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会社概要のデザイン|事例を眺める前に決める「信用の見せ方」

会社概要のデザイン|事例を眺める前に決める「信用の見せ方」

アーム代表の伊藤です。
会社概要のデザインで見られているのは、装飾の質よりも実在確認の5項目(所在地・代表者名・電話番号・資本金・許認可番号)と、最終更新日です(発注側・調達側の声をアームが調べてまとめた見解です)。この記事では、事例ギャラリーの正しい眺め方と、信用が伝わる会社概要のレイアウト基準までを整理します。

こんな方におすすめのコラムです

  • 「取引先から『ホームページ見ました』と言われる機会が増えたのに、会社概要は10年前のまま」という方
  • 「会社概要のデザイン事例を何十件も眺めたが、自社への当てはめ方が分からない」という方
  • 「おしゃれな会社概要にしたい気持ちはあるが、何から手をつければいいのか決められない」という方
  • 「ホームページを放置している後ろめたさはある。ただ、業務が優先で手が回らない」という方

会社概要のデザインとは「信用の見せ方」の設計

最初に、会社概要のデザインという言葉の中身を確定させます。

会社概要のデザインとは、会社の実在と信用を確かめに来た相手に、必要な情報を迷わせず渡すための見せ方の設計を指します。配色や装飾の話に見えますが、実体は「何を、どの順で、どれだけ探しやすく置くか」という情報の設計です。取引先や金融機関、求職者は発注や応募の前にこのページで会社を確かめるため、コーポレートサイトの中でも信用に直結するページと言えます。

見られているのは実在確認の5項目と最終更新日

では、確かめに来た相手は会社概要の何を見ているのか。アームが発注側・調達側の声を調べた範囲では、視線が集まるのは次の5項目と、ページが生きているかを示す最終更新日でした。

項目

相手が確かめていること

所在地

実在するオフィスか。地図や登記情報と突き合わせられるか

代表者名

責任者が名前を出しているか。検索して人物を確かめられるか

電話番号

連絡手段が用意されているか。トラブル時に到達できるか

資本金

事業規模の目安。株式会社なのに記載がないと不審に映る

許認可番号

建設業許可・古物商許可など、その業種で営む裏づけがあるか

最終更新日

会社がいまも動いているか。情報が現在のものか

裏づけになるのは、確かめる側の生の声です。「株式会社なのに資本金も社長の名前も載っていない。怪しい会社と考えたほうがいいのか」という趣旨の相談や、「所在地も代表者名も電話番号もない。全然、概要になっていない」という趣旨の指摘を、調査の過程で実際に確認しました。しかもこの種の不安の投稿は、確認できた範囲で2006年から2026年まで、20年間途切れずに続いています。デザインのトレンドが何周しても、見られている場所は変わっていません。

新規の取引先を探すときはホームページを必ず見る、無ければ検討の対象外にする、という調達側経験者の声もありました。会社概要は読み物ではなく、確認作業の対象なのです。この5項目に行き着いた調査の経緯は、別のコラム「ホームページがない会社は怪しいのか」に詳しくまとめています。

「凝ったデザインほど信用される」は誤解

会社概要のデザインを考え始めた方が最初に抱きやすい誤解に触れておきます。「凝ったデザインほど信用される」は誤解です。実際には逆の現象が起きます。「正式な社名と住所を調べたいだけなのに、会社概要に理念しか載っていない」という趣旨の声があるように、PR動画や演出が実在確認の5項目を探す邪魔をして、かえって不信を生んでいるケースがあるからです。

住所を確かめに来た人に、まず社歌を聴かせるようなものです。凝ること自体が悪いのではありません。確認作業を邪魔しない範囲でなら、演出は会社概要の印象を底上げします。順番の問題です。

会社概要のデザイン事例ギャラリーの正しい眺め方

会社概要のデザインを調べると、事例を集めたギャラリーサイトがいくつも見つかります。ただ、多くのギャラリーは事例を並べるだけで、どこを見て何を持ち帰ればいいかを教えてくれません。ここでは、事例を「眺める」から「使う」に変える手順を書きます。

眺める前に、誰に信用されたいページかを決める

事例を開く前に、自社の会社概要を誰が見に来るのかを1つ決めてください。製造業のBtoBなら、多くの場合それは取引先の与信担当や調達担当です(※与信…取引相手に支払い能力や信用があるかを確かめること)。見る人が決まると、事例の良し悪しが「好みに合うか」ではなく「この人の確認作業が速く終わるか」で判定できるようになります。

ここが決まっていないまま何十件眺めても、判断基準がないので当てはめられません。事例疲れの正体は、量ではなく基準の不在です。なお、会社概要がサイト全体のどこに置かれ、他のページとどう役割分担するかは「コーポレートサイトの構成の考え方」で整理しています。

事例で見るのは装飾ではなく、この3点

見る人が決まったら、事例の会社概要では次の3点だけを観察します。配色や写真の美しさは、いったん視界から外して構いません。

見る場所

確かめること

自社への持ち帰り方

5項目までの距離

ページを開いてから所在地・代表者名などに、何スクロールで届くか

演出が先に来る事例か、情報が先に来る事例かを仕分ける

表組みの設計

項目名と中身がどう揃えられ、どこで改行されているか

自社の項目数で同じ表を組んだときの形を想像する

人の見せ方

代表の顔写真・挨拶文・現場写真を、どの位置にどの分量で置いているか

自社で用意できる素材(顔写真の有無など)と照らす

この3点で眺め直すと、印象がきれいな事例と、信用の設計がうまい事例は別物だと分かります。真似る価値があるのは後者です。

業種と目的が違う事例は真似ない

もう1つ、事例ギャラリーには罠があります。並んでいる事例の多くは、採用強化やブランディングを目的にした大手や有名企業のものです。若手を採りたい会社の会社概要は演出に振れますが、それを与信担当に見られる製造業のBtoBサイトへ移植すると、前の章で書いた「確認の邪魔」がそのまま起きます。

事例を保存する前に、その会社の目的と見る人が自社と同じかを確かめてください。違うなら、どれだけ美しくても自社の参考にはなりません。

信用が伝わる会社概要のレイアウト見本

事例の眺め方が定まったところで、アームが考える会社概要のレイアウト基準を1枚の見本にまとめます。並び順の考え方は1つだけで、「相手が確認したい順に、上から置く」です。

ブロック

置くもの

信用への効き方

1. ページタイトル+最終更新日

「会社概要」の見出しと、更新した日付

開いた瞬間に「生きているページ」だと伝わる

2. 基本情報の表

社名・所在地・代表者名・電話番号・資本金・許認可番号・設立・事業内容

確認作業が1スクロール目で終わる

3. 代表挨拶と顔写真

2〜3段落の挨拶文と、代表の写真

責任者の顔が見え、名前が人物とつながる

4. 沿革

設立からの歩み。最終行は直近の出来事

継続してきた事実と、いまも動いている事実を両方示せる

5. アクセス

地図と最寄り駅からの経路

所在地の実在を裏づける

レイアウトは1カラムの表を軸に組む

会社概要のレイアウトは、縦1カラムに表を積む形が基本です。確認しに来た相手は上から下へ走査するので、横に情報を散らすほど見落としが増えます。表は「項目名の列」と「中身の列」の2列で組み、項目名の幅をそろえるだけで、ページ全体の印象は見違えます。

おしゃれさを足したい場合も、装飾を増やす方向ではなく、余白と書体をそろえる方向で足してください。会社概要のデザインで上質に見えるページは、例外なく揃っています。逆に、飾りが多くても行頭がばらばらのページは雑然と見えます。

人の情報は「確認の後」に置いて体温を足す

代表挨拶や顔写真、現場の写真は、信用に効く強い素材です。ただし置く位置は基本情報の表より後にします。先ほどの誤解の話と同じで、確認より先に演出が来ると邪魔になり、確認が終わった後に人が見えると安心材料になるからです。同じ素材でも、順番で働きが変わります。

会社概要のデザインでよくある失敗

ここからは、会社概要のデザインでアームがよく見かける失敗を3つに絞って書きます。自社のページを思い浮かべながら読んでみてください。

失敗1. おしゃれに寄せて、探している情報が沈む

参考事例の見た目だけを移植すると起きる失敗です。全画面の写真、スクロールで流れる理念、動き続ける演出。どれも単体では悪くありませんが、5項目より先に置かれると、確認しに来た相手の作業を遅らせます。おしゃれな会社概要と、探しにくい会社概要は紙一重です。迷ったら「5項目が1スクロール目にあるか」だけを守ってください。

失敗2. 更新が止まって見える

「会社のホームページを業務優先で長期間放置してしまっている。問題ないのか」という趣旨の相談は、発信する側からも投稿されています。見る側の声はもっと直接的で、「ホームページが古臭い会社は、会社の体質も古いのではと思ってしまう」という趣旨のものがありました。さらに、入金遅延が続いた取引先のサイトがある日404になっていて、その時点で信用を大きく下げたという経験談まであります。

会社概要が10年前のままでも、会社は動いています。ただ、ページ上でそれを証明できるのは最終更新日と沿革の最終行だけです。逆に言えば、沿革に直近の1行を足して日付を更新するだけで、「止まって見える」問題は今日解消できます。

失敗3. 載せたくない情報を黙って抜く

資本金が少ないから、自宅兼事務所だから、という理由で項目ごと消してしまう失敗です。実際、「資本金が少ないと問い合わせにつながらないから隠す」という本音も、調査の過程で確認しました。しかし見る側は「小さい会社だ」ではなく「何かを隠す会社かもしれない」と受け取ります。空欄の理由を相手は好意的に埋めてくれません。

住所や資本金を載せたくない事情がある場合の書き方は、項目ごとの記入例とあわせて「会社概要の書き方と記入例」にまとめています。デザイン以前の内容面はそちらに譲り、この記事では「黙って抜くのがいちばん損」という結論だけお伝えします。

会社概要を今日直す点検チェックリスト

リニューアルを発注しなくても、会社概要の信用は今日から上げられます。自社のページをスマートフォンで開き、次の表で点検してみてください。

点検項目

確認すること

今日できる直し方

所在地

番地・ビル名・階数まで書かれているか

省略している部分を補う

代表者名

フルネームで記載されているか

姓のみなら名まで書く。読みにくい姓名なら読み仮名を添える

電話番号

記載があるか。ないなら代わりの連絡手段が明示されているか

番号か、問い合わせフォームへの明確な案内を置く

資本金

金額が書かれているか

空欄なら記載する。事情があるなら書き方を変えて残す

許認可番号

業種に必要な許認可が番号まで書かれているか

許可証を確認し、正式名称と番号を転記する

最終更新日

直近の日付がページのどこかにあるか

沿革に直近の1行を足し、更新日を入れる

表示崩れ

スマートフォンで表が崩れていないか

崩れる表は改行位置を直すか、縦積みに変える

7項目のうち5つ以上を自力で直せたなら、このページの目的はほぼ達成です。残った項目が構造やシステムの問題で直せない場合や、直した先の見せ方に迷う場合は、会社概要の見せ方から相談することもできます。ページ1枚の相談からで構いません。

アームの会社概要デザインの考え方

最後に、アームが会社概要のデザインを考えるときの前提を共有します。ここまでの基準がどこから来ているかの種明かしです。

会社概要は受注前の「与信審査ページ」と捉える

会社概要は、相手が発注や取引を決める前に通過する審査の窓口です。ここで不安が残ると、相手はわざわざ指摘してくれません。相見積もりの候補から静かに外れるだけです。営業担当には断られた理由すら届かないので、機会損失として認識されにくい。会社概要のデザインが放置されやすい理由も、直す価値が大きい理由も、ここにあります。

装飾より、並び順に投資する

アームは事業の因数分解からデザインを設計するスタジオなので、会社概要でも最初に手を入れるのは装飾ではなく情報の並び順です。5項目と更新日が正しく置かれた上でなら、余白や書体の調整は素直に信用の上積みになります。順番が逆だと、費用をかけたのに不信が残るページができあがります。

更新し続けられる形まで設計する

公開した瞬間がいちばん美しいページではなく、1年後も止まって見えないページを目指します。具体的には、沿革に1行足せば更新日が動く構造にしておくことです。凝った年表の演出よりも、社内の誰でも1行足せる素朴な表のほうが、信用の観点では長持ちします。

よくある質問

資本金は載せるべきですか?

載せることをおすすめします。金額の大小より、株式会社なのに記載がないこと自体が不審に受け取られるためです。少ないことが気になる場合も、隠すのではなく書き方で対応してください。

代表者の顔写真は必要ですか?

必須ではありませんが、効果は大きいと考えています。代表者名は5項目の1つであり、名前に顔が伴うと人物として確認できるからです。用意するなら、基本情報の表より後の位置に置いてください。

英語表記は要りますか?

海外との取引や調達がある、または今後見込むなら用意する価値があります。全文の英訳でなくても、社名・所在地・事業内容など基本情報の英語表記だけで確認の用は足ります。国内取引のみなら優先度は下げて構いません。

アクセスマップは要りますか?

来訪の予定がなくても置くことをおすすめします。地図は道案内であると同時に、所在地が実在する裏づけとしても機能するからです。地図の埋め込みが難しければ、地図サービスへのリンクでも代用できます。

最終更新日はどこに出せばいいですか?

会社概要のページタイトル直下が第一候補です。開いた瞬間に目に入る位置だからです。デザイン上むずかしければ、沿革の最終行を直近の出来事にする形でも「動いている会社」は伝わります。

おしゃれな会社概要にしたい場合は、どうすればいいですか?

5項目と更新日の探しやすさを守った上で、余白・書体・行頭の揃えを整える方向で仕上げてください。装飾を足すより揃えるほうが、上質さと信用を両立できます。演出を入れるなら、基本情報より後の位置に限定するのが安全です。

まとめ

会社概要のデザインは、装飾の競争ではなく信用の見せ方の設計です。見られているのは実在確認の5項目(所在地・代表者名・電話番号・資本金・許認可番号)と最終更新日で、この基準はデザインのトレンドが変わっても20年間動いていません。事例ギャラリーは「誰に信用されたいか」を決めてから開き、5項目までの距離・表組み・人の見せ方の3点だけを持ち帰る。レイアウトは1カラムの表を軸に、確認したい順で上から置く。この記事の要点はここに尽きます。

まずは自社の会社概要をスマートフォンで開き、5項目を60秒以内に見つけられるかを試してみてください。点検チェックリストの7項目なら、リニューアルを待たずに今日直せるはずです。

アーム代表 伊藤 悠希

アームは、伝言ゲームなしで課題の整理からデザイン・実装、公開後のグロースまでを一人が担う戦略デザインスタジオです。

  • サイトはあるのに、売上につながっていない
  • 問い合わせは来るが、質が合わず商談にならない
  • 何に投資すれば伸びるのか、判断がつかない

動くものなら数日で作れる時代です。問われるのは、何を作るかより、なぜ作るか。事業の分解から画面と実装まで同じ人間が担当するので、決めた方針が形になるまで薄まりません。ぜひアームに一度ご相談ください。

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アームは、事業の因数分解から情報の並び順を設計するデザインスタジオです。会社概要1ページの見直しから、コーポレートサイト全体の再設計まで対応しています。点検してみたが直し方に迷う、という段階からで構いません。

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