
アーム代表の伊藤です。
年が明けるたびに、フッターの年号を直していませんか。アームのサイトのフッターは年号をコードが入れるので、1月にやる作業がありません。
コピーライトの書き方は©・最初に公開した年・名前の3点で足ります。書かなくても著作権は消えず、年号を毎年直す決まりもありません(著作権法17条2項)。
この記事では、書き方の見本、年号の扱い、直さずに済む設定、©の後ろの名前のそろえ方を順に見ていきます。
コピーライトの書き方は©・年・名前の3点で足りる
- 「© 2026 株式会社◯◯」で成立する
- Copyrightの語は重ねない
- All Rights Reservedは要らない
コピーライト(著作権表示)の書き方は「©」「最初に公開した年」「著作権者の名前」の3つを並べるだけです。順番の決まりはなく、「© 2026 株式会社◯◯」で成立します。立場ごとのコピーライトの記入例を並べます。
| 立場 | 記入例 |
|---|---|
| 法人 | © 2026 株式会社◯◯ |
| 屋号の個人事業主 | © 2026 ◯◯デザイン |
| 個人名 | © 2026 山田太郎 |
| 英語で書く | © 2026 ◯◯ Inc. |
| 公開年と更新年 | © 2015-2026 株式会社◯◯ |
「Copyright © 2026」と重ねる書き方も間違いではありません。©自体がコピーライトの印なので、語を重ねる必要はありません。「All Rights Reserved」も慣習の文言です。日本が加盟する条約の下では意味を持たず、書いても書かなくても同じです。
(C)と©は、どちらでもよい
コピーライトの記号は、©が出せないときの「(C)」でも通じます。HTMLなら「©」で©が出ます。サイトの中で見た目を1つに決めれば、あとは気にしなくて構いません。
コピーライトを書かなくても著作権は消えない
- 根拠は著作権法17条2項
- 書く理由は抑止と照合の2つ
- 自分で作ったものなら勝手につけてよい
コピーライトを書かなくても、著作権はサイトを作った時点で発生しています。日本の著作権法は「いかなる方式の履行をも要しない」と定めていて、登録も表示も要りません。海外向けでも、日本と同じベルヌ条約の加盟国では著作権の表示なしで保護されます。
著作権法17条2項(原文)
著作者人格権及び著作権の享有には、いかなる方式の履行をも要しない。(昭和四十五年法律第四十八号。e-Gov法令検索で2026年10月8日に確認)
それでも書く理由は2つある
では、なぜコピーライトを書くのか。理由は2つです。1つは無断転載への抑止で、著作権者の名前が見える場所にあるだけで、著作物を転載する手が止まります。もう1つは照合です。©の後ろの名前は、このサイトが誰のものかを人とAIに伝える1行になります。照合の話は後半で扱います。
「勝手につけてもよいのか」という相談も公開されている投稿に多く見かけます。自分で作った文章と写真には最初から自分の著作権があるので、誰の許可も要りません。他人の素材を使っている部分は、その素材の利用条件のほうが優先します。
コピーライトの年号は毎年直さなくていい
- 年は「最初に公開した年」
- 今年の数字を入れる決まりはない
- リニューアルでも公開年は変えない
コピーライトの書き方で公開されている相談に繰り返し出る問いは、ほぼ年号です。「今年を書かないといけないのか」「リニューアルしたら年は新しくなるのか」「2011-2011と書くべきか」。答えは1つで、年号は最初に公開した年を書くものです。今年の数字を入れる決まりはありません。年を書く意味は、著作物をいつ公開したかを示すことで、著作権の保護期間(法人の著作物は公開後70年)の起点にもなります。
「2015-2026」のような範囲の表記は、公開した年と最後に更新した年を並べた書き方です。法律上は公開年だけで足り、範囲にするかどうかは見た目の好みです。範囲にすると毎年直す作業が生まれるので、直す係がいない会社は公開年だけにするほうが放置に見えません。
リニューアルしても公開年は変わりません。デザインを新しくしても、サイトの著作物としての起点は最初の公開です。「昔からやっている」を見せたいなら、公開年を残したままで問題ありません。
誤解と実際の扱い
| よくある誤解 | 実際の扱い |
|---|---|
| 今年の年号にしないと無効 | 公開年のままで有効 |
| 直し忘れは法律違反 | 法的な不利益はない |
| リニューアルで年を変える | 公開年は変えない |
ただし「©2021」のまま3年止まっているフッターは、法律とは別の問題を起こします。訪れた取引先や求職者が「更新が止まっている会社」と読むからです。年号を直す理由があるとすれば、権利ではなく見た目の鮮度です。
コピーライトの年号を直さずに済む3つの設定
- WordPressはPHPの1行
- Framerは公式の無料部品
- Studioは公開年だけを書く
鮮度のために毎年直すなら、直す作業そのものを無くすほうが確実です。アームのサイトのフッターは次の1行で、年明けに直す作業がありません。
©{new Date().getFullYear()} アームAstroという仕組みで作ったサイトなので、ページを作る時点で今の年が入ります。道具ごとの設定は次のとおりです。
| 道具 | 年号の自動更新 |
|---|---|
| WordPress | PHPの date('Y') |
| Framer | 公式の無料部品を置く |
| Studio | 機能なし・公開年だけ書く |
| 自作(Astro・JS) | コード1行で今の年 |
WordPressはテーマのフッターに「<?php echo date('Y'); ?>」を書くだけです。Framerは公式マーケットプレイスに「Dynamic Copyright」など、年を自動で出す無料の部品が複数あります。フッターに置けば終わります。Studioは2026年10月時点で公式ヘルプに該当する機能が見当たらず、公開年だけを書いて触らないのが現実的です。
どの道具でも、コピーライトの年号を公開年だけにするなら設定は要りません。範囲で書きたい会社だけ、上の設定を入れてください。
©の後ろの名前こそ会社概要と同じ表記にそろえる
- 年より名前の表記ゆれが実害になる
- 会社概要・ビジネスプロフィール・SNSと同じ文字列に
- AIも社名を照合している
コピーライトの年号に時間を使うより、©の後ろの著作権者名を見直すほうが実害を減らせます。フッターのコピーライト表記はサイトの持ち主を示す1行で、会社概要の社名や登記と照合されるからです。
よくあるずれは3つです。会社概要は「株式会社◯◯」なのにフッターだけ「◯◯ Inc.」。屋号を変えたのにフッターが旧屋号のまま。社名を統一する作業をしたのに、フッターの部品だけ古い表記が残っていた、という投稿も公開されています。
AIもフッターの社名を読んでいる
この1行はAIも読んでいます。ChatGPTやGoogleのAIによる概要は、会社を説明するときにサイトの各所の社名と住所が一致しているかを見ます。アームでは、AIが会社を正しく説明できない原因の多くを表記の不統一に見ています。フッターは、その不統一が残りやすい場所です。
そろえる場所は3つで足りる
| そろえる場所 | 合わせる相手 |
|---|---|
| フッターの© | 会社概要の社名 |
| Googleビジネスプロフィール | 同じ社名と住所 |
| SNSのプロフィール | 同じ社名 |
決め方は単純です。登記(個人事業主は開業届の屋号)どおりの表記を1つ決め、全部の場所をその文字列にします。英語表記にしたいときも、会社概要に英語表記を併記してから、フッターをそれに合わせます。
制作会社が作ったサイトの著作権は、©に貴社名を書いても移らない
- 著作権は作った側に生まれる
- 移すには契約書に「譲渡」の行が要る
- 27条・28条は書かないと制作会社に残る
会社のサイトを制作会社に作ってもらった場合、デザインやコードの著作権は、作った制作会社の側に生まれます(著作権法17条1項)。フッターの©に貴社名を書いても、それで著作権が貴社に移るわけではありません。©の表記と、著作権を持っていることは別の話です。
契約書で見る行は2つ
著作権を貴社のものにするには、契約書に「著作権を譲渡する」の行が要ります(著作権法61条)。見る場所は次の2行で、どちらも契約の前に確かめられます。
| 見る行 | 書いてあればよい文言 |
|---|---|
| 著作権の帰属 | 成果物の著作権を発注者に譲渡する |
| 27条・28条の権利 | 第27条・第28条の権利を含む |
| 著作者人格権 | 行使しない(譲渡はできない) |
アームは名義もデータも、最初から貴社のものと決めています(お約束)。契約の前に「著作権の帰属」の行を確かめるだけで、©に書いた名前と本当の権利者が食い違う状態を避けられます。
リニューアルで止まるのは、この行が空欄のとき
作り変える権利(著作権法27条・28条)は、譲渡の目的として書いていないと、制作会社に残ったと推定されます。別の会社に引き継いでリニューアルするとき、ここが空欄だと「前のデザインを使い回してよいか」で止まります。著作者人格権は譲渡できない権利なので(59条)、「行使しない」の一文で手当てするのが実務です。
著作権法61条2項(原文)
著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。(e-Gov法令検索で2026年10月8日に確認)
コピーライトの書き方でよくある失敗
コピーライトの書き方の失敗は4つに集約できます。どれも直すのに5分かかりません。
| 失敗 | 直し方 |
|---|---|
| Copyrightと©を重ねる | どちらか1つにする |
| All Rights Reservedを足す | 削ってよい |
| 範囲の年を手で更新 | 公開年だけにする |
| フッターと会社概要で社名が違う | 登記どおりに統一 |
画像や資料にコピーライトを入れるときも、表記は同じ3点です。写真の隅に「© 2026 ◯◯」、スライドの最終ページに同じ文字列。サイトと資料で名前の表記を変えないことだけ守れば十分です。
コピーライトの書き方についてよくある質問
コピーライトはフッターのどこに書けばいいですか?
決まりはありません。全ページに共通するフッターの最下部に置くのが慣例で、トップページだけに書いても、各ページに書いても構いません。読む人が探す場所に1行あれば足ります。
コピーライトを入れないとどうなりますか?
コピーライトを入れなくても著作権は消えません。無くなるのは、転載への抑止と、サイトの持ち主が誰かを示す1行だけです。会社のサイトなら、社名を示す意味で書いておくほうが照合に困りません。
個人サイトはペンネームでもいいですか?
構いません。ペンネームでも著作権の表示として通ります。権利を主張する場面では本人と結びつく必要があるので、普段から使っている名義にそろえてください。
コピーライトの英語表記は必要ですか?
コピーライトの表記は、海外の読者がいなければ日本語で問題ありません。英語にするなら、会社概要にも英語表記を併記して、フッターと同じ文字列にします。
画像にコピーライトを入れる方法は?
画像編集の道具で、隅に「© 公開年 名前」の3点を入れます。透かしは転載の抑止になりますが、見た目を損ねるので、守りたい写真だけに絞るのが現実的です。
フリー素材や有料の写真を使ったページに、自社のコピーライトを書いてよいですか?
構いません。©はページ全体の著作権者を示すもので、素材の著作権は提供元に残ります。素材の利用規約にクレジット表記の条件があれば、その表記は©とは別に書きます。
コピーライトを無視して転載されたら、どうすればいいですか?
まず転載されたページを日付入りで保存し、相手に削除を求めます。応じなければ、Googleの著作権侵害の報告フォームから、検索結果からの削除を申請できます。©の表記は、このとき権利者を示す材料の1つになります。
コピーライトの書き方は3点で足りる|残る仕事は社名の表記
コピーライトの書き方は©・公開年・名前の3点で足り、書かなくても著作権は消えません。年号は公開年を書けば毎年直す必要がなく、範囲で書きたい場合だけ道具の設定で自動にします。
残る仕事は、コピーライト表記の©の後ろの名前です。会社概要・Googleビジネスプロフィール・SNSと同じ文字列にそろえると、取引先にもAIにも同じ会社として読まれます。社名と住所と一言説明をそろえる作業は、アームでもご相談を受けています。フッターの1行から直したい方は、よければ声をかけてください。




