txtの記事で紹介した調査(Ahrefs・13万ドメイン)です。置いても読まれていないのが実態でした。
AI専用の構造化データ
構造化データは、検索結果で星や価格を見せるための書き方です。ガイドは「生成 AI 検索に構造化データは必要ありません」と書いています。
| 足す目的 | 判定 |
|---|---|
| 検索結果に星や価格を出す | 今も役立つ |
| AIに引用される | 必要ない |
AIに引用されるために足すものではありません。
引用を測ると称する有料ツール
ガイドは「サードパーティ ツールに注意してください」と書いています。Googleの内部の指標を知っていると称するツールには注意、という趣旨です。
| 測るもの | 判定 |
|---|---|
| Googleの内部の指標 | 外からは分からない |
| ChatGPTでの言及 | 目的を分けて選ぶ |
この表の根拠と時点
引用はすべて、Googleの「Google 検索における生成 AI 機能への最適化のための Google ガイド」(日本語版・2026年9月23日更新)を10月8日に確認したものです。
AIO対策の効果は何で測るか
- 生成AIのレポートは表示回数だけ
- AI面が出ると、リンクは押されにくい
- 成果は問い合わせの数で数える
効果を測る道具は、Search Consoleの生成AIのレポートと、通常の検索の順位とクリックの2つです。生成AIのレポートは、AIによる概要とAIモードをまとめた表示回数しか出しません。
表示が増えても、流入が増えるとは限りません。米国のPew Research Centerの調査では、AIの要約が出た検索でリンクを押した割合は8%でした。出なかった検索では15%です(2025年3月・成人900人の閲覧データ・相関)。検索結果の画面だけで用が済む、いわゆるゼロクリックが増える形です。だからAIO対策の成果は、問い合わせの数で数えます。表示回数は、その手前の目安です。
アームが自社でAIの引用と流入を測った結果は、AI検索最適化の成果は何で測るかにまとめています。
AIが「おすすめの会社」を答えるとき、材料はサイトの外にある
- 答えの引用元は比較記事だった
- 中小企業なら名簿・事例・まとめ
- 社名と住所と一言説明をそろえる
2026年10月8日、Googleで「AIO対策」を検索し、関連する質問を全部開きました。「AIO対策のおすすめの会社はどこですか?」に対するAIの回答は、各社の自社サイトではなく、比較サイトのランキング記事を引用して作られていました。「どこの企業が一番ロジカル?」の答えも同じでした。
中小企業に置き換えると、AIが情報源にするのは、業界団体の名簿、取引先が載せる導入事例、地域や業種のまとめ記事、Googleビジネスプロフィールです。自社サイトだけ直しても、比較の答えには届きにくいということです。
そこで差が出るのは、どの場所でも社名・住所・一言説明を同じ文字列にそろえることです。AIが別々の場所の情報を同じ会社として読めるようになります。AIの答えは毎回変わるので、ここで書いたのは1回の検索で確かめた事実です。
AIO対策の営業電話を受けたら聞く3つ
- うちの会社をAIで調べたか
- Googleが不要と言う施策は入っているか
- 効果を何で測るか
AIO対策の営業電話を受けた事業者が、実際にAIで調べたかを聞いたら、まだだった。2026年10月には、そういう趣旨の公開されている投稿が複数ありました。提案を受けたら、次の3つを聞けば中身が分かります。
うちの会社をAIで調べましたか
現状を見て提案しているかが分かります。調べた画面を見せてもらうのが早道です。
| 返ってきた答え | 判定 |
|---|---|
| 調べた答えの画面を見せる | 現状を見ている |
| 「これから調べます」 | 見ずに提案している |
llms.txtや構造化データは入っていますか
Googleが不要と書いている施策が、見積もりに混ざっていないかが分かります。
| 見積もりの行 | 判定 |
|---|---|
| 順位の低いページの改善 | 本体の作業 |
| llms.txtの設置 | Googleは不要と明言 |
| AI向けの構造化データ | Googleは不要と明言 |
効果は何で測りますか
答えが「AIでの引用数」だけなら、問い合わせが増えたかどうかを誰も見ない契約になります。
| 報告の中身 | 判定 |
|---|---|
| 順位と問い合わせの数 | 成果につながる |
| AIでの引用数だけ | 成果が分からない |
払う前に、自社がAIと検索にどう出ているかを中立の立場で確かめたい方には、無料の診断があります。最短3営業日で、継続の契約はありません。
AIO・LLMO・GEO・SEOの違いは呼び名の違い
AIOという言葉は、GoogleのAIによる概要を指す場合と、AI検索への対策全般を指す場合があります。この記事は前者の意味で使っています。
| 呼び名 | 主に指す場所 |
|---|---|
| AIO | GoogleのAIによる概要 |
| LLMO | ChatGPTなど対話型のAI |
| GEO | 生成AIの検索全般 |
| SEO | 検索結果の順位 |
呼び名は違っても、土台になる作業は従来のSEOと同じです。新しい言葉が出るたびに別の対策を買う必要はありません。
AIO対策でよくある失敗
失敗は4つに集約できます。どれも、土台のSEOを飛ばしたときに起きます。
| 失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 20位より下のページにAI向けの節を足す | 先に10位以内へ上げる |
| llms.txtを置いて終わる | 順位の低いページを直す |
| AIでの引用数だけを報告させる | 問い合わせの数で見る |
| 社名や住所の表記がページごとに違う | 1つの文字列にそろえる |
AIO対策についてよくある質問
AIによる概要はいつから日本で出ていますか?
日本では2024年8月16日に始まりました(Google Japan Blog)。AIモードの日本語版は2025年9月9日からです(Google Japan Blog)。
AIO対策の費用はいくらですか?
Googleで聞くと、AIは月10〜50万円が中心と答えます。アームはAIOだけを切り出さず、SEO・AIO・ホームページ更新をまとめて月20万円(税別)で引き受けています。
AIO対策は自分でできますか?
できます。この記事の「やる3つ」は、どれも無料の道具で始められます。時間がかかるのは11〜20位のページを直す作業で、外に頼むならこの部分です。
FAQを足せばAIに引用されますか?
FAQは読む人の疑問に答える形として役に立ちます。ただ、FAQを足しただけで引用が増えるという公式の根拠はありません。順位が低いページなら、先に順位を上げます。
順位の低いページにAI向けの節を足すと、AI面の表示は増えますか?
アームの実測では増えませんでした。2026年8月に、AI向けの節を足した28位前後のページ6本を28日間見たところ、AI面の表示は合計2回でした。同じ期間、1.7位のページは112回です。
AIモードには別の対策が要りますか?
要りません。Googleは「AI 機能とウェブサイト」で、AIによる概要とAIモードに出るための追加の要件は無いとしています。Search Consoleのレポートでも、2つはまとめて数えられています。
AIO対策の土台はSEO|やる3つ・やらない3つ
AIO対策の土台は、通常の検索で上位に入るページを増やすことです。アームのサイトでは、AI面の表示の85%が10位以内のページから出ていました。同じ検索語の10位以内は引用元の37%という調査もあり、順位だけで引用が決まるわけではありません。AIに自社を聞く、レポートで出ているページを見る、11〜20位のページを上げる。この3つから始めます。
llms.txt、AI専用の構造化データ、引用を測ると称する有料ツールは、Googleが自分で要らないと書いています。見積もりにこの3つがあれば、外してよい項目です。自社の数字を見ながら直す順番を一緒に決めたい方は、お問い合わせからご相談ください。





