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ブランディング

採用ブランディングのやり方│『らしさ』をデザインで一貫させる進め方

採用ブランディングのやり方│『らしさ』をデザインで一貫させる進め方

アーム代表の伊藤です。
採用ブランディングのやり方は、らしさの言語化→誰に届けるか→接点の棚卸し→デザインで一貫させる、の4ステップです。

求人広告を増やしても応募の質が変わらないのは、条件面はどこの会社も出せるからです。差がつくのは、どの接点でも同じ顔で伝わっているかのほうです。

採用サイトを作る前に、採用ブランディングで踏む4ステップ

  • 手順はらしさの言語化から始まる4つ
  • 土台は既存社員の入社理由
  • つまずきは1と2を飛ばし4から着手

やることはシンプルですが順番が重要です。多くのつまずきは、ステップ1と2を飛ばして、いきなり採用サイトの制作(ステップ4)から始めることで起きます。

ステップ

やること

アウトプット

1. らしさの言語化

入社・定着の理由を聞き、選ばれる理由を1語に絞る

採用コンセプト(一言)

2. 誰に届けるか

来てほしい人物像を実在の1人まで具体化する

ターゲット人物像

3. 接点の棚卸し

求人票・サイト・説明会・SNS等の接点を洗い出す

接点リストとズレの一覧

4. デザインで一貫させる

言語化したらしさを言葉と見た目で全接点に揃える

一貫した採用コミュニケーション

採用ブランディングの土台になるのがステップ1です。らしさは、経営者の頭の中でなく、既存社員の入社理由と定着理由の中にあります。「なんとなく良い会社」で始めた採用の言語化は、きれいな言葉は並んでも候補者に刺さりません。実際に選ばれ、残っている人の言葉から拾うのが近道です。

採用ブランドが重要な3つの変化

中小企業庁の2025年版中小企業白書では、中小企業の経営課題として最も多く挙がるのが「人材確保」です(出典: 中小企業庁『2025年版中小企業白書』)。厚生労働省の調査によると、大学を卒業して就職した人のうち約34%が3年以内に離職しています。出典は厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」で、令和4年3月卒業者は33.8%でした(2025年10月公表)。株式会社ワークポートが2026年に実施した調査では、求職者の約半数がSNSや口コミを理由に応募・選考から離脱しています。綺麗すぎるPRはむしろ逆効果だと報告されています(株式会社ワークポート 求職者調査、2026年)。

採用ブランディングとは。給与で出せない差は一貫性

  • 定義は選ばれる理由を全接点で一貫
  • 給与は他社も出せるが一貫性は別
  • 広報は届け方、マーケは集め方

採用ブランディングとは、自社のらしさが誰に、どんな理由で選ばれるかを定義し、採用に関わるあらゆる接点でそれを一貫して伝える取り組みです。らしさが、どの接点でも同じ顔で伝わっているかが差になり、給与や制度のような条件面は他社も出せます。「この会社で働く感じ」は言葉と見た目の一貫性でしか伝わりません。

採用ブランディングが揃っていない会社が多いからこそ、揃えるだけで抜け出しやすくなります。合わない応募を100件集めるより、合う応募を10件集めるほうが、面接工数も採用単価も下がります。採用ブランディングは、採用広報や採用マーケティングと役割が重なりますが、担う範囲が違います。

用語

何をするか

位置づけ

採用ブランディング

誰に何で選ばれるかを定義し全接点で一貫させる

土台(何をどんならしさで伝えるか)

採用広報

決めた内容を記事やSNSで発信し続ける

ブランディングの一部(どう届けるか)

採用マーケティング

母集団を集め、選考の歩留まりを設計する

集める・動かす仕組み(どう集めるか)

ブランディングが「何を・どんな顔で」を決め、広報とマーケティングがそれを「届け方・集め方」で実行するという構造です。だから順番は採用ブランディングが先で、ここが曖昧なまま広報やマーケティングを回すと、発信するほど印象がぶれていきます。

採用ブランディングは、候補者がチャネルを横断して見る前提で作る

  • 候補者は複数の接点を横断して見る
  • 見るのは接点の数でなく統一感
  • 見られている接点から順に揃える

候補者はチャネルを横断して見るので、大事なのはどの接点でも同じらしさで揃っているかです。数ではありません。代表的な接点と、らしさを揃えるべき観点を整理します。

接点

よくあるバラつき

一貫させる観点

採用サイト

立派だがそこだけで完結

トーンの基準を置く場所にする

会社説明・採用スライド

テンプレートのまま流用

写真と言葉づかいを揃える

社員のSNS

各自バラバラのトーン

世界観の最低限のルールを共有

社員インタビュー・動画

制作会社任せで語り口が浮く

コンセプトに沿った問いと編集

求人媒体の原稿

媒体テンプレの言い回し

冒頭の一文だけでも自社の言葉に

すべてを一度に作り替える必要はありません。まず候補者によく見られている接点から揃えます。よくあるのが、採用サイトは立派なのに会社説明会のスライドはテンプレートのまま、社員のSNSは各自バラバラのトーン、という状態です。候補者はこの3つを続けて見て、同じ会社の別々の顔を見せられ、どれが本当なのか分からなくなります。

らしさの一貫性というとロゴや色を思い浮かべがちですが、候補者に届くのはもっと手前の、写真の選び方、言葉づかい、余白の取り方といったトーンです。かっちりした会社なのに採用サイトだけポップ、という不一致は、入社後の「思っていたのと違う」を先に生みます。見た目のらしさは、入社後のミスマッチを減らす前払いの説明でもあります。

よくある3つの失敗

  • 中身は自社にしかなく外注不可
  • 盛った採用ほど早期離職を招く
  • 言葉を放置すると熱量がずれる

採用ブランディングでよくある失敗は3つで、いずれも「何を伝えるか」を自社で決めきれていないときに起きます。求人媒体は露出を、制作会社は見た目を作ってくれますが、らしさの中身は自社にしかなく、丸投げすると当たり障りのない採用サイトができあがります。

映える写真とコピーで飾りすぎると、入社後のギャップで早期離職を招きます。採用ブランディングのゴールは合う人が応募し、合わない人が自然に離れる状態を作ることで、応募数を増やすことではありません。盛るほど、この機能は壊れます。色やロゴは統一したのに、求人票の文章と社長の挨拶と現場の言葉がバラバラ、というのもよく見ます。候補者は言葉のほうをよく読みます。

採用ブランディングを「なんとなく良くなった」で終わらせない5つの指標

  • 指標は母集団の質を含む5つ
  • 応募数だけでは質の低下を見逃す
  • 採用単価と定着率も指標に入る

採用ブランディングは、やりっぱなしにすると「なんとなく良くなった気がする」で終わります。採用コストに返ってくる数字で効果を見ます。

指標

見るポイント

母集団の質

来てほしい人物像に近い割合が増えたか

内定承諾率・辞退率

承諾が増え、途中辞退が減ったか

定着率・早期離職率

ミスマッチによる離職が減ったか

採用単価

1人採用あたりの媒体費・工数

接点の反応

サイト滞在・応募への遷移

応募数だけを追うと、合わない母集団を増やして満足してしまいます。数の裏で「質」がどう動いたかまでセットで見てください。

採用ブランディングの費用は「一式いくら」ではなく、どこまでの範囲かで決まります。目安として、範囲は次の3段階で考えると整理しやすいです。

範囲

含まれるもの

言語化まで

社員ヒアリング、採用コンセプトの定義

接点の制作まで

採用サイト、説明資料、トーンの設計と展開

継続運用まで

SNS・動画などの発信、計測と改善

採用ブランディングの費用は、解決したい採用課題の難しさと、競合の強さで決まります。競合が採用に力を入れている職種で選ばれ直す設計と、まだ誰も言語化していない魅力を出す設計では、必要な深さが違うからです。名指しの相場を鵜呑みにせず、まず範囲を区切り、小さく言語化から始めるのが健全です。

負担まで含めた損得

  • 母集団の質と採用単価が改善
  • 効果は数字化まで数か月かかる
  • 全社協力と継続運用の負担が要る

採用ブランディングのメリットとデメリットを並べます。向き不向きと負担まで見てから始めるほうが、途中で止まりません。

  • 母集団の質が上がる: 合う人が応募し、合わない人が自然に離れるため、面接工数が下がる
  • 採用単価が下がる: 指名や紹介が増え、媒体への出稿依存が下がる
  • 内定辞退が減る: 入社後の姿が事前に伝わり、承諾の判断がぶれにくい
  • 定着率が上がる: 期待と実態のギャップが小さく、早期離職を防ぐ
  • 全社で取り組む必要がある: 人事だけで完結せず、経営と現場の協力が要る
  • 効果が出るまで時間がかかる: 数字は数か月単位で見る
  • 継続運用の手間がかかる: 更新し続ける前提で、一度作って終わりにはならない

この負担を引き受けられる会社ほど、条件勝負から抜けて指名されるということでもあります。

採用ブランディングを頼む前に、アームが最初に何を分解するか

  • アームは東京都世田谷区の個人スタジオ
  • 言語化からSNSトーンまで同一視点
  • AI時代ほど量産の中の一貫性で差がつく

アームは東京都世田谷区の個人デザインスタジオです。採用ブランディングでも、いきなり採用サイトを作らず、まずどんな人が活躍し、なぜ定着しているのかを分解し、そこから採用コンセプトを言語化します。数字と現場の実感から出発したらしさは、候補者にも本物として伝わります。この順番はWeb戦略設計のサービスと同じ考え方です。

アームはディレクターを挟まず、話を聞いたデザイナー自身が採用コンセプトの言語化から採用サイト、説明会資料、SNSのトーンまでを同じ視点で設計します。そのため、接点ごとに顔が変わる問題が起きにくくなります。AIで採用サイトやコピーの見た目はすぐ量産できるようになった分、量産物の中で「この会社らしい」と等身大で感じさせる一貫性の価値が上がっています。

よくある質問

中小企業でも採用ブランディングは意味がありますか?

むしろ成果が出やすいです。接点が少ないぶん一貫性を揃えやすく、母集団の質や定着率といった変化が数字に表れやすいためです。人材確保が中小企業の最大の経営課題になっている今、採用ブランディングで合う人に深く届ける設計は費用対効果の高い打ち手です。

何から始めればいいですか?

既存社員数名に「なぜこの会社を選び、なぜ続けているか」を聞くことからです。その言葉の共通点が採用コンセプトの原石になります。採用サイトの制作は、それが固まってからで遅くありません。

採用ブランディングのやり方は、らしさを接点をまたいで一貫させて初めて揃う

  • らしさを言語化して全接点の言葉と見た目を一貫させる
  • 既存社員数名に入社と定着の理由を聞くところから始める
  • 採用サイトより先に来てほしい人がよく見る接点を1つ整える

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